フィリピンの首都・マニラは、人口1,000万人を超える大都市でありながら、日本から直行便で3〜4時間ほどとアクセスしやすいのが魅力。日本に最も近い東南アジアの玄関口ともいえる都市で、金曜夜のフライトを利用すれば週末旅も楽しめます。歴史に触れられる旧市街、近代的な街並みが広がるタギッグ、世界最古のチャイナタウンで味わう中華料理や、スペイン文化の影響を受けたフィリピン料理など、見どころも楽しみ方もさまざま。この記事では、初めてのマニラ旅行でも楽しみやすい、2泊3日のモデルコースを現地ライターが紹介します。

マニラってどんなところ?知っておきたい基本情報

画像: iStock/Nikada

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マニラは、日本から近く、時差もわずか1時間。年間を通して気温は20〜35度前後と比較的過ごしやすく、週末旅にも選びやすい都市です。熱帯気候のため、雨季と乾季に分かれており、7〜11月は台風の影響で豪雨になることもあります。東京と比べると湿度が高いですが、風がよく吹く影響で、ジメっとした空気は感じづらいです。旅行に行くなら1〜5月頃がベストシーズンです。

また、300年以上にわたってスペイン統治下にあった歴史から、街には今もその面影が色濃く残っています。アジア唯一のキリスト教国で、世界遺産の教会などがある城壁都市イントラムロスは必見スポット。一方で、高層ビルや大型商業施設が立ち並ぶタギッグ市など、近代的な表情を見せるエリアもあり、新旧の魅力が共存しているのもマニラの大きな特徴です。

マニラ2泊3日モデルコースマップ

1日目:マニラの夜で旅をスタート

この記事では、金曜の夕方に成田空港を出発し、現地時間の21時半頃にマニラに到着するスケジュールを想定したプランでご紹介します。なお、深夜に羽田を出発し、早朝にマニラに到着する便も運航しているので、予定にあわせて空港・時間を選べます。

マニラに到着したら、まずはホテルにチェックインして翌日からの観光に備えましょう。

マニラ市内の移動には配車アプリ「Grab」を活用すると便利です。行き先をアプリ上で指定できるため、初めてのマニラ旅行でも使いやすいのが魅力。Grabについては、記事の後半でも詳しくご紹介します。公共交通機関は鉄道やバスの路線が限られており使いこなすのが難しく、流しのタクシーはぼったくりも多いため、十分に注意しましょう。

マニラ空港(ニノイ・アキノ国際空港)に到着後、ホテルにチェックイン

マニラ空港(ニノイ・アキノ国際空港)に到着したら、事前にダウンロードしておいた配車アプリ「Grab」でホテルへ向かいましょう。宿泊先は、商業施設が集まるマカティ市や、新都心として発展するタギッグ市のボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)周辺がおすすめ。空港から近いため比較的滞在しやすく、レストランやショッピングスポットも充実しています。下町エリアは治安があまりよくないため、避けましょう。

画像: ニューワールドマカティホテルのロビー。緑あふれる巨大商業施設エリア「グリーンベルト」に隣接し、国内有数の美術館「アヤラミュージアム」にも徒歩5分と便利。

ニューワールドマカティホテルのロビー。緑あふれる巨大商業施設エリア「グリーンベルト」に隣接し、国内有数の美術館「アヤラミュージアム」にも徒歩5分と便利。

おすすめは、空港から9kmほどにある、外国人旅行者に人気の高級ホテル「ニューワールドマカティホテル(New World Makati Hotel)」。スカイウェイという高架高速道を通り、空港から車で15分ほどで到着します。

New World Makati Hotel

住所Esperanza street corner Makati Avenue, Ayala Center, Makati City, 1228, Metro Manila, Philippines
電話63-2-8811-6888(代表電話)
webNew World Makati Hotel 公式サイト(英語サイト)

ホテルでマニラらしい軽食を

せっかくマニラに到着したなら、夜遅くなっても現地らしい軽食を食べたいものです。しかし、午後10時を過ぎると外の商業施設にあるレストランやカフェなどはほとんど閉まっているので、宿泊先の「ニューワールドマカティホテル」 内にある24時間営業の「ザ・ラウンジ(The Lounge)」で、フィリピン料理やスイーツ、お酒などを楽しむのがおすすめ。

