北海道の道南に位置する七飯町・森町・鹿部町。この3町は標高1,131mの活火山「駒ヶ岳」を囲んでおり、環駒ヶ岳エリア(通称:かんこま)と呼ばれています。函館市からほど近いかんこまには、この土地ならではのグルメやアクティビティが盛りだくさん。北海道の新たな魅力に気づかせてくれる、注目のエリアなのです。

〈3日目〉

“漁師の直感”にふれる船釣り体験

画像1: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

いよいよ最終日の3日目、早起きして向かったのは鹿部漁港です。鹿部温泉観光協会が行っている「船釣り体験」(10,000円・税込)に参加します。

画像: 鹿部町についてレクチャーする、鹿部温泉観光協会・金澤佑さん

鹿部町についてレクチャーする、鹿部温泉観光協会・金澤佑さん

鹿部町は農家が0軒で漁業100%の町。鹿部町のシンボルマークの中央には温泉と鹿部町特産品である昆布が描かれ、その周りに4つのカタカナ「カ」で鹿部のシカを表しているそう。

画像2: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

ライフジャケットを着用して、いざ出航。どんどん陸から離れていきます。海の上という特等席から駒ヶ岳を眺めることができました。

経験豊富な漁師さんが魚の釣れるポイントを熟知しているため、初心者でも手軽に“魚を釣る”体験が可能。漁師仲間と連絡を取り、潮の流れなど状況に合わせ、最終的な釣りスポットの決定は漁師さんの直感です。

画像3: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

20分ほど移動して、釣りスポットを確定。釣り竿に擬似餌をつけて、海に垂らします。水深30mほどまで擬似餌を落とし、小魚の動きをイメージして動かしながら巻いていきます。

画像4: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

15分くらいすると、ググッと竿に重さが感じられた瞬間「魚がかかったよ」の声。ゆっくり巻いていくと……エゾメバル(ガヤ)が釣れました!

画像5: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

その後も大きめのクロソイやアイナメ(アブラコ)が釣れ、釣果3匹で船釣り体験は終了です。

画像6: “漁師の直感”にふれる船釣り体験

釣れた魚は、鹿部漁港から車で1分の「道の駅しかべ間歇泉公園」内にある「道の駅のさかな屋」に持っていくと捌いてくれます(別途料金1,000円~)。釣ったばかりの新鮮な魚がすぐに刺身で食べられる貴重な体験。新鮮な魚の身はコリッコリ、噛めば噛むほど魚の旨みが口いっぱいに広がります。自分で釣った魚の味は格別でした。

鹿部温泉観光協会「船釣り体験」

住所北海道茅部郡鹿部町鹿部18-1
電話01372-7-3500
営業期間通年
所要時間2時間
定休日不定休

サクッ・ふわっ・プチッ。新食感の鹿部町グルメ

画像1: サクッ・ふわっ・プチッ。新食感の鹿部町グルメ

道の駅しかべ間歇泉公園から車で約1分のところにあるのが、「太田食堂」。鹿部町の新名物をランチメニューに選びました。

画像2: サクッ・ふわっ・プチッ。新食感の鹿部町グルメ

それが「鹿部たらこ天丼」(1,430円・税込)です。鹿部商工会青年部が、鹿部町産たらこを使ったレシピを募集し、寄せられたレシピ案を基に太田食堂が試行錯誤の上、完成した特別メニューです。鹿部たらこ以外にも、ほたてやタコ、スケソウダラなど鹿部の海の幸がたっぷり。

画像3: サクッ・ふわっ・プチッ。新食感の鹿部町グルメ

たらこは中心まで火が通っていないため一口噛むと表面はサクッ、中はふわっ、噛むとプチッとした絶妙な食感。たらこ単体でもご飯のお供としては十分ですが、この食感が病みつきになるポイント。ご飯がグイグイ進み、あっという間に完食してしまいました。

太田食堂

住所北海道茅部郡鹿部町鹿部76-5
電話01372-7-2035
営業時間11:00~20:00
定休⽇火曜日

あまり知られていない、雄大な駒ヶ岳を眺めるベストスポット

画像1: あまり知られていない、雄大な駒ヶ岳を眺めるベストスポット

太田食堂を出発し、車でほたて街道を進むこと約10分。鹿部町にある隠れスポット「鹿部ひょうたん沼公園」に到着しました。名前にもある通り、ここはひょうたんの形をした沼がある公園です。

沼を1周できる遊歩道が整備されており、景色を堪能しながら散策が楽しめます。ススキがゆらゆらと風になびいている姿が美しく、太陽の光で黄金に輝く瞬間も。季節によっては黄色や白色のツツジが遊歩道横に開花します。

画像2: あまり知られていない、雄大な駒ヶ岳を眺めるベストスポット

鹿部ひょうたん沼公園の最大の魅力は、沼越しに見える駒ヶ岳です。迫力ある駒ヶ岳を一望できるここは、知る人ぞ知るスポットとして有名なのだそう。雄大な駒ヶ岳に見入ってしまい、時間を忘れるようなひとときでした。

鹿部ひょうたん沼公園

住所北海道茅部郡鹿部町字本別
電話01372-7-5293
開園期間通年

鹿部町ならではのスイーツが食べられるカフェ

画像1: 鹿部町ならではのスイーツが食べられるカフェ

ひょうたん沼公園から再び道の駅しかべ間歇泉公園方面へ向かい、車で約10分。「shikasan cafe」は、鹿部町の地域おこし協力隊で働いていたオーナー野田春香さんが2022年4月に開業したカフェで、こだわりのスイーツやドリンク、鹿部町の地元食材を使ったメニューが楽しめます。

画像2: 鹿部町ならではのスイーツが食べられるカフェ

店内には3テーブルが用意されており、一人でもグループでも訪れやすい落ち着いた雰囲気。

画像3: 鹿部町ならではのスイーツが食べられるカフェ

鹿部町らしいスイーツをと選んだのは、タラノキのお茶を使った「わらび餅」(300円・税込)。タラノキの新芽は山菜で有名な「タラの芽」で、タラノキは鹿部町の山中にたくさん自生しているそうです。一般的なわらび餅と違い、フォークが跳ね返るほどもちもちとした弾力があり、食べ応え抜群。

画像4: 鹿部町ならではのスイーツが食べられるカフェ

ドリンクにはイチゴのクリームソーダを注文。飲み始めはさっぱりと爽やかですが、上にのったバニラアイスが溶けてくると、イチゴミルクのような味わいに変化します。

鹿部町を盛り上げたいという野田さんの想いを感じるスイーツは、この旅をさらに思い出深いものにしてくれました。

shikasan cafe

住所北海道茅部郡鹿部町鹿部118-19
電話01372-7-7455
営業時間平日 11:00~14:00/14:30~17:00、土日祝 11:00~17:00
定休⽇火曜日、木曜日、その他

“この地ならでは”の体験をメインにめぐった2泊3日。かんこまエリアの魅力は、やはり体験してこそわかるものばかりでした。自然もグルメも、一歩踏み込んでふれることで、知識も感じ方も変わります。北海道を新たな視点で楽しめる旅が、かんこまにはありました。

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