2020年の東京を象徴する建築物である新国立競技場。さらには、浅草文化観光センター、GINZA KABUKIZA、明治神宮ミュージアムに、今年開業するJR山手線新駅・高輪ゲートウェイ駅などなど。これらの著名な現代建築の設計に携わったのが、建築家・隈研吾氏です。木材などの自然素材を生かした建築や、木組みを多用したデザインが特徴的な作品は、世界中に200以上(2020年1月現在)。その魅力をまとめて体感できる街が東京なのです。そこで、フォトジェニックで思わず人に話したくなる、隈研吾氏の6つの建築を巡る東京観光スポットをご案内しましょう。

【中目黒】桜の街に馴染むスターバックスで日本初の味を堪能

画像1: ©Photography by Masao Nishikawa

©Photography by Masao Nishikawa

高さ17m以上の焙煎装置を店内に備え、豆からこだわったプレミアムなコーヒー体験ができるスターバックス リザーブ® ロースタリーの日本1号店として2019年にオープンしたのが、スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京です。桜の名所として有名な目黒川と大通りに挟まれた建物の外観を、隈氏が担当しています。

画像2: ©Photography by Masao Nishikawa

©Photography by Masao Nishikawa

向かいの通りから撮影したくなること間違いなしの印象的なデザインながら、上層階まで大きくとったテラスによって、周囲の景色にも馴染んでいます。外観で目につくのは、杉板が貼られた軒をつなぐ、半球型のプラントボックスと雨樋。軒の重なりは五重塔から、雨樋を外壁正面の主役とする試みは桂離宮からヒントを得てデザインされています。人気店のため、満席の場合は番号札をもらって入店待ちとなることも。待ち時間はファッショナブルなお店が並ぶ中目黒を散策したいですね。

Starbucks Reserve® Roastery Tokyo
住所東京都目黒区青葉台2-19-23
電話03-6417-0202
営業時間7:00~23:00(ラストオーダーは22:30まで)
定休日不定休
webhttps://www.starbucks.co.jp/roastery/

【南青山】庭と一体化した根津美術館で古美術を体感する

画像1: Nezu Museum © Mitsumasa Fujitsuka

Nezu Museum © Mitsumasa Fujitsuka

国宝「燕子花図」(尾形光琳作)をはじめ、7000件以上の日本・東洋古美術のコレクションを擁する根津美術館。和風家屋を思わせる大屋根が印象的な本館で年7回開催される企画展のほか、4棟の茶室を備えた広大な庭園を目当てに来館する人も多いようです。

門をくぐってから本館の受付まで、竹の連なりに囲まれた長いアプローチを抜けると、大きく開いたガラス越しに美しい庭が出迎えます。建物と庭、アートが一体化し、表参道からほど近い都心とは思えない、静寂に包まれた空間が広がっています。

庭園にある3面ガラス張りのカフェは、四季折々の植物を楽しみながら静かな時間を過ごせる隠れ家スポット。オリジナルブレンドのコーヒーに抹茶、ボリュームのあるサンドウィッチなどランチも味わえます。日本国内の優秀な建築作品に与えられるBCS賞、毎日芸術賞を受賞した、隈氏の代表作のひとつです。

画像2: Nezu Museum © Mitsumasa Fujitsuka

Nezu Museum © Mitsumasa Fujitsuka

根津美術館
住所東京都港区南青山6-5-1
電話03-3400-2536
営業時間10:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日月曜日・展示替期間・年末年始 
ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日
webhttp://www.nezu-muse.or.jp/

【神楽坂】女性の願いを叶えるモダンな赤城神社でお参り

画像1: Akagi Jinja & Park Court Kagurazaka © Kengo Kuma & Associates

Akagi Jinja & Park Court Kagurazaka © Kengo Kuma & Associates

700年以上の歴史がある赤城神社。殖産興業、厄難消除、学問芸術や火防の神という「磐筒雄命」(いわつつおのみこと)や、女性の願いを叶えるという「赤城姫命」(あかぎひめのみこと)が祀られています。

戦後消失したままだった神楽殿も含め、2010年に再生が完了。参道の坂を上り正面に見えるのは、屋根と柱のシンプルな社殿。2枚の板を互い違いに重ねて並べた「大和葺き」という伝統的な手法を鋼板で再現した屋根と、白木の檜角材を並べた「連子格子」の外装によって、伝統とモダンが融合した作りです。

画像2: Akagi Jinja & Park Court Kagurazaka © Kengo Kuma & Associates

Akagi Jinja & Park Court Kagurazaka © Kengo Kuma & Associates

学問芸術に御利益があることから著名人の参拝も多く、『ゲゲゲの鬼太郎』アニメ化の際に水木しげる氏が祈祷した縁でできた「鬼太郎お守り」「目玉のおやじお守り」なども販売されています。また、併設の「あかぎカフェ」では本格イタリアンが楽しめるほか、毎月1度の青空市場「あかぎマルシェ」も開催されるなど地域に根ざした神社です。

赤城神社社務所
住所東京都新宿区赤城元町1-10
電話03-3260-5071
営業時間9:00-17:00
定休日毎週火曜日、第2月曜日(あかぎカフェ)
webhttps://www.akagi-jinja.jp/