画像: 「ザ・ラウンジ」(100席)はホテルのロビー階にあり、ゆったりとした座席配置で、朝食や夕食メニュー、おつまみから現地のクラフトビールまで楽しむことができます。

「ザ・ラウンジ」(100席)はホテルのロビー階にあり、ゆったりとした座席配置で、朝食や夕食メニュー、おつまみから現地のクラフトビールまで楽しむことができます。

西洋料理から中華料理、アジア料理まで幅広いメニューがありますが、ぜひフィリピン風焼きそばの「パンシット・ギサード(Pancit Guisado)」とフィリピンビールの代名詞となっている「サンミゲルビール・ピルセン(San Miguel Beer Pilsen)」などを試してみるのはいかがでしょうか。マンゴーとウベ(フィリピン語で「紅山芋」の意味)のメレンゲケーキ「ウベ・マンゴー・サンスリバル(Ube Mango Sansrival)」といった南国ならではのスイーツもあり、ライブ音楽を聴きながら、特別な最初のマニラの夜を過ごせるはずです。

画像: 2種類の麺を使い、鶏肉・豚肉・エビなどの具がたっぷりの「パンシット」に、すだちのようなフィリピンの柑橘「カラマンシー」をしぼるのが現地流の食べ方。ウベ・マンゴー・サンスリバルはナッツ入りのメレンゲ、ウベ(紅山芋)とマンゴー風味のバタークリームが層になっており、その濃厚な食感と甘さに驚くかもしれません。

2種類の麺を使い、鶏肉・豚肉・エビなどの具がたっぷりの「パンシット」に、すだちのようなフィリピンの柑橘「カラマンシー」をしぼるのが現地流の食べ方。ウベ・マンゴー・サンスリバルはナッツ入りのメレンゲ、ウベ(紅山芋)とマンゴー風味のバタークリームが層になっており、その濃厚な食感と甘さに驚くかもしれません。

The Lounge

住所Ground floor, New World Makati Hotel
電話63-2-8811-6888(代表電話)
営業時間24時間(午後8時半からライブショーあり)
webThe Lounge 公式サイト(英語サイト)

2日目:マニラの新旧の歴史・文化をめぐる

マニラは、1571年にスペインがフィリピン統治の拠点を置き、20世紀初頭にはアメリカ統治時代の中心地にもなった都市です。そのため、街にはスペインがもたらしたカトリック文化や、アメリカの都市開発・教育制度の影響が今も色濃く残っています。第二次世界大戦の歴史を伝える場所も点在しており、多様な文化を受け入れてきたマニラの歩みを感じながら、街を巡ってみましょう。

城塞都市イントラムロスでスペイン統治時代の歴史に触れる

マニラ観光でまず訪れたいのが、スペイン統治時代の中心地として築かれた「城壁都市イントラムロス」です。「イントラムロス」とは、スペイン語で“城壁の内側”を意味する言葉。マカティ市のホテルから車で西へ約40分、マニラ湾とパシッグ川に囲まれたこのエリアには、高さ6mを超える城壁が約3.5kmにわたって旧市街を囲むように残されており、当時の面影を今に伝えています。

画像: サンチャゴ要塞の中にあるゲート

サンチャゴ要塞の中にあるゲート

イントラムロスでは、まず「サンチャゴ要塞」を訪問してみましょう。最も古い城壁が残る一画で、スペイン軍の備蓄基地として使われた場所。19世紀のフィリピンの英雄で小説家のホセ・リサールが幽閉されていた場所としても知られ、中に「リサール博物館」もあります。

Fort Santiago

住所Fort Santiago, Intramuros, Manila City, 1002, Metro Manila
営業時間平日8:00〜22:00、土日6:00〜22:00
入場料大人75ペソ(日本円で約200円)、学生・高齢者・障がい者など50ペソ(日本円で約130円)
webイントラムロス 公式サイト(英語サイト)
画像1: 城塞都市イントラムロスでスペイン統治時代の歴史に触れる

サンチャゴ要塞から100mほど南下した場所にある「マニラ大聖堂」も必見。カトリック・マニラ大司教区の首座となる大聖堂で、1581年に最初に建てられた礼拝堂は地震や火災、戦火などで7回にわたり建て替えられ、現在の建物は1958年に再建されたもの。巨大で荘厳な正面玄関から教会の中に入ると、四方八方の壁に飾られたステンドグラスの装飾の美しさに目を奪われるでしょう。

