画像: “海の京都”京丹後市~日本文化の軌跡を辿る大人の遠足~

JALふるさとアンバサダー 〔京都支店〕 山本

はじめまして。4月にJALふるさとアンバサダーとして京都支店にまいりました山本です。市内では「コンチキチン」とお囃子の音を耳にする機会が増え、明日から始まる祇園祭へ向けて一層の活気を感じるこの頃です。多くの世界文化遺産が立ち並び、大観光都市として日々多国籍の観光客が行き交っている京都市ですが、ふと市外へ目を向けてみるとそこには「もうひとつの京都」がありました。

「もうひとつの京都」って?

「もうひとつの京都」とは「海の京都」「森の京都」「お茶の京都」「竹の里・乙訓(おとくに)」と呼ばれるエリアの総称で、各々が持つ地域の独自性、魅力をより多くの皆さまにお届けるための言葉です。今回は「海の京都」から日本文化の礎が色濃く残る“京丹後市”へ、大人の遠足と銘打って皆さまをお連れいたします。

画像: (画像提供:京都府観光室) 海の京都エリア内、日本海に面する横広の市が京丹後市です。 濃いグレー部分は海の京都と森の京都の両方に跨る地域です。

(画像提供:京都府観光室)

海の京都エリア内、日本海に面する横広の市が京丹後市です。
濃いグレー部分は海の京都と森の京都の両方に跨る地域です。

日本海を一望!心癒される絶景カフェ「BLUE ROCK Cafe」

画像1: 日本海を一望!心癒される絶景カフェ「BLUE ROCK Cafe」

南国気分が感じられる爽やかな外観と地中海を彷彿とさせる真っ白な入口が、訪れる人を出迎えてくれます。ご夫婦で営まれているこちらの「BLUE ROCK Cafe」は、テラス席からオーシャンビューの絶景を臨むことができます。ただ「青い」とだけでは形容できない、コバルトブルーやエメラルドグリーンが入り混じった美しい日本海が目の前に広がっており、改めて京都府が南北に長く海に面していることを実感します。

画像2: 日本海を一望!心癒される絶景カフェ「BLUE ROCK Cafe」

座席に置いてある単眼鏡を覗きながら、遠くの景色や海に浮かぶ船を探しているとちょっとした冒険気分に浸ることができます。アイスカフェラテなどのドリンクやフードメニューも充実しており、日が昇っている時間帯は心地よい潮風と絶景を堪能しながら、日没後には満天の星空を眺めながらお食事をいただくこともできます。

【お問い合わせ先】BLUE ROCK Cafe

住所京都府京丹後市丹後町間人1838-4
Tel0772-66-3602
営業時間平日 11:30-16:00(金曜日のみラストオーダー15:00)
土日祝 11:30-16:00、18:00-20:00
備考詳細はInstagram(bluerockcafe)をご覧ください。

3人の刀鍛冶が集う「日本玄承社」~過去から未来への伝承~

実際にお話を伺うまで、日本刀がどのように作られるのか皆目見当が付きませんでした。
昨今海外からのオーダーも増え、「アート作品」として脚光を浴びている日本刀。京丹後の地に鍛冶場を構え、昼夜作刀に励んでいる「日本玄承社(にっぽんげんしょうしゃ)」さまをご紹介いたします。

画像1: (写真提供:株式会社日本玄承社)

(写真提供:株式会社日本玄承社)

鍛冶場に立ち入り、まず気付くのは壁も天井も漆黒に塗られていること。これは「炎の色や鉄の色で温度を判別するため」だそうです。松炭を燃料とした炎は温度上昇とともに色が変化し、1300度を超えると白に近い黄色になります。

画像: 3人の刀鍛冶が集う「日本玄承社」~過去から未来への伝承~

右が玉鋼の原料となる砂鉄(こちらは京丹後市の川でとれたもの)、左の塊が玉鋼(たまはがね)で、日本刀最初の姿。実際に使用する玉鋼は合計で約7キロになるそうです。
これを炎の中で何度も何度も繰り返し打っていくことで、日本刀へとかたちを変えていきます。完成までおよそ1カ月。夏の暑い日も炎と対峙しながら、自らの心眼を頼りに玉鋼を打ち続けます。

画像: 右から左へ作刀の工程。

右から左へ作刀の工程。

  1. 砂鉄、玉鋼。
  2. 玉鋼を打ち、割って、重ねていく。
  3. 打って伸ばし折り返すという作業を繰り返し、粘りを出していく。
  4. 硬い玉鋼と柔らかい玉鋼を組みあわせる。
  5. 日本刀のベースとなるものが完成。さらに打って薄く長く引き伸ばしていく。
  6. 刃紋を付け、我々がイメージする日本刀へとさらに近づく。
画像2: (写真提供:株式会社日本玄承社)

(写真提供:株式会社日本玄承社)

鍛冶場に隣接した母屋で完成品を見せていただきました。
暗闇の中、唯一の明かりに照らされた日本刀を見つめていると、刀鍛冶の方々の技術や思いが吹き込まれることで、ゴツゴツした漆黒の玉鋼がキラキラと光輝くシャープなかたちへ姿を変えたことに深く感銘を受けます。同時に、神聖な生き物のように感じられて心が研ぎ澄まされる感覚になりました。日本玄承社さまは、日本刀の「アート作品」としての価値向上を追及されており、デザイン、展示方法、収納ケースなどにも新しい風を吹き込みながら、日本刀と共にこれからの未来を切り拓いています。

