徳島の、知られざる食の魅力を世界へ届けたい――。そんな想いから、東京都・渋谷で開催された徳島県とJALの共同プロジェクト「近いよ徳島!まるごと体感フェア!」。同フェアは、「ふるさと徳島プランナー」として活動するJALの客室乗務員が中心となって企画しました。2023年3月に行われた試食会のレポートを通して、徳島の食の魅力に迫ります!

県南はウミガメの聖地や世界初の乗り物など魅力が満載

会場となったのは、レストラン、マルシェ、宿泊施設を備え、食と体験と交流を通じて徳島を体感できるアンテナショップ「Turn Table(ターンテーブル)」。県産杉や藍など、随所に徳島の素材を配した空間で、素材の良さを引き出す薪火料理をはじめ、徳島県産食材が満載の料理を楽しめるお店です。

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「近いよ徳島!まるごと体感フェア!」は、ふるさと徳島プランナーであるJAL客室乗務員・武田さん、高瀬さんが企画。「Turn Table」にアイデアや食材、コンセプトを提案しながら開発を行い、出来上がった全5品のメニューがフェア期間中に同店で提供されました。

試食会では武田さんの司会で県内各地の担当者などが登壇し、徳島の見どころと食材を紹介しました。

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まずは、徳島県の南部から。この地域は太平洋に面したエリアで、海岸線の美しさが有名。スキューバダイビングやシーカヤック、SUPといったウォーターアクティビティが盛んであるほか、ウミガメの産卵スポットとしても知られています。「日和佐うみがめ博物館 カレッタ」や「海洋自然博物館マリンジャム」といった施設もあり、家族連れにも人気とか。

四国の寺社仏閣といえば八十八ヶ所を巡るお遍路が有名ですが、スタート地点となる一番札所は徳島県鳴門市の「霊山寺」。そして県内最後の札所は南部・美波町の「薬王寺」で、桜の名所でもあるため春は特におすすめと教えてくれました。

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南部で最近話題なのが、世界初となった「DMV」の営業運行です。DMVは「デュアル・モード・ビークル」の略で、道路と線路を両方走れる利便性が最大の特徴。バスと列車がひとつになった新しい乗り物として注目を集めています。試食会では現地と中継でつなぎ、DMVが動く姿を見せてもらえました。徳島を訪れた際には、“世界初”を体験してみてはいかがでしょうか?

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色鮮やかで豪華なランチとディナー

そして、いよいよ主役となるフェアメニューが登場。1品目はランチの「遊山(ゆさん)弁当」が提供されました。こちらは徳島伝統の手提げ重箱「遊山箱」を食器に見立てた一皿で、徳島の恵みを使い、春をイメージして作られた内容です。

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上段には阿波尾鶏の照り焼きやワカメの佃煮、そしてなると金時、蓮根、海老などの天ぷらなどが盛りだくさん。下段は阿波尾鶏のそぼろと炒り玉子、しらす、菜の花、ニンジンによる、鮮やかな五色重となっていました。

「阿波尾鶏」は徳島県が出荷羽数日本一の地鶏です。低脂肪でコク・甘み・旨みが強く、適度な弾力があり、そのおいしさは自他ともに認められています。「なると金時」は指定された地域(徳島県鳴門市・徳島市・板野郡)のみで生産されたブランド芋。天ぷらにすることで、特有のほっこりとした食感と甘さを十分に楽しめました。

2、3品目はディナーメニューがお目見え。その一皿は「阿波尾鶏と阿波すず香のディアボラ風」。ディアボラ(悪魔)風とはイタリアンにおける丸鶏料理のひとつで、鶏肉の形がマントを広げた悪魔の姿に見えることから名付けられたとか。

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同店では調味に薄口醬油と柚子胡椒を使用。さらに、ゆずとすだちを掛け合わせて作られた、皮まで丸ごと食べられる徳島産の柑橘「阿波すず香」のソテーを付け合わせに。阿波尾鶏のパリッとした皮目にジューシーな肉質、阿波すず香の爽やかな甘酸っぱさとローズマリーの芳香がおいしく調和していました。

ディナーのもう一皿は「天恵菇(てんけいこ)と阿波牛のステーキ」。「天恵菇」とは徳島発祥の大型シイタケのことで、肉厚なこの高級茸にチーズをのせてグリルに。お肉はやわらかくきめ細かくありながら適度に締まった肉質の「阿波牛」のヒレを使用し、赤ワインと醤油とともにフライパンで絶妙なロゼ色に仕上げ。天恵菇と阿波牛、どちらもジューシーかつうまみ豊かで、きわめて贅沢なおいしさでした。

