JALグループでは現在、すべてのお客さまに安全で安心な空の旅をお届けするために必要な、新型コロナウイルス感染症予防対策の取り組みを徹底しています。
この記事では、移動にバリアを感じる方々へ向けてJALグループが実施している対策の具体例と、対策を通じ私たちがお届けしたい安全と安心を、空港や機内など現場で実際にお客さまと接するスタッフの声を交えて、ご紹介いたします。
安全・安心な空の旅をご提供するための3つの基本的な取り組み
JALグループでは、お客さまのご要望を伺い、一人ひとりに合ったサービスをご提供することを心がけています。そのうえで、3つの方針を元に、新型コロナウイルス感染症予防を徹底しながらお客さまに必要なサポートを行っています。
1.衛生的な環境づくり
コロナ禍において、もっとも重要な取り組みとなるのが、衛生的な環境づくりです。JALグループでは、今まで以上の安全・安心をお届けするために、空港構内やラウンジ、そして機内などすべてにおける衛生的な環境づくりの徹底を実施しています。
「新型コロナウイルス感染症のリスクが続くなかで、空港や航空機のご利用に対し不安を抱かれるのは当然のことです。お客さまと接触する可能性がある施設や物品の事前消毒はもちろん、スタッフの手指消毒も徹底されておりますので、安心してご利用いただければと思います」(羽田空港地上係員 日下部 彩月)
【JALグループの取り組み】
[空港]車いすや筆談ボードなど、空港施設や物品は、お客さまがご利用になる前に消毒をしています。
[空港]羽田空港のスペシャルアシスタンスカウンターは抗ウイルス加工をしていますので、さらに安心してご利用いただけます。(抗ウイルス加工順次拡大予定)
[機内]筆談ボードや点字安全のしおり、機内用の車いすなど、機内の設備および備品についても提供およびご使用前後の消毒を徹底して行っています。また、機内には除菌シートもご用意していますので、もし気になるところがありましたらご使用ください。
[空港・機内]スタッフがお客さまの身体に触れる場合には、事前に入念な手指消毒を行っています。
2.適切な感染防止対策
移動にバリアを感じられている方やそのご家族の皆さまには、近距離でのサポートが必要な場合があるため、基本的な感染予防対策だけでなく、特別なケースにおける感染症対策についても気になる方が多いかもしれません。そこで2番目の取り組みとして掲げているのが「適切な」感染防止対策の実践です。
「不便や不安を解消するために、お客さまのご要望に合うサービスをご提供するという点では、コロナ禍以前の取り組みと変わりはありません。とはいえ、新型コロナウイルス感染予防に必要とされる対策や考え方は、お客さまごとに異なる場合があると思います。そこで私たちは、お客さまとスタッフ双方の感染防止を最優先としたうえで、お客さまごとのご要望や障がいの状況に応じた、適切な対策および対応を心がけています。お困りのことがある場合はもちろん、少しでも不安を感じることがあるようでしたら、お気軽にお声がけくださいね」(客室乗務員 チーフキャビンアテンダント 中谷智子)
【JALグループの取り組み】
[空港]ご搭乗の際には、感染予防対策として密集を避けるため、適宜搭乗の間隔をあけてご案内しております。
[空港・機内]すべてのスタッフが、マスクを着用した状態でお客さまとコミュニケーションを取っています。スタッフの声が聴きとりにくいと感じられた場合には、あらためてゆっくりとした口調でお話しいたしますので、その旨をお知らせください。
3.適切な情報提供
衛生的な環境づくりや、お客さまごとに適切な感染防止対策に加え、3つめの取り組みとしてJALグループが重視しているのが、迅速かつ適切な情報提供です。
「施設や物品の消毒をはじめとする感染防止対策は、必ずしもお客さまの前で行われるわけではありません。そのため、お客さまによっては実際に対策が行われているのか、心配される場合もあるのではないでしょうか。そうした不安を解消するため、私たちは衛生面での配慮を含む、感染防止対策に関する情報を、できるだけ迅速にお客さまにお届けするように努めています。また、障がいが原因で、お客さまの間で情報の格差が出てしまうことがないよう、耳が不自由なお客さまには機内や空港アナウンスを記載したメモやインフォメーションカードをお渡ししています。必要に応じて、筆談ボードなどのツールを活用して情報をお伝えすることも可能です。感染症対策について、ご不安な点がございましたらいつでもお聞きください」(客室乗務員 チーフキャビンアテンダント 中谷智子)
なお、JALグループの新型コロナウイルス感染症予防に関する取り組み関しては以下のページでも紹介していますので、あわせてご参照ください。
お客さまの状況に応じた対応について
耳や言葉の不自由なお客さまのために
空港と機内のスタッフはマスクを着用した状態での対応となりますが、耳や言葉の不自由なお客さまには、筆談ボードを用いるなど、適切なコミュニケーションの手段をご用意しております。
また機内アナウンスがあった場合には、必要に応じアナウンス内容が記されたインフォメーションカードをお渡ししています。
目の不自由なお客さまのために
空港と機内では、ご案内の際にスタッフがマスクを着用していることや、お客さまとの間にアクリル板の仕切りがあること、備品(点字の安全のしおりや筆談ボードなど)の消毒を徹底していることなど、感染対策を十分にとっていることを言葉でご説明しています。
また、空港や機内で手引き誘導が必要な場合には、必要に応じてお客さまに手袋をご着用いただき、スタッフの肩もしくは肘を掴んでいただきながら対応させていただきます。
手引き誘導が必要な場合、ご要望や状況に応じ、スタッフが消毒済みの手袋を着用し、お客さまの手首を保持しサポートを行う場合もあります。
歩行が不自由なお客さまのために
