画像: JALふるさと応援隊が学ぶ ~いけばなの素晴らしさ~

JALふるさと応援隊〔関西地区〕 小澤・東江・藤井、上村・堤・礒野・川本・中川・大迫・杉下

皆さま、こんにちは。
JALふるさと応援隊 関西地区担当の小澤、東江、藤井、上村、堤、礒野、川本、中川、大迫、杉下です。

先日私たちは、京都市内の池坊会館で華道入門のお免状取得を目指し、4日間で計8回、いけばなに関する講義と実習に取り組み、「おもてなし」のヒントを学んでまいりました。

そこで私たちが感じたいけばなの魅力をご紹介いたします。
ご覧になった皆さまに、いけばなの素晴らしさをお伝えできると嬉しく思います。

1日目

いけばなの歴史や由来などを学び、花を通して自身の人生を見つめる。

画像: いけばなの歴史や由来などを学び、花を通して自身の人生を見つめる。

以下のポイントを元に、講義は始まりました。

  1. 花が自然でどのように生きているか想像し特徴を捉える
  2. 主役を決める
  3. 素材の特徴を考えながら全体の規模感を掴む
  4. 対照美(足りないものを補う)

いけばな自体初めて体験する乗務員も多かったのですが、それぞれの花を活かせているかな?本来どのような姿だったかな?と花に想いを巡らせ生けていく工程は、難しくも静かな達成感を感じました。

ただ無心で花を生けるのではなく、なぜ花を生けるのか、どのように表現するかを考えながら生けることで、より美しいいけばなになります。生けた方の想いは目に見えませんが、見えないものこそ大事にする繊細な心を学びました。

2日目

いけばなの心ー「枯れた花にも華がある」

講義の冒頭に、池坊専応口伝(16世紀前半から池坊さまで伝承されている生花についての書物)についてお教えいただき、「枯れた花にも華がある」ということについての学びを深め、2日目は以下の3点のポイントを意識しながら花を生けました。

  1. バランス=安定感
  2. ハーモニー=調和
  3. リズム=躍動感

花が美しい状態で咲いているのは一瞬ですが、それまでの過程や姿を想像し、「すべての瞬間に美しさがあること」「生きている命に共感すること」「季節を感じる心を持つとはありますか?
道に咲いている花を見て季節を感じる豊かな心、感性を磨く大切さを改めて感じる充実した1日でした。

また、先生に教えていただいたように、1本1本を見比べ、それらの特徴を掴み生けることで、それぞれの花を調和させることを意識してみましたが、いかがでしょうか…?

花の命(一生)に想いを巡らせ細かく観察することで、想像力や気付きの力を高められることを実感し、このような感じる力・気づく力、ハーモニー(仲間との連携)を今後の機内でのサービスにも活かしていきたいと思います!

画像: いけばなの心ー「枯れた花にも華がある」

3日目

献花の歴史と空間の美を学ぶ ー癒し、そして勇気と希望を与える花

画像1: 献花の歴史と空間の美を学ぶ ー癒し、そして勇気と希望を与える花
画像2: 献花の歴史と空間の美を学ぶ ー癒し、そして勇気と希望を与える花

癒しだけでなく勇気と希望を与える。
伊勢神宮では昭和23年から毎年4月4日に献花が行われているそうです。
厳かな行事のお話を伺い、一度は訪れてみたいと思いました。

この日教わったことは、空間の美です。
いけばなの「間」…見えない想いを込める。
美しい花だからといって詰め込むのではなく、
「余白」を持たせることで際立つ美しさがあります。

写真のように、小さな二つの花器を使って一つの作品を作ることは難しく感じましたが、スチールグラス(細長い葉)を使って繋がりを持たせることで柔らかな曲線を作り、一体感を演出してみました。
空間を活かした仕上がりになっておりますでしょうか??

4日目

一期一会

いよいよ、このプログラム最終日。
最後は、今まで学んだことを思い出しながらそれぞれが自由に生ける講義です。

「花は残らないけれど心に残る作品を作る」という考えを教えていただき、その視点を意識して生けることは、感じる心を大切にすることでした。
忙しい毎日の中でも、日々の些細なことにも気付き、感じ、感動することができる柔軟な心を持ち続ける大切さを改めて実感するきっかけになりました。

同じ花材でいけ直しても、一度として同じ作品にはなりません。
一期一会を大切にするいけばなの心は日々のフライトにも重なります。
お客さまとのかけがえのない出会いやフライトを、毎便毎便大切に、最高のものにしていきたいと改めて思います。

画像1: 一期一会
画像2: 一期一会

晴れて全員で入門のお免状をいただき感無量です。
お免状とともにいただいた、池坊花伝書の中の言葉で「玉磨かざれば光なし」という言葉があります。

この言葉は「自分に厳しい稽古によってこそ美しい花を生けることができ、人としても心が磨かれ、その磨かれた心によって、人の心を動かすいけばなが現れる」という意味合いがあり、そうした目には見えない努力と背景にも想像をめぐらせ、いけばなを鑑賞することも一つの奥深さだと思います。
また、この言葉は私たちの仕事への向き合い方、志にも通じることで、今回の学びから一層精進していきたいと心に刻みました。

画像3: 一期一会

今回の貴重な経験を通じて、いけばなにはフライトに活かせる共通の学びがたくさんあることに驚かされました。

花がどのように咲いていたかに思いを巡せることは、どのような思いでお客さまが飛行機に乗ってくださっているのか思いを巡らすことに通じると思いますし、お花を生ける際の「空間美」を意識することはお食事のディッシュアップやバーカウンターの飾り付けにも活かすことができると思います。
また「間と留め」を意識した所作の美しさも、見えない間に想いを込める、間の美しさという点で通ずるものがあります。

今後も季節の移ろいを感じられる豊かな心を磨くことで、お客さまにも機内のしつらえやアナウンス、お声掛けなどで四季を感じていただくきっかけに繋げていきたいと思います。

11月9日~11月14日まで華道家元池坊(六角堂)では、「旧七夕会池坊全国華道展」が開催されます。
過ごしやすいこの季節に、ぜひ京都に足を運んでみてはいかがでしょうか。

※写真撮影時のみマスクを外しております。

旧七夕会池坊全国華道展

会期令和4年11月9日(水)~14日(月)
入場時間午前10時~午後5時
会場華道家元池坊(京都府京都市中京区堂之前町248)
お問い合わせ075-231-4922
入場料1,000円(高校生以下無料)

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