クリスマスマーケットの本場ドイツを旅する。
一般的に11月最終週の週末からクリスマスにかけてヨーロッパ各国で開催されるクリスマスマーケットですが、なかでも有名なのがドイツのマーケットです。この時期のドイツでは、大都市だけでも2,500を超えるクリスマスマーケットが多くの広場で開催され、多くの人々で賑わっています。ドイツのクリスマスマーケットの歴史は古く、フランクフルト・アム・マインのクリスマスマーケットは1393年に行われたそう。現在のクリスマスマーケットのように、街中が華やかに彩られるようになったのは、19世紀になってからのこと。現在、アドヴェントの時期のドイツを訪れれば、多様な個性を持つ各地のクリスマスマーケットをめぐる旅を楽しめます。
多様なクリスマスマーケットが開催されるドイツですが、なかでも注目すべきマーケットがいくつかあります。例えば、ドイツ最古と言われるドレスデンのクリスマスマーケットは、1434年から行われる伝統のマーケット。市内のアルトマルクト広場を中心に多数のマーケットが開催されるドレスデンは、クリスマスのお菓子・シュトレンの本場としても知られる場所。マーケットにはシュトレンのほか、地元で作られた魅力的なクラフトなどのお店がずらりと並び、伝統のクリスマスマーケットに活気を呼び込んでいます。
アウグスブルクの「クリストキンドレスマルクト」も長い伝統を誇るクリスマスマーケットのひとつ。ルネッサンス様式の市庁舎前で開催されるマーケットは、歴史的建造物のライトアップも印象的。「エンゲルシュピール(天使の演奏)」が行われる週末には、ロマンティックな音色がマーケットを包み込んでいます。このほか、シュトゥットガルトやフランクフルト、ハンブルク…など、各都市でクリスマスマーケットが開催されているので、ぜひその多様性を楽しんでみてください。
オーストラリア、チェコ、フランス……。ヨーロッパ各国で開催される美しきクリスマスマーケット
ドイツが本場と言われるクリスマスマーケットですが、もちろん他の国々でも魅力的なクリスマスマーケットが行われています。オーストリアのウィーンでは、市庁舎前広場やシェーンブルン宮殿前、ベルヴェデーレ宮殿前、大観覧車広場などでさまざまなクリスマスマーケットが開催。屋台やイルミネーションはもちろん、クリスマスコンサートなども行われ、“音楽の都”らしい優雅な時間を楽しめます。ザルツブルクやオーベルンドルフ、インスブルック、グラーツなど、オーストリア各地でクリスマスマーケットが行われています。
チェコのプラハで行われるクリスマスマーケットも、ヨーロッパ有数の美しさで知られる冬の風物詩です。旧市街・ティーン教会の前に、可愛らしい屋台がずらりと並ぶ光景を目にすれば、絵本の世界に迷い込んだような感覚を味わえるはず。チェコの伝統的お菓子・トゥルデルニークなどの名物グルメを味わえることも、大きな魅力のひとつです。
フランスのアルザス地方に位置するストラスブールも、ロマンティックなクリスマスマーケットを楽しめる街として知られる場所。ヨーロッパ最大規模のひとつとも言われるクリスマスマーケットは、ブロギル広場やカテドラル広場、オーステルリッツ広場など、市内11ヶ所300以上もの場所に屋台が軒を連ねています。ドイツ国境に近く、ドイツ文化の影響を色濃く受け継いできたこの街は、可愛らしい木造建築が織りなす独特の景観が魅力。アドヴェントの時期にはこの街並みにイルミネーションが輝き、まるでおとぎの国のような幻想的な雰囲気が広がります。
このほか、ベルギーのブリュッセルやクロアチアのザグレブなど、クリスマスマーケットが有名な都市は、各国に点在しています。せっかく冬のヨーロッパを訪れるのなら、複数の国や都市をめぐり雰囲気の異なるマーケットの魅力を見比べて見るのがおすすめです!
ひとことコメント
ドイツを中心に、ヨーロッパ各地で開催されるクリスマスマーケット。クラフトやクリスマススイーツの屋台をはじめ、イルミネーションや音楽コンサートなど、多彩な魅力にあふれるマーケットの開催時期は、一般的にクリスマス前の4週間です。ただし、年によっては11月中旬からスタートするものや、クリスマスが終わっても楽しめるものもあるので、旅行の予定が決まったらクリスマスマーケットの公式サイトなどで情報をチェックしてみてください。
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