画像2: 城塞都市イントラムロスでスペイン統治時代の歴史に触れる

Manila Cathedral

住所Cabildo, 132 Beaterio Street, Intramuros, Manila City, 1002, Metro Manila
開場時間7:00〜20:00くらいまで(ミサが午前7時半、午後0時10分などに開催)
webManila Cathedral 公式サイト(英語サイト)
画像: カーサ・マニラの中庭の様子

カーサ・マニラの中庭の様子

大聖堂からさらに100mほど南に歩くと、スペイン統治下時代の貴族の生活様式を今に伝える邸宅博物館「カーサ・マニラ」があります。この邸宅は1階部分がコンクリートや石造り、2階以上が木材で造られた「バーハイ・ナ・バト」(石造邸宅)と呼ばれるスペイン統治下時代後半に隆盛を迎える建築様式で建てられたもの。当時のスペイン貴族たちが、東洋やフィリピンで製作されたり、西洋から輸入されたりしたベッドや調度品、礼拝用聖像や調理用器具などを、贅沢に使っていた暮らしぶりをうかがうことができます。

画像: カーサ・マニラの3階の応接間

カーサ・マニラの3階の応接間

Casa Manila Museum

住所Plaza San Luis Complex, Real Street cor. General Luna Street, Intramuros, Manila City, 1002 Metro Manila
営業時間火曜〜日曜 9:00〜18:00
入場料大人75ペソ(日本円で約200円)、学生・高齢者・障がい者など50ペソ(日本円で約130円)
定休日月曜
webCasa Manila Museum 公式サイト(英語サイト)

伝統料理と伝統舞踊を楽しむランチ

イントラムロスではカーサ・マニラの隣にある「バルバラス・ヘリテージ・レストラン(Barbara‘sHeritage Restaurant)」でぜひ昼食を。スペイン統治下時代の伝統家屋の2階を利用したビュッフェスタイルのレストランで、フィリピン伝統舞踊も鑑賞できるとあって外国人観光客に大人気のレストランです。

画像1: 伝統料理と伝統舞踊を楽しむランチ

ビュッフェにはスペイン料理もありますが、やはり本格フィリピン料理にトライしてみましょう。「チキンアドボ」は鶏肉を酢と醤油で煮込んだ代表的な家庭料理で日本人にも親しみやすい味です。「カレカレ」は、牛テール肉と野菜をピーナツソースで煮込んだ甘めの料理で、アミの塩辛「バゴオン」で塩味とうまみを加えながら食べます。

画像2: 伝統料理と伝統舞踊を楽しむランチ
画像: ィリピンでは食事の際にスプーンとフォークのみを使います。肉料理はナイフがいらないほどやわらかく、味がしみしみ。軽い食感のフィリピン米が進みます。

ィリピンでは食事の際にスプーンとフォークのみを使います。肉料理はナイフがいらないほどやわらかく、味がしみしみ。軽い食感のフィリピン米が進みます。

「ビーフ・カルデレタ」は、ジャガイモなどの野菜と牛肉のシチュー。スペインから伝わったトマトソースの料理ですが、レバーペーストを加えてコクを出すなどフィリピン風に進化したハレの日の定番メニューです。

画像3: 伝統料理と伝統舞踊を楽しむランチ
画像4: 伝統料理と伝統舞踊を楽しむランチ

伝統舞踊では、ロンダリヤと呼ばれる弦楽器の勢いある伴奏に合わせて、タガログ語族などのキリスト教徒たちがカスタネットを使って踊るダンスや、液体の入ったグラスを頭に乗せて女性らが器用に踊るダンスなどを披露。また、フィリピン南部ミンダナオ地方に住み、スペイン到来以前から王国を築いていたとされるイスラム教徒の貴族たちの踊り「シンキル」も銅鑼の音に合わせた力強い踊りで、見ていて飽きません。

Barbara‘s Heritage Restaurant

住所Plaza San Luis Complex, General Luna Street, Intramuros, Manila City, 1002 Metro Manila
電話8527-4083(下記のホームページからオンラインでも予約可)
営業時間11:30〜20:30(毎日12:15・19:15から伝統舞踊開始。鑑賞するためにはビュッフェ席を予約・当日購入する必要あり)
入場料大人75ペソ(日本円で約200円)、学生・高齢者・障がい者など50ペソ(日本円で約130円)
webBarbara‘s HeritageRestaurant 公式サイト(外国語サイト)

