1歳から就職するまでの21年間を過ごした私のふるさと札幌。
ボーイング777機長 瀬川
みなさんは、札幌と聞いてまず何をイメージしますか?
海の幸や山の幸、ラーメン、ジンギスカンなどの「食」。
時計台、北海道庁旧本庁舎(赤レンガ庁舎)、大通公園などがビル街にひっそりと佇む美しい「街並み」。
雪まつりをはじめとする「イベント」。
近郊の山々や広大な草原、雪景色、「自然」…でしょうか。
今回は札幌には「夜景」という、知る人ぞ知る素敵な一面もあることをご紹介します。
昨年、札幌市は全国5,500人以上の夜景鑑定士が選ぶ「日本新三大夜景」2位に選出されました。(1位:長崎市、3位:北九州市)
札幌の夜景の特徴は、その美しさはもちろんのこと、鑑賞スポットの多さにあるとも言えるでしょう。
今も昔も最もポピュラーで、私が一押しの鑑賞スポットは藻岩山(もいわやま)です。
藻岩山は標高531m。札幌市中心部から市電+無料シャトルバスで30分ほどの距離にあり、麓からは車やロープウェイで山頂展望台まで行くことができます。
展望台からは360°の大パノラマが広がり、200万都市札幌の光の強さと大自然とが織りなす調和のとれた夜景に息を飲むこと間違いありません。
そして展望台内にあるレストランは、その名も「JEWELS」。照明を落とした店内で、散りばめられた「宝石」を眺めながらのフレンチは何とも贅沢です。
より夜景を間近に見られる旭山(あさひやま)記念公園(137.5m)や、ライトアップされたスキージャンプ台越しに夜景を楽しむ大倉山展望台(307m)もお勧めですが、最近は幌見(ほろみ)峠からの夜景も人気です。
幌見峠にはラベンダーの季節、日が沈む前に到着するのがお勧めです。
山々に囲まれたラベンダー畑、その向こうに広がる都市夜景、そして刻々と変化する夕暮れ時の空の色とのグラデーションはここからしか楽しめません。夜景展望駐車場からのみ楽しむことができますので、レンタカーがあればぜひ行ってみてください。
すすきのでの海の幸、山の幸、おいしいビールや地酒、ワインで舌鼓を打ったあと、徒歩でふらっと夜景を楽しむことも可能です。
複合商業施設「NORBESA(ノルベサ)」にある屋上観覧車「nORIA(ノリア)」(78m)では、宝石箱の真ん中に埋もれてしまったかのような体験ができるでしょう。
少し食べすぎたかな?と思ったときは、そこから北に5分ほど歩きましょう。
大通公園の一番東にテレビ塔展望台(90.38m)があります。
そこから西にまっすぐ伸びる眼下の大通公園では、雪まつりだけではなく、日本初のイルミネーションイベントとして始まった「さっぽろホワイトイルミネーション」なども開催され、碁盤の目に整備された美しい街並みの夜景とのコラボレーションを演出してくれます。
まだまだお腹が一杯でしたら、さらに北に10分ほど歩きましょう。
JR札幌駅にあるJRタワーは道内一高いビルです。ここの展望台「T38」(160m)では、古いヨーロッパの思想家や科学者が見出した「惑星音階」で作られた音楽に身をつつまれながら夜景を楽しむことができます。
そして、何と言っても極めつけは「眺望トイレ」です。
札幌の夜の締めくくりに、光り輝く大パノラマを見渡しながらの解放感、幸福感。
部屋に帰ってぐっすり眠れること間違いありません。
さて、数ある夜景観賞スポットのなかから私が独断と偏見でお勧めスポットをご紹介させていただきましたが、札幌の魅力は伝わりましたでしょうか?
みなさんもぜひ札幌に行って観光を楽しみつつ、ラグビー日本代表を応援しましょう!
ファイトー、イッパーツ!
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