また、ヨーロッパでは古くから旅人のお守りとしてムーンストーンが身につけられてきました。本記事では、ジュエリーとしてはもちろん、旅のお供としても人気の高いムーンストーンについて、込められた意味や石言葉、効果などをご紹介していきます。
ムーンストーンに込められた3つの意味
まずはムーンストーンに込められた以下の意味について、解説していきます。
〈ムーンストーンの意味〉
- 女性を象徴する石
- 愛を呼ぶ石
- 予知と透視の石
女性を象徴する石
ムーンストーンは、特に女性からの人気が高い石といわれています。それは、女性を象徴する石であるというのが大きな理由でしょう。
そもそも月は、女性性を象徴する星。古くから月の満ち欠けが、女性の身体のリズムに影響していると考えられてきました。
一方、ムーンストーンには月の満ち欠けによって色や大きさが違って見えるという言い伝えがあります。月との深い関係性から、ギリシア語で月という意味がある「セレニテス」と呼ばれていたことも。古代ローマにおいては、そんなムーンストーンのかけらを覗くと、月の女神であるダイアナの姿が見えるといわれていました。
月や女性にまつわるこれらのことから、ムーンストーンは、女性を象徴する石として大切にされてきたのです。
愛を呼ぶ石
ムーンストーンは愛を呼ぶ石としても知られ、恋愛や結婚と縁があるといわれています。
例えば、とあるアジア地域の伝説では月があるところには雨が降らないとされていたため、月を象徴するムーンストーンには「涙知らず」という意味があるといわれていました。そのような逸話から、ムーンストーンは涙を流すような悲しさや怒りを引き起こさない、カップルに優しい愛情をもたらしてくれるという意味を持つようになったのです。
中世ヨーロッパでは恋人がムーンストーンを贈り合い、お互いの愛を深める風習もあったそうです。
予知と透視の石
ムーンストーンには月の光が封印されていると信じられているため、未来の予知能力をもたらし、霊的能力や直感力を高めるとされています。
古代インドでは、満月の夜にムーンストーンを口に含み神託を受け取ったという伝説があります。また、古代ヨーロッパでは「恋人たちが満月の夜にムーンストーンを口に含むことで、2人の未来を透視」、中世では「眠る前にムーンストーンを見ることで、未来を予知できる」という言い伝えもありました。
このように、古くから各地では神秘的な石として扱われていました。
ムーンストーンの宝石言葉とは?
ムーンストーンには女性や愛情、運などに関わるたくさんの宝石言葉があります。
〈ムーンストーンの宝石言葉〉
- 健康
- 長寿
- 幸運
- 富
- 恋の予感
- 円満
- 無垢
- 純潔
- 完成
月の満ち欠けと同調する石であること、また緊張感を和らげる効果や、女性の心身のバランスを整える効果があると考えられていることから、「健康」に関わる宝石言葉が誕生。
さらに、月のパワーが幸運と出会うきっかけを授けてくれることから「幸運」、新しい縁を授けてくれたり復縁したりといった効果が期待できることから「恋愛」に関する宝石言葉が付けられたとされています。
ムーンストーンの効果4選
ムーンストーンを身につけることで期待できる効果は、大きく分けて以下の4つとされています。それぞれ詳しく見ていきましょう。
〈ムーンストーンの効果〉
- お守りとしての効果
- 女性の体の不調を整える効果
- 感性を高める効果
- 心を癒すヒーリング効果
お守りとしての効果
ムーンストーンは「恋人たちの石」といわれ、愛する人との恋愛の成就や、幸福な家庭へと導く効果があるとされています。また、「旅の安全を守る石」としても知られ、古くから旅に出る際にムーンストーンを身につけていたのだとか。
このようにお守りとしての効果が高いため、肌身離さず持ち歩いている人が多いとされている宝石のひとつです。
女性の体の不調を整える効果
ムーンストーンは、月のエネルギーを封じ込めた石という言い伝えがある石です。ムーンストーンが月の満ち欠けに強く反応することで、月のサイクルに影響されやすい女性の体の不調を整えてくれ、女性特有の身体症状を整える効果を期待できる石です。
また、ムーンストーンを身につけることで、女性らしさを高めてくれるともいわれています。
感性を高める効果