お客さまの車いすから空港車いすへの移乗サポートを行う場合には、事前の手指消毒はもちろん、お客さまのご要望があった場合は消毒済みの手袋を着用したうえで対応いたします。また、お声がけは、正面や耳元を避けるように配慮いたします。
また移乗の際には、感染予防を考慮し、お客さまの正面ではなく脇から抱え込むような姿勢でサポートいたします。
なお感染予防の観点から、お客さまご自身、もしくはお付き添いの方のサポートで移乗が可能な場合には、できる限りお客さまご自身での移乗、もしくはお付き添いの方へサポートをお願いするようにしております。主旨ご理解のうえ、ご協力をお願いいたします。
機内で客室乗務員が機内用車いすの移乗サポートを行う場合には、事前の手指消毒・手袋の着用はもちろん、お客さまのご希望によりガウンを着用したうえで対応いたします。また、至近距離からのお声がけを避けるように配慮いたします。
なお感染予防の観点から、機内においてもお客さまご自身、もしくはお付き添いの方のサポートで移乗が可能な場合には、できる限りお客さまご自身での移乗、もしくはお付き添いの方へサポートをお願いするようにしております。主旨ご理解のうえ、ご協力をお願いいたします。
知的・発達・精神障害のある方のために
マスク着用等の新しい環境に不安を感じる方もいらっしゃるかと思います。係員はゆっくりしたペースで、お客さまに伝わりやすい表現を心がけます。また、マスク着用が難しい方は、フェイスシールド等代替品をご利用いただくことも可能です。
(代用品例)
・フェイスシールド
・ハンカチ
・バンダナ
・スカーフ 等
お子さま連れのお客さまのために
客室乗務員がお客さまのお子さまを抱っこすることにつきましては、原則として保護者の方がご希望の場合のみ対応いたします。その際には、事前の手指消毒を徹底いたします。
調乳や機内搭載の離乳食を耐熱容器に移し加熱することをご希望される際には、必ず消毒済みの手袋を着用し対応いたします。なおO2ボトルなど、お客さまがお持ち込みになられる医療機器につきましては、衛生面も含めお客さまご自身で管理いただくようお願いしています。あらかじめご了承ください。
安全・安心な空の旅を楽しんでいただくために
JALグループではお客さまと共に、空の安全・安心を守りたいと考えています。そのため、ご旅行前のお客さまに、いくつかのお願いをしています。安全・安心な空の旅を楽しんでいただけるよう、お手数をおかけしますがご協力をお願いいたします。
ご旅行前にご確認いただきたいこと
空港へおいでいただく前にご確認、ご協力いただきたいことを、チェックリスト形式でまとめました。ご旅行の前に、ぜひご確認ください。
お出かけ前の検温はお済みですか? | 37.5度以上の発熱があった場合にはご旅行をお控えください。 |
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体調は良好ですか? | 発熱がない場合でも、体調が悪いと感じた場合にはご旅行をお控えください。 |
マスクのご用意はありますか? | 空港や機内(飲食時をのぞく)ではマスクの着用をお願いいたします。医療上の理由などでマスクの着用が困難な場合には、空港係員にご申告ください。フェイスシールド等代替品をご使用いただくことも可能です。 |
機内食の切り分けは必要ですか? | 機内での接触回避および機内食の衛生管理の観点から、原則として客室乗務員による機内食での切り分けサービスは行いませんので、あらかじめご了承ください。機内食の切り分けが必要な場合には、可能な限りご予約時にご申告いただきますよう、お願いいたします。 |
ご旅行にあたり、ご協力をお願いしたいこと
新型コロナウイルス感染予防の観点から、空港または機内でお客さまにご協力をお願いしたい事柄について、まとめました。お手数をおかけしますが、主旨ご理解のうえ、ご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
①接触時間を短縮するために、事前のお客さま情報のご連絡にご協力ください。プライオリティゲストカードへご登録いただくと、ご予約の度にお客さま情報をお申し出いただく必要がないほか、空港でのご搭乗手続きもスムーズになります(一部、診断書を必要とする場合を除きます)。
(参考)プライオリティ・ゲストカードについて
https://www.jal.co.jp/jalpri/deals/card.html
②空港、機内でお客さまの列が滞らないよう手荷物の極小化にご協力ください。お手荷物の多いお客さまは「手ぶらお出かけサービス」(国内線)または「手ぶら宅配サービス」(国際線)のご利用をご検討ください。
(参考)JAL手ぶらおでかけサービス[国内線]
https://www.jal.co.jp/dom/baggage/tebura/
(参考)JAL手ぶら宅配サービス[国際線]
https://www.jal.co.jp/jp/ja/inter/option/empty/
③接触を最小限にするため、お客さまご自身、もしくはお付き添いの方のサポートによる手荷物の収納や移乗など、身の回りのことができる場合には、できる限りお客さまご自身、もしくはお付き添いの方によるサポートをお願いいたします。
④機内にお持ち込みの医療機器は、原則としてご自身で管理いただくようお願いいたします。
最後に
このように、JALグループではすべてのお客さまに、安全で安心な空の旅を楽しんでいただくための取り組みを徹底しております。私たちが守りたいのは、すべてのお客さまの笑顔です。皆さまのご搭乗を心よりお待ちしております。
A350導入の裏話や機内食のメニュー開発など、JALの仕事の舞台裏を紹介します。
※この記事は2021年10月19日に一部内容を更新しました
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。