いまやヨーロッパ随一の美食都市。ロンドンが美味しくなった理由
世界中から才能あるシェフたちが集まって来るロンドンは、じつはいまやヨーロッパでもトップクラスの美食の街。食に対して保守的なパリよりもむしろ、オープンなロンドンは活気があって面白い、美味しいという業界関係者も多いんです。
特別な日に白いテーブルクロスの上でコース料理をいただくか、あるいは家族で気軽にピザやフィッシュ&チップスを食べるか。外食といえばそんなイメージだったロンドンの味は、ここ30年で確実に洗練されてきています。背景には、人々の外食の機会が増えたり、北欧やスペイン、イタリア、オーストラリアといった美食エリアから優秀なシェフが流入したりと、客とつくり手の双方が成長しているという事実があります。業界全体のレベルが底上げされたことで、シェフたちは生き残るために否応なく見聞を広げ、腕を磨き続けざるをえない状況にあるのです。
移民文化が定着しているおかげで、ジャンルのバラエティーも増え続け、いまロンドンの街のレストランは百花繚乱。モダンブリティッシュやヨーロピアンはもとより、インド料理、アジア飯や南米の味、カフェで出されるデリご飯まで、センスのいい料理人たちによる、美しく美味しい皿の数々に出会うことができます。このなかでいまだからこそのおすすめ分野は「ブリティッシュ」「ヨーロピアン/オージー」「中東」の3つ。この3分野から、今回は旅行者に便利な中心ロケーションにある2軒ずつをご紹介します。
伝統とモダンのあいだ。イギリスに来たらまず英国料理を
フィッシュ&チップスに生暖かいエールビール、一家言ある店主、地元客たちの談笑……。イギリスを訪れたら、「ブリティッシュネスとは何か?」という問いへの答えを見つけにぜひパブへ行ってみてください。伝統的にはパブの食事はとりたてて語るほどではなかったのですが、1990年代ころから高級レストランで修業したシェフたちが厨房に入り美食を提供する「ガストロパブ」が生まれ、伝統メニューを進化させたモダンブリティッシュとクラフトビールやワインを一緒に楽しめるようになりました。その流れで、パブ以外のモダンブリティッシュも進化しています。
Great Queen Street(グレート・クイーン・ストリート)
Great Queen Streetは、シェフの技量とセンスがとびきり素敵な「ほっとする英国モダン」の上質パブレストラン。味のバランスを第一に考えた食材の組み合わせが印象的です。とくにパイ料理やデザートがすばらしく、季節の自家製ドリンクもおすすめ。
Great Queen Street | ||
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定休日 | : | なし |
営業時間 | : | 12:00〜14:30 / 17:30〜22:30(月〜土)、12:00〜15:30(日) |
web | : | http://www.greatqueenstreetrestaurant.co.uk |
住所 | : | 32 Great Queen Street, London WC2B 5AA |
Quality Chop House(クオリティ・チョップ・ハウス)
Quality Chop Houseは、「肉ならここ!」とロンドナーが太鼓判を押す、肉屋経営の英国料理レストラン。英国クラシックそのものといったインテリアも一見の価値あり。上質な肉とポテトが定番で、ひねりを効かせた前菜も絶品。
Quality Chop House | ||
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定休日 | : | なし |
営業時間 | : | 12:00〜23:00(月〜土)、12:00〜16:00(日) |
web | : | http://thequalitychophouse.com |
住所 | : | 88-94 Farringdon Road, London EC1R 3EA |
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