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JALグループでは長年にわたり、すべてのお客さまに旅を通じた楽しさや豊かさをご提供するための取り組みを続けています。新しい生活様式に適した、快適で安全・安心な空の旅の実現に努めていることはもちろん、これまでと変わらず、お体の不自由なお客さまや病気・けがをされているお客さまなどが気兼ねなく旅行を楽しむことができるよう、アクセシビリティの向上に努めています。

ここでは取り組みの一例として、2020年3月上旬に実施した「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」について、企画したJALスタッフおよびツアーに参加されたお客さまの体験談とともにご紹介します。

企画を担当したJALグループの社員

  • 大竹朋:JALグループ全体のアクセシビリティに関する取り組みの企画を担当
  • 廣瀬恵:JALパックのハワイツアーの企画を担当

今回体験談を語ってくださったお客さま

  • 鎌田さんご家族:息子さんと親御さん3名で参加。息子さんに重度の障がいがあり、今回が初めて家族で行く海外旅行。
  • 大石さんご家族:アウトドアのアクティビティが好きな娘さん(車いすをご利用)と、お母さん、おばあさんとの3世帯旅行。海外旅行は何度も経験あり。

初めて挑む海外アクセシブルツアー専用商品の企画

画像: ジャルパック/海外パッケージツアー事業部仕入企画第1グループ アシスタントマネージャー・廣瀬恵

ジャルパック/海外パッケージツアー事業部仕入企画第1グループ アシスタントマネージャー・廣瀬恵

「従来の海外ツアーでも、現地での車いすの貸し出しやリフト付きバスの手配、参加できる観光オプションの確認など、移動にご不安を感じている方々への個別対応を行っており、お客さまに旅行を楽しんでいただくことはできていましたが、今回のようなアクセシブルツアー専用商品はありませんでした。専用商品を作ることで、旅行への最初のハードルがもう一段下がったと感じていただけたらと思いました」(廣瀬)

画像: カスタマー・エクスペリエンス本部CX企画推進部 企画グループ 主任・大竹朋

カスタマー・エクスペリエンス本部CX企画推進部 企画グループ 主任・大竹朋

「JALグループでは、障がいの有無にかかわらず誰もが安心して旅行を楽しめるよう、情報提供やサポート体制の整備を進めるとともに、こういったアクセシブルツアー専用商品の充実に取り組んでいます。2019年からはアクセシブルツーリズムの企画第1弾として、ata Allianceと共同で国内団体パッケージツアー『家族みんなで行こう!車いすで雪あそびツアー』を企画・実施し、ご好評をいただいています。『ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ』は、『車いすで雪あそびツアー』で得た知見を活かし企画された、初の海外のアクセシブルツアー専用商品となりました」(大竹)

「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」ツアーについて

「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」は名称にもあるとおり、車いすをご利用の方とそのご家族を対象に企画された団体パッケージツアーです。

画像: 「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」ツアーについて

海外が初めてというお客さまでも安心して旅行を楽しめるよう、空港や現地での移動サポートはもちろん、ご家族と一緒に滞在できるバリアフリー対応の宿泊施設をご用意。こうした基本的対応に加え、ツアーの目玉となったのは、車いすをご利用の方が楽しめるサーフィン体験や、イルカと触れ合う「ドルフィンアロハ」といったアクティビティでした。

ツアー概要

「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」

●日程:2020年3月3日(火)~8日(日) 6日間
●宿泊先:シェラトン・ワイキキ(ハワイ州 ホノルル)
●ツアー内容
・リフト付き車両で巡るオアフ島観光
・現地トレーナーがサポートするサーフィン体験
・車いすをご利用のままで濡れずにイルカと触れ合えるドルフィンアロハ
・バリアフリー対応の施設でお楽しみいただけるディナークルーズ
・買い物や観光など、お客さまのご希望に応じた過ごし方をサポートするフリータイム

※渡航先の感染状況と参加者・スタッフの安全を十分に確認したうえで実施

スタッフと対面で実施した事前相談会で、不安な要素をクリア

ツアーを実施するにあたり、事前に相談会を開催し、お客さまの気になる点を1つ1つ確認し、不安や疑問を解消しました。

画像: 事前相談会に参加された鎌田さんご家族

事前相談会に参加された鎌田さんご家族

「障がいの関係で行動に制限が多いため、日頃からチャレンジできそうなことがあれば“とりあえずトライしてみる”というのが我が家の方針。息子にとっては、これが初の海外旅行となりました」(鎌田さん・父)

