via text - ここをクリックして引用元(テキスト)を入力(省略可) / site.to.link.com - ここをクリックして引用元を入力(省略可)
日本国内にトルクメニスタンの情報は少なく、“謎の国”と称されることもしばしば。しかし、この国には旅好きの方なら、ぜひとも訪れたい「地獄の門」など、まるでSF映画のような神秘の世界を楽しめる観光スポットがたくさんあります。

純白の大理石造りの荘厳な街並みや紀元前の都市遺跡「ニサのパルティア要塞群」などなど、トルクメニスタンの見どころを基本情報とあわせて徹底ガイドしたいと思います。

「謎の国」と呼ばれる中央アジアの国、トルクメニスタン。実はダルヴァザの「地獄の門」や世界遺産「ニサのパルティア要塞群」などの見どころも多い「神秘の国」でもあるのです。そんなトルクメニスタンの気候や治安、おすすめの観光スポットなど、訪れる際に知っておきたい基本情報を詳しく紹介します。

【トルクメニスタンとは】豊富な天然資源に恵まれた中央アジアの共和国

画像: 【トルクメニスタンとは】豊富な天然資源に恵まれた中央アジアの共和国

トルクメニスタンは、日本の約1.3倍の国土に520万人ほどが暮らす小さな国です。国土の85%が砂漠に覆われており、地下には豊富な天然ガス、カスピ海には石油も埋蔵している天然資源に恵まれた国でもあります。特に天然ガスは世界第4位とも言われる埋蔵量を誇り、さまざまな国へ輸出されています。

暮らしているのはトルクメン人が多く、公用語はトルクメン語。そのほか、かつてソビエト連邦
の統治を受けていたこともありロシア語も広く使われています。

スンニ派のイスラム教を信仰する人が多く、街には当然イスラム建築が立ち並びます。特に見応えがあるのは首都のアシガバート(アシガバット)で、他国ではなかなか見られない特徴的な建築物も多いのです。

【トルクメニスタンの気候・気温】夏は最高気温50度以上の日も。雨はほとんど降らない

画像: 【トルクメニスタンの気候・気温】夏は最高気温50度以上の日も。雨はほとんど降らない

ほぼ全域が砂漠ということもあり、気温は、昼と夜、夏と冬の寒暖の差が激しいことが特徴です。夏の暑さは厳しく、気温は50℃以上まで上昇することもあるといいます。その暑さは、車のボンネットの上で目玉焼きが2分で焼けてしまうほどだとか。

一年を通じて雨はほとんど降らず乾燥した気候のため、日焼け止めや帽子、サングラスなどの準備は必須。熱中症対策のため、観光で外を出歩く際は十分に水分をとるようにしましょう。

【トルクメニスタンの治安】比較的安全だが隣国との国境付近は注意が必要

画像: 【トルクメニスタンの治安】比較的安全だが隣国との国境付近は注意が必要

トルクメニスタンの人々は穏やかな国民性で、安定した生活を好みます。また、政治は現ベルディムハメドフ大統領による実質的な独裁体制で政府による治安維持が行き届いていることもあり、同国の周辺の国々と比べると比較的治安が良く、それが国民たちの自慢にもなっています。

ただし、近年は所得格差が問題にもなっており、外務省によれば治安がやや悪化している地域も見受けられます。訪れる場合は人が多い場所でのスリに警戒するなど最低限の注意は必要です。また、基本的に外国人観光客は夜20時以降の外出が禁止されている(ガイドが同行すればOKなど例外あり)など、独特なルールも存在します。

一番気をつけたい地域は、アフガニスタンとの国境付近。アフガニスタンでは過激派の武装勢力によるテロ活動や外国人を狙った拉致事件が多発しているため、無闇に近づかないようにしましょう。

【トルクメニスタンの入国準備と注意点】入国にはビザと招待状が必要

そんなトルクメニスタンですが、実際に旅行しようと思った場合、どんな準備が必要となるのでしょうか。ビザの取り方やインターネット環境など、気になるポイントをご紹介します。

画像: 【トルクメニスタンの入国準備と注意点】入国にはビザと招待状が必要

観光ビザの申請にはコツが必要です

当然、観光目的で入国するには観光ビザの取得が必要ですが、その際に必要となるのが招待状です。トルクメニスタン側からの推薦状のようなもので、日本の旅行会社や現地の旅行会社を通じて申請するのが一般的。

また、自由旅行が認められておらず、旅程は厳しくチェックされます。航空券や宿泊するホテル、現地ガイドなどを、申請時に旅行会社と相談しながらしっかりと決めておきましょう。

日本円から直接の両替ができません

通貨はトルクメニスタン・マナト(TMT)です。現地では日本円からTMTに両替することができません。まずは、日本国内の銀行や空港で米ドルかロシア・ルーブルに両替を。その上で、トルクメニスタン到着後に空港やホテルなどで米ドルやロシア・ルーブルからTMTに両替する必要があります。クレジットカードは使えない場所が多いので、現金は多めに持って行くのが良いでしょう。

