町歩きで心和み、肉グルメでパワーチャージ。城下町津山を満喫 ～城東編～

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なまこ壁や袖壁が美しい城東の町並みをそぞろ歩く

2日目の朝は、宿の周辺散策からスタート。

城下町津山の東側に位置する旧出雲街道、城東の町並み。江戸時代からの厨子（つし）二階町家が点在し、なまこ壁や袖壁、虫籠（むしこ）窓など往時の面影をそのまま残した建物が連なり、こちらも重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

城東の町並み

映画『男はつらいよ』ロケ地であった作州城東屋敷を見学

江戸時代の町家を再現した建物で、白壁と火の見櫓が目をひく作州城東屋敷は、映画『男はつらいよ』のロケ地としても登場。館内に展示された撮影当時の写真を見学しながらひと休みしましょう。

屋敷裏にある、だんじり展示館には県指定文化財のだんじり4台が展示され、10月の津山まつりの出番を待っています。

作州城東屋敷

昭和元年から続く老舗「なまくらや 煎餅匠」でお土産探し

町並みに調和する木造白壁のせんべい店・なまくらや 煎餅匠。昭和元年からせんべいを焼き続け、現在は3代目と4代目が営んでいます。店の壁に飾られた焼き型に歴史の古さを感じます。

地元産のしょうがやゆず、味噌などを使った約7種類のせんべいは添加物や着色料を一切使わず、一枚一枚ていねいに焼かれたもの。素朴な味で日本茶によく合います。

なまくらや 煎餅匠（せんべいや）

プリップリのホルモンが評判のご当地グルメを求めて「橋野食堂」へ

町歩きでお腹が空いたら、ランチはしっかり食べて午後に備えます。

ご当地グルメとして名高い、津山ホルモンうどんの名店として評判の橋野食堂は、創業130年を迎える老舗の食堂。うどんとシャキシャキのもやし、ねぎ、たっぷりのホルモンと自家製味噌ダレのバランスが絶妙です。味は普通・ピリ辛・激辛から選べます。おなかいっぱい食べたい人は、うどん2玉がおすすめです。

現在は4代目と5代目が店を切り盛り。軽快な手さばきであっという間に津山ホルモンうどんを焼き上げます。

歴史を感じる味わい深いたたずまいです。

橋野食堂名

自家農場で搾った生乳を使った「イタリアンジェラートLATTE」

食後のデザートは、酪農家が営む牧場直営のジェラートショップへ。自家農場で搾った新鮮な生乳と、厳選した食材を使って工房で丁寧に手作りしています。

一番人気の「しぼりたてミルク」をはじめ、いちごミルクやラムレーズン、抹茶など約8種類のフレーバーが並びます。地元で採れる旬の食材を使った季節限定のジェラートは要チェック。

しぼりたてミルク＆抹茶のダブルをチョイス。甘すぎず、さっぱりとした後味。コーンとカップが選べます。

天気の良い日はガーデンやおしゃれなコンテナハウスで味わえば、心地よいひと時になりそう。

イタリアンジェラートLATTE

牛馬の安産守護の神として知られる由緒ある「中山神社」

イタリアンジェラート LATTEを出て宮川沿いに車で北上すること、約5分。中山神社に参拝します。

高さ11mの鳥居は、全国的にも珍しい造りです。両柱に対して水平に重なる2つの梁のような部分のうち下側を貫（ぬき）と呼びますが、この貫の、柱より外側に出る部分（木鼻）がまったくないのが特徴です。

単層入母屋造妻入・桧皮葺の本殿は中山造と呼ばれ、美作地方の多くの神社の模範となり、国の重要文化財に指定されています。歴史を感じる、荘厳な雰囲気。

今昔物語にも記載がある「中山の猿」の霊を祀る奥宮の猿神社。牛馬の安産守護の神で、今もぬいぐるみの子猿を奉納する風習が残っています。

鳥居をくぐったところには大きな牛の像が鎮座していました。

中山神社

津山ならではの牛肉がメインの居酒屋「炙家ぼっけもん」

夕食で訪れたのは開業18年目を迎える、炙家ぼっけもん。津山で指折りの人気を誇る牛肉専門の居酒屋で、干し肉、極ヨメ、牛ぬたといった珍しい創作料理で楽しませてくれます。熟練した牛肉やホルモンの取り扱い技術を持つオーナー・永松雄将さんならではの、新鮮な牛肉料理を味わいましょう。

津山で一般的な干し肉は、干した牛肉を食べやすいサイズにカットし、軽く炙って食べます。多くの精肉店ではモモ肉を使いますが、こちらは希少部位のかっぱを塩胡椒で味付け。弾力があり、しっかりと牛肉の味を感じます。

炙家ぼっけもん

城下町のノスタルジックな雰囲気は、きっとあなたの心を落ち着かせてくれます。一方で、独自の文化を持つグルメの数々は、心も体も元気にしてくれることでしょう。ほっと一息つきたい、でもしっかりとパワーチャージしたい、そんな時におすすめなのが、岡山県北津山の旅なのです。自粛明けの旅行先として、ぴったりではないでしょうか。

城西編（前編）はこちら

町歩きで心和み、肉グルメでパワーチャージ。城下町津山を満喫 ～城西編～

岡山県北部、山間に広がる盆地に位置する津山市。江戸時代から津山城の城下町として栄え、その風情ある町並みは、今でも各所に残されています。近年では、全国的にも注目を集める「津山ホルモンうどん」や市民に親しまれている「干し肉」など、独自の牛肉文化が息づくエリアです。そんな津山の魅力を、津山城を中心に城西地区・城東地区に分けて紹介していきます。

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※2021年4月26日に一部内容を更新しました