皆さんこんにちは!今京都の町に外国からのお客様の姿は殆どなく、どこも静かです。
さて京都の夏といえば祇園祭。7月になると町なかの空気が変わります。
8世紀半ばに疫病が流行した際に、平安時代の人々が疫病が収まるようにと祈ったことが始まりとされ、以来千百年以上受け継がれてきました。
1ヵ月続くお祭りの最大の盛り上がりは、山鉾巡行(17日先祭・24日後祭)とその前夜の宵山ですが、今年は「疫病」感染拡大防止のため山鉾巡行や宵山等が中止となりました。
今日ご紹介したいのは、厄除けのちまき(粽)です。
八坂神社のご祭神スサノオノミコトの伝説にちなんだ祇園祭の縁起物で、玄関にこのちまきを飾ると1年間の災厄を避けられると言われ、家やお店、ビルの入り口など京都のいたるところに飾られています。
ちまきは全て手作りで、前年の夏から近隣の農家の方々が笹や藁(わら)などを調達し、一つ一つ丁寧に準備されます。これを各山鉾町が巡行前の宵山など1週間ほどの期間限定で授与・販売し、祭り継承の原資ともなっています。
今年も春までに12万本が完成していましたが、多くの行事が中止になり、できあがったちまきを一般の市民に授与する機会が少なくなりました。保存は難しく、来年以降のお祭りで授与することはできません。そこで、祇園祭山鉾連合会はちまきの授与を通して文化を維持・継承してゆくため、ホームページで支援を呼び掛けています。
動く美術館と言われる山鉾の数々や歴史とともに、ぜひご覧になってください。
【祇園祭山鉾連合会】http://www.gionmatsuri.or.jp/
疫病の退散を祈る気持ちは、古今東西みな同じですね。
この夏の旅行先は、例年と異なり、静かにゆっくりとお楽しみいただける京都はいかがでしょうか?そして来年はぜひ、祇園祭に足を運んでみてください。
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