Wi-Fiは飛んでいても、SNSは使えません

トルクメニスタンが“謎の国”と言われる所以のひとつが、政府による厳しい情報統制。Wi-Fiは飛んでいても、日本ではお馴染みのFacebookやTwitter、LINEなどのSNSは利用できず、YouTubeのコンテンツの視聴もできません。また、大統領の宮殿など写真撮影禁止の場所も多々あるので、カメラを向ける場所にも十分注意が必要です。

【地獄の門】45年以上燃え続けている神秘の絶景

画像: 【地獄の門】45年以上燃え続けている神秘の絶景

トルクメニスタンを訪れたらぜひとも見ておきたいのが、燃えさかる巨大なクレーター「地獄の門」です。砂漠の大地にぽっかりと口を開けた直径約90mの穴は真っ赤な炎を吐き続けており、その恐ろしい様は、まさに地獄への入り口。

実はこの穴は、もともと洞窟でした。穴に“なってしまった”のは1971年のこと。地質学者がボーリング調査を行った際、豊富な天然ガスで満たされた洞窟を発見したことに端を発します。トルクメニスタンの主要産業である天然ガスを採掘しようとした際、その作業中に岩盤が崩落し、可燃性の有毒なガスを放出する巨大なクレーターとなってしまいました。

当時の人々は、この有毒ガスの放出を食い止めるために火を着けましたが、地下からは絶えることなくガスが吹き出してくるため、現在に至るまで45年以上にわたって、その炎が燃え続けているのです。

一体いつになったら尽きるのか。ガスの埋蔵量が不明なため、誰にもわからないそう。

とはいえ、その豊富な資源をずっと放置しておくわけにもいかず、2010年にはベルディムハメドフ大統領が現地を訪れ、穴を封鎖するか、周囲のガス田開発の妨げにならないよう指示したというニュースもありました。

「地獄門」は首都アシガバートから北へ約260km。砂漠に囲まれた村ダルヴァザの近くにあります。近い将来には見られなくなってしまう可能性もあるので、そうなる前にその目で確かめてみてはいかがでしょうか。

【ニサのパルティア要塞群】未だ発掘中の世界遺産

画像: 【ニサのパルティア要塞群】未だ発掘中の世界遺産

トルクメニスタンを含む中央アジアは、文明が存在しない空白地帯だとされてきましたが、実際にはシルクロードの中継地となるオアシス都市がいくつも存在していたことがわかってきました。

そのひとつが、未だ発掘中の世界遺産「ニサのパルティア要塞群」です。

ニサは、アシガバート国際空港から西へわずか15km〜18kmほど進んだコペットダグ山脈の麓にあり
ます。紀元前3世紀にローマ帝国の宿敵と言われるほどの力を誇ったパルティア王国の都で、ヴィーナス像や象牙の杯など、貴重な美術品が発掘されています。2007年には世界遺産にも登録されました。

要塞群は王宮のあった内城と、それを取り囲む商業地区からなっています。ほとんどが土でできているため風化してしまっているものも多くありますが、王の間には当時の4本の柱と王座も残されています。

発掘されたヴィーナス像などはアシガバートにある国立博物館で展示されているので、あわせて見に行くのがおすすめです。

【古代メルヴ】あらゆる宗教の建築物が遺る中央アジア最大の遺跡

画像: 【古代メルヴ】あらゆる宗教の建築物が遺る中央アジア最大の遺跡

アシガバートから300kmほど離れたトルクメニスタン第二の工業都市マリの30kmほど東にある古代メルヴはニサよりも少し古く、紀元前6世紀から18世紀にかけて栄えた中央アジア最大のオアシス都市。その遺構「国立歴史文化公園“古代メルヴ”」は1999年にトルクメニスタン初の世界遺産として登録されました。

都市は最盛期の人口が100万人にも達していたとも言われており、周辺の至る所に遺跡が点在しています。

遺跡の特徴は、さまざまな宗教にまつわる遺構が見つかっていること。ゾロアスター教、イスラム教、キリスト教に加え、仏教の仏寺跡からは8.5cmの仏像の座像や経文も出土しています。

そのほかにも、シルクロードの最盛期に栄えた都市ならではの見どころがたくさんあり、訪れる多くの旅人を魅了し続けています。

【首都アシガバート】ギネスも認定済みの大理石でできた街

画像: 【首都アシガバート】ギネスも認定済みの大理石でできた街

トルクメニスタンの首都アシガバートは、とにかく豪華な街。

特に新市街は、どこを見ても白い建物が建っており、なんとそのほとんどが大理石でできているというから驚きです。

理由はベルディムハメドフ大統領が無類の白好きだからと言われており、大統領の宮殿はもちろん、ホテルやマンションまでもが真っ白。なんと、世界で一番大理石建造物が多い街としてギネスにも認定されています。