【お問い合わせ先】株式会社 日本玄承社(にっぽんげんしょうしゃ)

住所京都府京丹後市丹後町三宅314
Tel0772-66-3606
URLhttps://gensho.jpn.com/
商品や鍛冶場見学に関するお問い合わせはこちら
http://gensho.jpn.com/contact.html

京丹後から世界へ。海の煌めきを織物に取り込む「螺鈿織」

画像: 完成まで2年もの歳月を要した打掛。左下は「螺鈿織」に使用する貝殻たち。

完成まで2年もの歳月を要した打掛。左下は「螺鈿織」に使用する貝殻たち。

京丹後市の位置する丹後半島一体は「丹後ちりめん」と呼ばれる絹織物の生産地で、現在も着物の生地において国内シェアNO.1となっています。
この中で、ひと際存在感と光を放っている工房があります。
「ガシャン、ガシャン、ガシャン」。規則正しい機織りの音の出どころは「民谷螺鈿(たみやらでん)」さまです。生地に貝殻を織り込む「螺鈿織(らでんおり)」を確立させ、昨今世界中のハイブランドからも注目を浴びている織物工房です。
「螺鈿織」とは、和紙に貝殻を貼り付け、糸のように細く線状に裁断したものを横糸として織り込んでいく技法のことです。正倉院の螺鈿宝物に着想を得た先代が、引箔という西陣織の技法を応用して生み出しました。当初、裁断する過程で貝殻が割れて散ってしまうなどの事象が続きましたが、2年もの試行錯誤を経て現在の技法確立に至ったそうです。

画像: (写真提供:民谷螺鈿株式会社)

(写真提供:民谷螺鈿株式会社)

使用する貝殻はアワビ、黒蝶貝、夜行貝、ミミガイなど多岐にわたります。
角度によって異なる色彩を放つその作品は、まるで海の中で光を浴びながら揺らめいているように感じられ、見る人を虹色の幻想的な世界へと引き込んでいきます。
京丹後の地で発展してきた絹織物文化に独自性を加えることで、世界中のセレブリティを魅了し、未来への文化伝承にも寄与されている民谷螺鈿さま。商品はオンラインショップから購入できます。

画像: 職人さんが図柄に合わせて貝殻を切り取り、光を放つ角度を計算しながら、一枚一枚貼っていきます。もちろんすべて手作業。

職人さんが図柄に合わせて貝殻を切り取り、光を放つ角度を計算しながら、一枚一枚貼っていきます。もちろんすべて手作業。

【お問い合わせ先】民谷螺鈿株式会社

住所京都府京丹後市丹後町三宅312
Tel0772-75-0978
URLhttps://tamiyaraden.com/

日本唯一の〇〇!京丹後市峰山町のこんぴらさん「金刀比羅神社」

画像1: 日本唯一の〇〇!京丹後市峰山町のこんぴらさん「金刀比羅神社」

1811年(文化8年)峰山藩主の悲願が叶い、讃岐金毘羅宮から御分霊を勧請し建立された神社です。京丹後市の中心地である峰山町に位置し、地元の方々からは「こんぴらさん」と親しまれています。
こちらには日本唯一の「あるもの」があります!
ヒントは先ほどもご紹介しましたが、「京丹後市の位置する丹後半島一体は丹後ちりめんと呼ばれる絹織物の生産地である」ということ。
美しい絹を作り出す蚕にとってネズミは天敵にあたることから、この地域ではネズミを駆除してくれる「猫」が大層重宝されてきました。神社境内には機織養蚕の神が祀られた木島社があり、日本唯一の「狛猫(こまねこ)」を拝むことができます。

画像2: 日本唯一の〇〇!京丹後市峰山町のこんぴらさん「金刀比羅神社」

猫のかたちをした絵馬や、狛猫をモチーフにした授与品も充実しています。
また、狛猫の絵付けも体験できるとのこと。猫好きにはたまりません!

画像: (写真提供:京丹後市観光公社)

(写真提供:京丹後市観光公社)

【お問い合わせ先】金刀比羅神社(ことひらじんじゃ)

住所京都府京丹後市峰山町泉1165-2
Tel0772-62-0225
URLhttps://konpirasan.com/

さて、京丹後市への「日本文化の軌跡を辿る大人の遠足」はいかがでしたでしょうか。
京丹後市の地には、今回ご紹介しきれなかったスポット、グルメ、アクティビティなどの宝物がまだまだ沢山ありますので、ぜひ一度、”海の京都“まで足を延ばしてみてください!
きっと素晴らしい体験と温かい京丹後市の方々が皆さまを出迎えてくれるはずです。

京丹後市へのアクセス

  • 京都市内から車で約90分、大阪市内からは車で約120分です。
  • 首都圏からだと空路が便利!羽田空港から伊丹空港経由で但馬空港へ。
    但馬空港から車で約25分で入ることができます。

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.