BGCで近代的なマニラを体感

画像1: BGCで近代的なマニラを体感

タギッグ市にあるボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)は、近代的なマニラの表情を感じられる人気エリアです。かつては陸軍施設や野原が広がっていた場所でしたが、2000年代に入って本格的な開発が進み、高層コンドミニアムや商業施設、オフィスビルが並ぶ新都心へと生まれ変わりました。

マニラでの経済の中心地は長らくマカティ市にありましたが、最近は大手企業の本社も次々とBGCに移転し、おしゃれな商業施設も増えたことから、ファッショナブルなサラリーマンや若者たちの行き交う町となっています。日本から初めてフィリピンに進出した三越デパートも開業しており、日本ブランドの発信拠点にもなっています。

画像2: BGCで近代的なマニラを体感

城壁都市イントラムロスからは東に12kmほどの距離ですが、昼間は渋滞もあるため車で40分ほどかかることもあります。BGCにある主な商業施設は「ハイストリート」と呼ばれる一帯に集まっており、日曜など週末には家族連れやカップルでにぎわいます。

画像3: BGCで近代的なマニラを体感

また、野外アート作品が多く設置されているのもBGCの魅力。1〜2時間ほどハイストリート周辺を散策すれば、近代的な街並みで自己主張するさまざまなアート作品に触れることができます。

画像: ハイストリートから100mほど北に進んだビルの側面に描かれた巨大な壁画

ハイストリートから100mほど北に進んだビルの側面に描かれた巨大な壁画

BGC High Street

住所Lane O & 9th Avenue, Taguig City, Metro Manila
営業時間11:00〜22:00
webBGC High Street 公式サイト(外国語サイト)

マニラ・ベイウォークでサンセットを観賞

夕方には、BGCから車で30分ほどかけてマニラ市内へ戻り、マニラ湾沿いの「ベイウォーク」周辺を散策するのはいかがでしょうか。まず向かいたいのは、ロハス通り沿いにある「マラテ教会」近くの噴水公園です。園内には、1521年にマクタン島でマゼランを討った英雄として知られるラプラプの像が立っているほか、フィリピンの風景画を並べる露天商の姿も見られます。

画像1: マニラ・ベイウォークでサンセットを観賞

夕日まで少し時間があるなら、マラテ教会の裏手にある円形公園「レメディオスサークル」の近くまで足を延ばし、老舗フィリピンレストラン「カフェ・アドリアティコ」に立ち寄るのもおすすめです。マニラの旧市街らしい外観と重厚感のあるレトロな内装で、古き良きフィリピンのカフェの雰囲気を味わえます。

画像2: マニラ・ベイウォークでサンセットを観賞
画像3: マニラ・ベイウォークでサンセットを観賞

料理はどれも美味しいのですが、軽めにしたい時にはスペイン統治下時代から飲まれているホットチョコレート「チョコラーテ(Tsokolate)」と、水牛のチーズ付きのパン・デ・サル(Pan de Sal、塩パン)でメリエンダ(スペイン語で「おやつ」の意)を。特に濃厚で香ばしいフィリピン風チョコラーテは、わざわざ飲みに行く価値ありです。

画像: 水牛のチーズ「ケソン・プティ(Qeuzong Puti、白チーズ)」はクセのないフレッシュチーズ。写真のチョコラーテは標準的な濃度・サイズの「チョコラーテ・ア」。十分濃厚ですが、さらにリッチなタイプを試したい場合は「チョコラーテ・エはありますか」と聞いてみましょう。目が覚めるほど濃厚なチョコラーテが小さめカップで出てきます。

水牛のチーズ「ケソン・プティ(Qeuzong Puti、白チーズ)」はクセのないフレッシュチーズ。写真のチョコラーテは標準的な濃度・サイズの「チョコラーテ・ア」。十分濃厚ですが、さらにリッチなタイプを試したい場合は「チョコラーテ・エはありますか」と聞いてみましょう。目が覚めるほど濃厚なチョコラーテが小さめカップで出てきます。

休憩を終えたら噴水公園周辺に戻り、マニラ湾を茜色に染める夕空を眺めましょう。ロハス通りを渡ってベイウォーク側へ行くこともできますが、2026年3月現在は工事中の区間があり、ベンチなどに座ってゆっくり眺めるのはやや難しいでしょう。歩きながら景色を楽しむことはできますが、2kmほどのベイウォークは、治安に不安がのこる場所もあるため、観光の際は噴水公園周辺を中心に過ごすと安心です。