ムーンストーンが持つ月のエネルギーは精神面にも影響を与えやすく、内省を促し、潜在意識に働きかけてくれます。
身につけることで第六感を刺激して感性を高め、自分の中に眠っている可能性を引き出してくれます。さらには思考を柔軟にし、感受性や直感力などを高める効果も。自分の進むべき進路に迷っているのであれば、これからの道筋を切り拓くサポートをしてくれるかもしれません。
心を癒すヒーリング効果
ムーンストーンにはさまざまなカラーがありますが、いずれも白く優しい色合いです。柔らかい光沢が見る人の心を癒してくれ、緊張感を解き放ってくれます。
体調やストレスなどで感情のバランスを崩しがちな人でも、ムーンストーンを身につけることで否定的な感情に左右されにくくなる効果も期待できます。
ムーンストーンは6月の誕生石としても人気
誕生石とは、自分の生まれた月に当てはまる石を身につければ、幸運が訪れると考えられている宝石。誕生石のルーツは旧約聖書の中で、ユダヤの高僧が身につけていたという、12種類の石があしらわれた胸当てからです。
当初は12種類の石を月替わりで身につけるという風習でしたが、生まれた月にちなんだ石を身につけるという風習に変化しました。
誕生石は時代や国によって多少異なりますが、日本やアメリカ・イギリスなどでは、ムーンストーンは6月の誕生石のひとつです。6月の誕生石では他に、真珠やアレキサンドライトもあります。
大切な人が6月生まれなら、ムーンストーンをプレゼントとして贈るのもおすすめです。
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ムーンストーンにはどんな種類がある?
乳白色のムーンストーンは、長石(フェルドスパー)というさまざまな種類がある鉱物グループの一種。他にもいくつかの種類があります。代表的なのは、ブルームーンストーン。他にもホワイトやオレンジ、グレーなど、カラーは豊富です。
ここでは、特に知名度が高い3つのムーンストーンについて解説します。名前は同じながら、鉱物的な種類は違うものもありますので、こちらでチェックしてください。
- ブルームーンストーン
- ロイヤルブルームーンストーン
- レインボームーンストーン
ブルームーンストーン
ブルームーンストーンは、「愛と希望の石」といわれています。
名前が示すように、青系の色が含まれた見た目が特徴。乳白色の中に、内側から水色や青色の光が輝きます。神秘的で美しい宝石ですが、希少価値が高く、流通量はそう多くはありません。
ブルームーンストーンは、スリランカが主な産地でした。しばらくするとインドやミャンマー、オーストリアなど、さまざまな国で算出されるようになった宝石です。中でもスリランカ産のブルームーンストーンが、特に品質がいいとされています。
ロイヤルブルームーンストーン
ロイヤルブルームーンストーンは、長石の中でも斜長石の一種といわれるラブラドライトに属しています。
ロイヤルブルームーンストーンは、半透明または透明のストーンの中に、オーロラのように鮮やかな輝きがあるのが特徴。特に品質が高い石の条件は、透明感が高く黒っぽい内包物が少なく、亀裂や割れ目も少ないことです。
主な産地としては、南アフリカやインドなどが挙げられます。
レインボームーンストーン
レインボームーンストーンも、ラブラドライトの一種です。主な産地はカナダやフィンランドなどで、ムーンストーンとは産地が異なります。
そんなレインボームーンストーンの正式名称は、ホワイトラブラドライトです。白色がムーンストーンを思わせることから、ムーンストーンかのような名前で呼ばれるようになりました。ムーンストーンと種類は異なるものの、似たエネルギーを持っているとされています。
まとめ:ムーンストーンはお守りとして持ち歩きたい宝石
ムーンストーンは身につけることで、恋愛や旅、健康などといった面で持ち主を守ってくれるとされています。普段の生活はもちろんのこと、旅好きの方々は旅先へ持って行っても心の拠り所になるはずです。
※宝石が持つ効果の感じ方には、人によって個人差がありますことをご了承ください。
監修・写真提供:株式会社ベルエトワール
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