「ツアーへの参加を決めたのは、事前説明会での対応です。息子の障がいは、スタッフの皆さんが想定していたよりも重度だったようなのですが、そのうえで『どうすれば旅やアクティビティを楽しむことができるのか』を親身になって一緒に考えてくださった点に信頼感をおぼえました」(鎌田さん・母)

画像: 事前相談会に参加された大石さん母娘

事前相談会に参加された大石さん母娘

「これまでにも何度か家族と一緒の海外旅行は経験していて、今回は卒業旅行として海外にいきたいと思いました。今までの家族旅行では父にサポートしてもらうことが多かったのですが、今回は父の予定があわず、母だけにサポートをお願いするのは体力的にも大変だろうと悩んでいたときに、このツアーの存在を知りました。興味を持ったのは、やはりサーフィン体験でしたね」(大石さん・ご本人)

「他の参加者さんに迷惑をかけてしまうかもしれないため、これまでの旅行は移動手段も含め基本的にはすべて自分たちで手配していたので、パッケージツアーを利用したことがなかったんです。今回もパッケージツアーということで不安があったのですが、事前説明会でとても丁寧に対応していただいたので、結果的には私と娘に加え、私の母もツアーに参加することにしました」(大石さん・母)

事前相談会で生の声を受けることで、スタッフ側の準備をより強固なものにすることができました。

「事前の説明会を通じて、企画段階では想定できなかった課題が出ましたが、お客さまのご不安を解消するために、空港スタッフや客室乗務員、現地のスタッフと連携し準備を進めていきました。事前の相談会を通じて改めて、お客さまそれぞれに寄り添った対応を心掛けることの大切さを学びました」(大竹)

ハワイを選んだ理由

鎌田さんご一家にとっては、家族で行く初の海外旅行であり、大石さん親子にとっては、パッケージツアーを利用する初のハワイとなった今回のツアー。企画したスタッフによれば、初の海外でのアクセシブルツーリズムの目的地にハワイを選んだのにも、理由があったといいます。

「以前アクセシブルツアーにご参加いただいたお客さまに、次に行きたい旅行先をお伺いしたところ、海外ではハワイがとても人気でした。そういった経緯もあり、障がいのあるお客さまに不安を感じることなくハワイ旅行にいっていただきたいという思いから、今回のツアーを企画しました。

また、JALグループでは「Style yourself ~JAL HAWAII~」のコンセプトのもと、お客さまそれぞれのスタイルでハワイを楽しんでいただくことを提案しています。すべてのお客さまが楽しめるハワイをお届けするために、現地ならではのアクティビティも体験いただけるよう、サーフィンやイルカとの触れ合いをツアーに盛り込みました。

ハワイはバリアフリー対応が進んでいる為、安心してお勧めできるという点も大きなポイントです。道路はもちろん、店舗もほとんどバリアフリーですし、タクシーやトロリーバスなどの交通機関も車いすをご利用のお客さまのサポートに慣れています。ビーチには専用の車いすの貸し出しがあり、車いすをご利用の方が海沿いを散策することもできます。加えて現地には専用のツアーデスク(アロハステーション)もありますから、人的サポートの面でも心配はありませんでした」(廣瀬)

ツアーに参加されたお客さまも、バリアフリー対応が進んだハワイでの移動や滞在を楽しんだといいます。

画像: 1日目のオアフ島観光で立ち寄ったモアナルア・ガーデン(大石さんご家族)

1日目のオアフ島観光で立ち寄ったモアナルア・ガーデン(大石さんご家族)

「特に移動については、正直日本よりも快適でしたね。ビーチ用の車いすが当たり前のように出てくるなんて、日本ではあり得ませんから(笑)。息子と一緒に浜辺で遊んだり、海に入ったりできたのは、本当に嬉しかったです」(鎌田さん・父)

画像: ハワイを選んだ理由

「トロリーバスに乗って移動できたのも、楽しかったですね。感激したのは、運転手さんもお客さんも、私たちを特別扱いせず自然な対応をしてくれたことです。日本の場合だと、戸惑われるか、逆に過剰に気遣いをしてくださるかで、こちらが恐縮してしまうことが多いんです。精神的にのびのびと移動を楽しめたのは、とても嬉しかったです」(大石さん・母)