Café Adriatico

住所1970 M. Adriatico, Remedios Circle, Malate, Manila City, Metro Manila
電話8991-5202/0917-808-5184
営業時間7:00〜22:00
webCafé Adriatico 公式サイト(外国サイト)

潮風に吹かれながらシーフード料理を堪能

せっかくなら夕暮れのマニラ湾でディナーを。リサール公園に近いマニラ湾沿いの桟橋レストランの「ハーバービュー・レストラン・マニラ(Harbor View Restaurant Manila)」では、フィリピンのシーフード料理を楽しめます。マラテ教会に近いベイウォークから2kmほどの距離なので歩いても行けますが、外が暗くなっていたら「Grab」を使って行くのが良いでしょう。

画像: 潮風に吹かれながらシーフード料理を堪能
画像: ハーバービューレストランは桟橋状に海に突き出ている部分の座席がいつも人気。有名なマニラ湾の夕日を正面から眺めることができる絶好のロケーションで、マニラ港を出入りする大型クルーズ船の姿を見かけることも。

ハーバービューレストランは桟橋状に海に突き出ている部分の座席がいつも人気。有名なマニラ湾の夕日を正面から眺めることができる絶好のロケーションで、マニラ港を出入りする大型クルーズ船の姿を見かけることも。

メニューは実に多彩ですが、特におすすめはフィリピンを代表する魚で日本のハタに近い白身魚を使った「ラプラプの蒸し煮(Steamed live Lapu-lapu)」と、エビのスープ「シニガン・ナ・ヒ-ポン(Sinigang na Hipon)」。シニガンはタマリンドという木の実などで酸味を付けたスープ料理で“すっぱうまさ”がクセになります。夜風に吹かれながらフィリピンのシーフード料理の王道を味わってみてください。

画像: ラプラプは500gほどの大きさがおすすめ。生け簀から上げてすぐに調理したラプラプの身はしっとりホクホク。香味野菜たっぷりのソースにからめれば絶品です。シニガンはフィリピンを代表する家庭料理。油やスパイシーさは少なく野菜たっぷりのヘルシースープ。具材には豚肉や魚を使うことも多く、ご飯にも合います

ラプラプは500gほどの大きさがおすすめ。生け簀から上げてすぐに調理したラプラプの身はしっとりホクホク。香味野菜たっぷりのソースにからめれば絶品です。シニガンはフィリピンを代表する家庭料理。油やスパイシーさは少なく野菜たっぷりのヘルシースープ。具材には豚肉や魚を使うことも多く、ご飯にも合います

画像: シニガンはフィリピンを代表する家庭料理。油やスパイシーさは少なく野菜たっぷりのヘルシースープ。具材には豚肉や魚を使うことも多く、ご飯にも合います。

シニガンはフィリピンを代表する家庭料理。油やスパイシーさは少なく野菜たっぷりのヘルシースープ。具材には豚肉や魚を使うことも多く、ご飯にも合います。

Harbor View Restaurant Manila

住所South Gate A, Rizal Park, Katigbak Park, Manila City, Metro Manila
電話02-8710-0060
営業時間11:00〜22:00
FacebookHarbor View Restaurant Manila 公式Facebook

3日目:チャイナタウンとショッピング、そして帰国へ

成田着のJALを利用する場合は、3日目朝で旅はおしまい。ただ、この記事ではせっかくなのでもう1日たっぷり楽しむために、帰りは羽田着のフライトを利用する旅程をご紹介します。羽田に翌早朝に到着する2泊4日プランになりますが、夜便までの時間を思う存分マニラ観光に充てられます。

午前中は国立博物館でフィリピンの文化や芸術、歴史に触れ、その後は世界最古級のチャイナタウンとして知られるビノンドへ。さらに、お土産探しや最後の食事も満喫しながら、旅の締めくくりにふさわしい1日を過ごしましょう。

国立博物館でフィリピンの文化と歴史を学ぶ

フィリピンの文化と歴史の一端を学びたい人はぜひ、イントラムロスから近いリサール公園の一角に立つ国立博物館を訪れてみましょう。マカティ市のホテルからは車で30分ほど。夜便で日本へ戻る予定のため、ホテルをチェックアウトしたあと、荷物はフロントで預かってもらってから向かうのがおすすめです。