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観光名所が多い東部と原風景が豊かな西部

フェアメニューの残り2品はスイーツですが、提供する間に、今度は徳島の東部と西部のおすすめ観光スポットを紹介。

東部で今の季節に見頃なのは鳴門の渦潮で、大鳴門橋遊歩道「渦の道」や観潮船を利用するのがおすすめ。

また、400年以上の歴史がある徳島の夏季風物詩、阿波おどりの中心地となる徳島市も東部にあり、市内の「阿波おどり会館」は年間を通して祭りの魅力を体験できます。

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西部にも見どころはたくさん。三好市には“日本三奇橋”に数えられる「祖谷のかずら橋」があり、揺れるスリルとダイナミックな絶景で人気。また同市には、急斜面に広がる伝建地区「落合集落」があるほか、吉野川の遊覧船やラフティングに「フォレストアドベンチャー・祖谷」など、アクティビティも充実しています。

伝建地区といえば、同じく西部の美馬市には「うだつが上がらない」の語源となった歴史的建造物が立ち並ぶ「うだつの町並み」があります。江戸時代の藍商の繫栄を今に伝える景色をバックに写真を撮ったり藍染体験を楽しんだり。西部には、日本の原風景を感じられるスポットが多いということを教えてもらいました。

スイーツを彩る徳島柑橘となると金時

お待ちかねのスイーツ1品目は「3種の柑橘スイーツ」。種なし金柑ぷちまるのケーキ、せとかのブリュレ、デコポンのチョコレートボンボンを盛り付けたワンプレートです。素材は県の南部に位置する阿南市産を中心に使い、それぞれ甘酸っぱさやピールのビター感などを満喫できる味わいに。

画像1: スイーツを彩る徳島柑橘となると金時

もう1品は「なると金時のモンブラン」。栗ではなく、クリーム、ダイスカット、輪切りなど、随所になると金時がたっぷり。内部は阿波デュラム小麦のスポンジやキャラメル、クリームチーズなどの多層構造になっており、驚きのレイヤー感が楽しめるおいしさでした。

画像2: スイーツを彩る徳島柑橘となると金時

フェア関係者が語る徳島県の醍醐味

試食会を通して、これまで知らなかった数々の徳島産食材に出合い、徳島県のポテンシャルに圧倒されました。驚きを胸に、イベント終了後、「近いよ徳島!まるごと体感フェア!」の舞台裏と、徳島で美食が育まれる秘密を聞くべく、関係者にインタビューを実施。

ひとり目はJAL客室乗務員の武田さん。本企画は昨夏から準備が始まり、SNSなどでトレンドを調べたり、生産者のもとを訪ねたり。また、実施にあたっては各パートナーとも打ち合わせを重ね、この日を迎えたと話します。

画像1: フェア関係者が語る徳島県の醍醐味

武田さん「今回のプロジェクトに関わってくださった方々は、皆さんがその道のプロフェッショナルです。たとえば生産者さんは、とにかくおいしい食材を育てるために試行錯誤を重ねていらっしゃいます。私も客室乗務員として、機内食を提供させていただく機会がありますが、改めて食材一つ一つに想いが込められているということを学びました。同僚の客室乗務員にも、お客さまにも、その想いを伝えていけたらと思います」

海に山にと大自然に恵まれた徳島は、南部、東部、西部でそれぞれ食材に特長があると語る武田さん。今回の「遊山弁当」は、駅弁というコンセプトで「DMV」の乗客向けに提供できたらと、今後の展望も教えてくれました。

続いて話を伺ったのは、「Turn Table」の亀井シェフ。同店では普段から徳島食材を扱っていますが、徳島ならではの食の魅力とは?

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亀井シェフ「徳島県の食材は、農産物にも海産物にも自然が生み出すダイナミックな生命力を感じます。やっぱり気候や海の環境がいいからでしょうね。野菜は土の香りがして味わいも力強く、料理がいっそう楽しくなる素材だといつも思います。魚はハリツヤがよく、寒い時季には脂のりもしっかり。肉も味が濃く、それでいて繊細な肉質に育つのが魅力です。

今回のメニューは、旬はもちろん『天恵菇』など珍しい食材も積極的に取り入れていますが、だからこそ一皿ずつ味の整合性をとり、他の食材と調和させることに重きを置きました。またいつか、別の季節でもやってみたいですね」

イベント名の“近いよ徳島!”には、事実として徳島県はアクセスが至便だという意味が込められています。東京の場合、羽田空港から徳島阿波おどり空港までは飛行機で約70分。空港から徳島市内までは車やバスで約20分。なんと約1時間半で徳島へ行けるのです。

美食で溢れる豊穣な土地を持つ徳島県。どの季節も魅力的ですが、これからの季節は、山には桜などの花々が吹き誇り、海には渦が勢いよく流れます。地元の季節食材を堪能し、春だけの景色を辿る。季節ごとにも楽しめる、徳島の旅へ出かけませんか。

Turn Table(ターンテーブル)

住所東京都渋谷区神泉町10-3
電話03-3461-7722
営業時間11:30~15:00(L.O.14:30)、18:00~23:00(L.O.22:30)
定休⽇日曜
webhttp://turntable.jp/

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