画像: リフト付きトロリーの乗り降りは運転手さんが安全にサポートしてくれます

リフト付きトロリーの乗り降りは運転手さんが安全にサポートしてくれます

それぞれのスタイルに合わせて楽しむことができるハワイ

今回のツアーの目玉となったサーフィンは、大石さんが体験。念願だったというサーフィンを大いに楽しまれたようです。

画像1: それぞれのスタイルに合わせて楽しむことができるハワイ

「やはり、今回の旅でいちばんの思い出になりました。初体験なので、もちろん不安はありましたが、事前にしっかり打ち合わせもしていただきましたし、なによりサーフィンを体験したいという気持ちのほうが勝った感じですね。終始タンデムでサポートしていただいたので、安心して楽しむことができました」(大石さん・ご本人)

「私たちは、サーフィン体験の代替アクティビティとして家族でポリネシアンセンターに出かけました。ドルフィンアロハ(イルカとの触れ合い)も、これまで日本で参加したイルカプログラムとは異なり、すぐ間近で触れ合うことができたので、とても楽しかったです」(鎌田さん・母)

画像2: それぞれのスタイルに合わせて楽しむことができるハワイ

「息子と一緒にホテルのプールで遊ぶことができたのも、予定にはなかった体験でした。食事つきのナイトクルージングも含め、現地の方々やツアースタッフの皆さんの手厚いサポートで、さまざまなアクティビティを楽しめたので、本当に良い思い出しか残っていないですね」(鎌田さん・父)

画像: ナイトクルージングで食事を楽しむ鎌田さんご家族とJALスタッフ

ナイトクルージングで食事を楽しむ鎌田さんご家族とJALスタッフ

ハワイから1年。これからのアクセシブルツアー

新型コロナウイルスの感染拡大の直前に実施することができた「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」。実施から1年以上が経過した現在でも、参加されたご家族にとっては、かけがえのない思い出として振り返ることができるものとなったようです。

「ツアーに参加して特に感じたのは、周囲のサポートのありがたさでした。事前の相談会から帰途まで、すべてにおいて良い思い出しか残っていないのは、それだけ手厚いサポートを受けられたからなのかなと思っています。自分たちで考えることが少なくて済むので、パッケージツアーの中でもアクセシブルツアーはとても魅力的です。特に初めて海外に行くご家族なら、価格以上の満足を得られるのではないでしょうか」(鎌田さん・父)

「初めてのパッケージツアーということで不安もありましたが、結果的には最高の卒業旅行になりました。今回は家族と一緒の旅行でしたが、機会があれば、友人と一緒に海外に行きたいですね。スタッフにサポートをお任せできるアクセシブルツアーなら、それも可能だと思うので」(大石さん・ご本人)

画像: ハワイから1年。これからのアクセシブルツアー

また自由に海外へ行くことができる日が来たら、再びアクセシブルツアーを利用したいという、鎌田さんと大石さんご家族。ちなみに大石さんは韓国へ、鎌田さん親子は、息子さんの名前の由来にもなっているナスカに行きたいとのこと。ツアーを体験することで、皆さん旅の可能性が大きく拡がったようです。

「今回は、事前の相談会により安心して申し込むことができたとのお声をいただきましたが、いかにしてお客さまの不安を解消できるか、背中を押してあげられるかが重要だと感じました。今後はアクセシブルツアー専用商品だけでなく従来のツアーのパンフレットやWebサイトでもお客さまの不安を解消できるよう、また積極的な旅のご提案ができるよう、より一層の情報収集と発信力強化に取り組んでいきたいと考えています」(廣瀬)

「初の試みとなる海外行きのアクセシブルツアーでしたので、入念な現地調査や事前の相談会により、少しでもお客さまに安心いただけるよう努めました。今回は日程やツアー内容が確定した団体ツアーでしたが、今後はお客さまに日程やツアー内容をお選びいただける個人のアクセシブルツアーも企画していきたいと考えています」(大竹)

すべてのお客さまに安心してご旅行を楽しんでいただけるよう、JALは今後もアクセシブルツーリズムを推進していきます。

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