画像: 「白亜の殿堂」を思わせる国立博物館の美術館棟。右隣にあるのが人類学博物館、その裏側に自然史博物館がある。

「白亜の殿堂」を思わせる国立博物館の美術館棟。右隣にあるのが人類学博物館、その裏側に自然史博物館がある。

国立博物館は、絵画や彫刻作品などのフィリピン芸術の粋を集めた美術館(National Museum of Fine Arts)と人類学館(NationalMuseum of Anthropology)、そして自然史博物館(National Museum ofNatural History)の3館からなる、マニラが誇る文化施設です。

20世紀初頭、アメリカ統治時代の都市計画のもとで建てられた国会議事堂や財務省、農工省の建物を活用しており、戦後に再建された現在もアメリカ建築様式の面影を残しています。展示だけでなく、建物そのもののデザインも見物です。

画像: 自然史博物館の正面玄関。自然史博物館はフィリピンの地層や森林帯、独特の動植物や海洋生物、アンモナイトや恐竜の骨などが陳列されており、地理や自然、動物に興味のある人は必見。

自然史博物館の正面玄関。自然史博物館はフィリピンの地層や森林帯、独特の動植物や海洋生物、アンモナイトや恐竜の骨などが陳列されており、地理や自然、動物に興味のある人は必見。

画像: 自然史博物館の中に入ると、天井まで吹き抜けとなった巨大な白いシルエットのデザインが印象的。

自然史博物館の中に入ると、天井まで吹き抜けとなった巨大な白いシルエットのデザインが印象的。

どこか一館だけでも、じっくり見るには半日以上必要になりますが、あえてひとつ選ぶなら、美術館がおすすめ。フィリピンを代表する画家や彫刻家たちの作品が充実しており、スペイン統治時代からアメリカ統治時代、日本占領期、そして現代に至るまで、この国の芸術がどのように社会や歴史と関わってきたのかを感じられる展示内容になっています。

画像: 美術館棟の入口を入ってすぐの部屋に展示されているのは、フィリピン絵画の巨匠フアン・ルナが19世紀にスペインで制作した巨大な油絵「スポラリウム」。国立博物館は、小学生や高校生の校外学習先としても親しまれています。

美術館棟の入口を入ってすぐの部屋に展示されているのは、フィリピン絵画の巨匠フアン・ルナが19世紀にスペインで制作した巨大な油絵「スポラリウム」。国立博物館は、小学生や高校生の校外学習先としても親しまれています。

時間があれば、美術館から歩いて15分ほどの場所にある「リサール記念碑(Rizal Monument)」にも立ち寄ってみましょう。リサール公園の西端に立つこの記念碑は、フィリピン革命の思想的リーダーだった「ホセ・リサール博士(Dr. Jose Rizal)」がかつて処刑された場所に建てられたものです。各国の首脳がフィリピンを公式訪問した際には必ず献花をする場所でもあります。

画像: 記念碑に隣接する雑木林の中にはリサール博士が処刑される瞬間を再現した群像彫刻も。リサール博士は実は日本に滞在していたこともあり、東京の日比谷公園にも胸像があります。

記念碑に隣接する雑木林の中にはリサール博士が処刑される瞬間を再現した群像彫刻も。リサール博士は実は日本に滞在していたこともあり、東京の日比谷公園にも胸像があります。

National Museum of Fine Arts

住所P. Burgos Drive, Rizal Park, Manila City, Metro Manila
営業時間9:00〜18:00
入場料入場無料(他の人類学博物館や自然史博物館も同様)
webNational Museum of Fine Arts 公式サイト(外国語サイト)

世界最古級のチャイナタウン「ビノンド」へ

リサール公園から車で10分ほど北へ向かうと、マニラ市ビノンド地区にある世界最古級のチャイナタウンに到着します。400年以上の歴史を持つこのエリアのランドマークが「ビノンド教会」。中華系フィリピン人の信仰の拠点として親しまれており、礼拝堂に入ると祭壇に繁体字の垂れ幕が掲げられていて、異なる文化圏に入ったことを実感できます。