【本郷】東京大学のキャンパスを眺めながら出来立ての蕨もちに舌鼓

画像: ©SS Tokyo

©SS Tokyo

東京大学大学院 情報学環 ダイワユビキタス学術研究館は、本郷キャンパス内春日門のすぐ近くにある地上3階建ての研究棟。木や土で作られたウロコ状のパネルがゆるやかにうねりながら覆った外観は、直線的かつ硬質な素材の建物が多いキャンパスで異彩を放っています。

画像: ©SS Tokyo ※写真は厨菓子くろぎ開業前の様子

©SS Tokyo ※写真は厨菓子くろぎ開業前の様子

通常、研究棟内は見学できませんが、1階にはミシュランの星を獲得したことがある和食料理「くろぎ」の姉妹店・厨菓子くろぎが営業しており、誰でも入店が可能。路地とキャンパスをつなぐように大きく開いた開放的な1階テラスには、ソファ席やテーブル席があり、天井は外壁と同じ木のパネルで覆われ、外の空気も感じられる気持ちのいい空間です。

名物は注文を受けてから作る蕨もちと、旬のフルーツや野菜を使った月替わりのフレーバーが楽しめるかき氷。季節によってはかき氷を求め行列ができるため、時間に余裕を持って訪れたいものです。

厨菓子くろぎ
住所東京都文京区本郷7-3-1
電話03-5802-5577
営業時間10:00~19:00 (ラストオーダー18:00まで)
定休日毎週水曜日、そのほか東京大学のイベントにより休業または営業時間を変更
webhttp://www.wagashi-kurogi.co.jp/

【南青山】台湾流のおもてなしを体験できるサニーヒルズ 南青山店でホッと一息

画像: SunnyHills Japan © Daici Ano

SunnyHills Japan © Daici Ano

立体的に組まれたむき出しの木材が目につく、台湾名物のパイナップルケーキ専門店。店内ではお菓子やオリジナルグッズなどが買えるほか、”台湾流のおもてなし”として、パイナップルケーキまたはアップルケーキひとつと、温かい台湾茶を席に座って試食をすることができます。

2階にある試食スペースからは、ランダムに組まれた木材越しに東京の街が一望でき、さらに上層階も見学が可能です。日本の木造建築に伝わる地獄組みという手法で組まれた木材は6cm角と細く、日中の店内には木漏れ日のように日が差し、落ち着いた雰囲気です。
細かい木材を有機的に組み建物を覆うことで直線的な構造を柔らかい印象に変える試みは、隈氏の他の建築でも見られる特徴のひとつで、こちらの建物はJCDデザインアワードを受賞しています。

画像: SunnyHills Japan © Edward Caruso

SunnyHills Japan © Edward Caruso

休日やお茶の時間帯は混雑していることが多いため、午前中の方が比較的ゆっくり建物を楽しめそうです。

サニーヒルズ 南青山店
住所東京都港区南青山3-10-20
電話03-3408-7778
営業時間11:00~19:00
定休日無休
webhttps://www.sunnyhills.com.tw/store/ja-jp/

【六本木】サントリー美術館で江戸時代からの様式美に浸る

画像1: Mitsumasa Fujitsuka

Mitsumasa Fujitsuka

東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館は、「生活の中の美(Art in Life)」をテーマに日本美術を中心にさまざまな企画展を行なっています。さらに、展覧会に関連した講演会やイベントのほか、スライドを使ったレクチャーなど、こどもから大人まで楽しめる多彩なエデュケーション・プログラムも開催しています。

外壁を白いセラミックパネルで作られたルーバーが覆う美術館内は、華やかな店が並ぶミッドタウンの賑やかさとは異なり、静かで落ち着いた空間。ルーバーの内側にはスライド式のスクリーンがあり、展示内容によって館内に差し込む光の量を調整しています。このルーバーのデザインは、日本家屋にも用いられる「無双格子」からヒントを得て作られています。

画像2: Mitsumasa Fujitsuka

Mitsumasa Fujitsuka

館内にある茶室「玄鳥庵」では展覧会会期中の指定の木曜日にお茶を楽しむことも可能です。柱・襖・天井など1961年の開館当初の部材を多く利用しながら、2007年に隈研吾氏のデザインで六本木に移築。障子を開ければ高層ビルを借景としつつ椅子に座ってお茶を頂けるモダンな設えに生まれ変わりました。

現在改修工事のため休館中で、2020年5月13日より、多数の所蔵品を含む華やかな優品を厳選したリニューアル・オープン記念展が開催されます。

サントリー美術館
住所東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
電話03-3479-8600
営業時間10:00~18:00 (ただし金・土は20:00まで開館)
※いずれも最終入館は閉館30分前まで
定休日火曜日、展示替期間、年末年始
(2020年5月12日まで改修工事のため休館中)
webhttps://www.suntory.co.jp/sma/

ご紹介した建築は隈研吾氏の代表作のごく一部ですが、それでも多様な印象を受けます。ただ、共通しているのは、どんなに特徴的でも屋内は落ち着いた雰囲気で、周囲の環境を活かした建物であること。隈氏の建築訪問を目的に東京という街を歩いてみると、エリアごとの意外な魅力に気がつくきっかけになりそうです。東京という街をより楽しむためにも、隈建築を散策してみませんか。

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