街を見て歩くだけでもかなり見応えがありますが、ところどころに建てられている豪華な建造物は必見です。ここからは、トルクメニスタンらしい建造物を見ることができるおすすめのスポットをご紹介しましょう。

ニュートラリティ・アーチ

画像: ニュートラリティ・アーチ

トルクメニスタンは、1995年から永世中立国となりましたが、それを記念して建設されたのがこのロケットのようなアーチ。高さは75m。頂点にはトルクメニスタン初代大統領のサパルムラト・ニヤゾフの像が飾られています。

この像は金メッキが施されているだけでなく、なんと太陽の動きにあわせ24時間回転し続ける仕掛けも。もちろん、夜はゴージャスにライトアップされます。

この独特なデザインのニュートラリティ・アーチを見れば、トルクメニスタンがどんな国なのかを感じられることでしょう。

ちなみにニヤゾフ前大統領の像は、街の至る所で見られます。

キプチャク・モスク

画像: キプチャク・モスク

トルクメニスタン人のほとんどはイスラム教徒なので、アシガバートにもモスクはたくさん建てられています。中でも中央アジア最大であり、国民たちにとって特別な場所となっているのがキプチャク・モスクです。

トルクメニスタンの500マナト紙幣にも描かれているキプチャク・モスクは、白と金のコントラストが美しい大きなモスク。中は青い天井のドームになっていて、ハンドメイドの絨毯が敷かれた豪華なつくりです。約1万人を収容できる規模で建物自体の迫力もあり、イスラム教徒以外でも立ち入りが許可されているので、ぜひ見学してみましょう。

ウェディング・パレス

画像: ウェディング・パレス

名前の通り、とても豪華な結婚式場です。トルクメニスタン語ではバグト・コシュギ=幸福の寺院と呼ばれており、複数の結婚披露宴ホールや宿泊施設、レストランなどを備えています。

建物自体が八角形でできており、星形の建造物としては世界最大なのだとか。頂点には八芒星を組み合わせた箱の中に地球を収めた不思議なオブジェが。トルクメニスタンにはこうした不思議なデザインの建物がたくさんあり、異国情緒を感じさせてくれます。

観覧車ALEM

画像: 観覧車ALEM

観覧車は観覧車でも、全体が鉄骨の壁とガラスで覆われた観覧車。つまり、屋内に造られている珍しい観覧車です。

アレム(宇宙)というネーミングもユニークですが、やはり驚かされるのはその見た目。高さは約47mで、周りには他に高い建物がないため存在感は群を抜いています。ただ、ゴンドラの中からは壁のせいであまり景色は楽しめないとか。もちろんこちらもライトアップされるので、夜に訪れると昼とは違う雰囲気を楽しめます。

【トルクメニスタンの料理】日本人も食べやすいものが多いトルクメニスタン料理

画像: 【トルクメニスタンの料理】日本人も食べやすいものが多いトルクメニスタン料理

トルクメニスタンを含む中央アジアは、実はピラフやケバブ、ヨーグルトなどの発祥の地と言われており、日本でも一般的に食べられている料理が食卓に並びます。

例えば祝いの席などで食べられる「プロフ」(ピラフ)や、ひき肉や玉ねぎ、かぼちゃなどを包んだ蒸し餃子のような「マンティ」など、日本人にも食べやすい料理がたくさんあります。

大きな街では屋台グルメも充実しているので、旅の醍醐味である食事も存分に楽しめるでしょう。

【トルクメニスタンのお土産】国旗にも描かれている手織りの絨毯がおすすめ

画像1: 【トルクメニスタンのお土産】国旗にも描かれている手織りの絨毯がおすすめ

お土産には、絨毯や刺繍製品などが人気です。

特に絨毯は国旗にも描かれているほどの伝統産業であり、自然の景観や生活環境に存在するものをモチーフにした自由なデザインが魅力です。手織りの絨毯など出国する際に手続きが必要なものもあるので注意が必要ですが、異国情緒溢れる柄の絨毯や刺繍製品はお土産に最適です。

画像2: 【トルクメニスタンのお土産】国旗にも描かれている手織りの絨毯がおすすめ

未体験に溢れる国、トルクメニスタン

新しい文化や異なる価値観の人や食に触れることは、旅の醍醐味のひとつ。ほとんどの人にとって馴染みのないトルクメニスタンは、その点では最高の旅先ではないでしょうか。

独特の歴史を経て生まれた他に類を見ない景観の数々は、美しさや壮大さなどの見た目に感動するだけでなく、日常では味わえない異世界に包まれる貴重な体験になるはずです。

初回投稿日:2016年7月1日

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.