画像: ビノンド教会。

ビノンド教会。

画像: ビノンド教会の内部。

ビノンド教会の内部。

このビノンド教会の脇を走るキンティン・パレデス通りを東へ歩くと、焼き豚まん、餃子などを売る店が並び、食べ歩きを楽しめます。なかにはパイ生地の中に緑豆や紅山芋(ウベ)のあんが入った「ホピア」と呼ばれるお菓子のお店も。これは、移民がもたらしローカライズされたフィリピンならではの中華菓子です。最終日のランチはこのエリアでいただきましょう。

画像: 世界最古級のチャイナタウン「ビノンド」へ

周辺には大小さまざまな中華料理店がありますが、穴場として立ち寄りたいのが、ビノンド教会のすぐ裏手の路地にある「テイスティ・ダンプリングス(Tasty Dumplings)」という町中華のお店です。人通りの少ない路地にひっそりと佇む小さな店ですが、ランチタイムはほぼ満席に。

画像: ビノンド教会の裏にある「テイスティ・ダンプリングス」。気を付けないと見逃してしまいそうな外観。店内には所狭しとテーブルが並ぶ、庶民的なフィリピン風町中華です。

ビノンド教会の裏にある「テイスティ・ダンプリングス」。気を付けないと見逃してしまいそうな外観。店内には所狭しとテーブルが並ぶ、庶民的なフィリピン風町中華です。

店名のとおり、餃子類はもちろんハズレなしですが、一番人気はポークチョップ。ポークチョップといっても日本の洋食メニューと全く違い、豚肉を叩いて薄くのばし、五香粉などのスパイスで味付けして揚げたもの。お皿からはみ出すほどの巨大さに驚きますが、サクサクの衣と柔らかいお肉のおかげでいつの間にか完食している美味しさです。

画像: テイスティ・ダンプリングスの「ポークチョップ」

テイスティ・ダンプリングスの「ポークチョップ」

Tasty Dumplings

住所641 Norberto Ty street, Binondo, Manila City, Metro Manila
電話8242-5195
営業時間10:00〜16:45
定休日なし(復活祭の直前の2日間のみ休み)
webTasty Dumplings サイト(外国語サイト、フィリピン総合情報サイト内)

アジア最大級のショッピングモール「SMモール・オブ・アジア」でお土産探し

帰国前のお土産探しと最後の食事を楽しむなら、アジア最大級のショッピングモール「SMモール・オブ・アジア(MOA)」へ。現地では「モア」と呼ばれることも多く、チャイナタウンからは車で25分ほどです。

画像: アジア最大級のショッピングモール「SMモール・オブ・アジア」でお土産探し

60haにもおよぶマニラ湾沿いの広大な敷地には、ショッピングモールをはじめ、国際会議場や高級ホテル、コンサート会場、巨大な観覧車などが集まり、終日多くの人でにぎわいます。かつてはここもマニラ湾の夕日が見られる絶好のポイントでしたが、現在はすぐ沖合で新たな人工島の埋立工事が進んでおり、残念ながら綺麗な夕景を見ることは難しくなっています。

画像: クルトゥーラ入り口

クルトゥーラ入り口

お土産を買うなら、MOAのメイン・モール1階にある「クルトゥラ・フィリピ―ノ(Kultura Filipino)」がおすすめ。品揃えが豊富でスタッフも親切なだけでなく、フェアトレード製品や伝統文化・技能を守るブランドの製品を積極的に取り扱っています。

食品はフィリピン土産の定番ドライマンゴーやバナナチップ、近年世界的評価が高まっているフィリピン産チョコレートやコーヒーなどが人気。地酒やフィリピン特産の紅山芋「ウベ」のリキュールなど珍しいものもあります。

画像: ウベのリキュール。ハワイのパンケーキなどで有名になったウベは、実はフィリピンの特産品。カフェやレストランではウベシェイクやウベスイーツも豊富。

ウベのリキュール。ハワイのパンケーキなどで有名になったウベは、実はフィリピンの特産品。カフェやレストランではウベシェイクやウベスイーツも豊富。

民芸品や手芸品では、アバカ(マニラ麻)やジュートでできたバッグやランチョンマット、アカシア製の食器、優しい色合いの手織り布など、日本のインテリアにもなじむシンプルな自然素材のものが多数。一方、南国らしいビタミンカラーの一点物のポーチ類も人気で、これらはプラスチック容器をアップサイクルして手作りしています。

画像: 布製品はマルチカバーからテーブルランナーまで種類豊富。

布製品はマルチカバーからテーブルランナーまで種類豊富。

画像: プラ容器をアップサイクルしたカラフルなポーチやバッグ類は、フィリピンファンの間では有名。とても丈夫なので、ガジェット類を入れるのにも重宝します。

プラ容器をアップサイクルしたカラフルなポーチやバッグ類は、フィリピンファンの間では有名。とても丈夫なので、ガジェット類を入れるのにも重宝します。

他にもココナッツオイルから作ったソープ類やTシャツ、アクセサリーやパール製品、民族衣装なども豊富で、気づけば2~3時間過ごしてしまうことも。お土産は忘れずゲットしましょう。

画像: ココナッツオイルと南国フルーツのソープ類。バージンココナッツオイルもリーズナブル。

ココナッツオイルと南国フルーツのソープ類。バージンココナッツオイルもリーズナブル。

Kultura Filipino(Mall of Asia Branch)

住所Ground Floor, Main Mall South Wing, J.W.Diokno Blvd. Mall of Asia Complex, Brgy. 76, Pasay City, Metro Manila
営業時間10:00〜18:00
webKultura Filipino(Mall of Asia Branch) 公式サイト(外国語サイト)

帰国前最後のディナー

マニラ最後のディナーは、同じMOA内でいただくのがおすすめ。MOAには実にたくさんのフィリピン料理レストランがあるので、必ずぴったりのお店が見つかるはずです。

たとえば、フィリピンビールと一緒ににぎやかに締めたいなら「ジェリーズ・レストラン&バー(Gerry’s Restaurant & Bar)」へ。豚肉を細かく刻んで鉄板で香ばしく焼き上げたフィリピンの定番おつまみ「シシッグ(Sisig)」や、魚と野菜の酢の物にバーベキューポークを合わせた「スグバ・キラウ(Suguba kilaw)」など、お酒が進むメニューがそろいます。

フィリピン料理を幅広く楽しみたいなら、「マナム(Manam)」もおすすめ。定番料理からアレンジを加えた一皿までそろい、しょうがと鶏のうまみがしみるフィリピン風おかゆ「アロス・カルド(Arroz Caldo)」のような、ほっとする味にも出合えます。

さらに、家庭料理や屋台料理の魅力に触れたいなら「メサ(Mesa)」へ。焼きナスと塩漬けのアヒルの卵を合わせたサラダ「エンサラーダン・タロン(Ensaladang talong)」や、燻製魚のほぐし身をのせた「ティナパ・ライス(Tinapa rice)」、塩辛のうまみをきかせた「バゴオン・ライス(Bagoong rice)」など、素朴ながらクセになる味わいが楽しめます。気分に合わせて店を選べるのも、MOAでディナーを楽しむ醍醐味です。

画像: 帰国前最後のディナー

MOAでのショッピングとディナーが終わったら、マカティ市のホテルに戻り、預け荷物を引き取ってから空港に向かいましょう。MOAからマニラ市内のホテルまでは車で約30分。ホテルから空港までは車で約25分かかります。

JALが発着する第3ターミナルは混み合う可能性があるため、出発の3時間前にはチェックインカウンターに並びたいところ。早めについたとしても、第3ターミナルにはレストランやコーヒーショップ、ラウンジなどがたくさんあるので、心配無用。マニラで最後のフィリピンデザートを注文して、コーヒータイムもいいかもしれません。

マニラ旅行の前に知っておきたい!準備と注意点

初めてのマニラ旅行では、支払い方法や移動手段、安全に観光するためのポイントを事前に知っておくと安心です。基本的な注意点を押さえておけば、街歩きや食事、観光をより快適に楽しめます。現地の人々の明るさやホスピタリティーに触れながら、マニラならではの旅を満喫しましょう。

①支払いは現金のみのお店も

画像: iStock/tupungato

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マニラでの支払いは、現金払いと、クレジットカードやデジタル決済アプリを使った支払いが半々といったところ。ホテルやモールに入っているレストランなどでは主要なクレジットカードを使えることがほとんどですが、イントラムロス内やチャイナタウンなどでは、入場料や一部の店舗で現金のみの場合もあります。

日本円からペソへの両替は、ショッピングモール内に入っている両替所や銀行窓口を利用するのがおすすめです。また、フィリピンの通信会社グローブ(Globe Telecom)が運営するモバイル・デジタル決済アプリ「Gキャッシュ(GCash)」が広く使われているので、出発前に日本でダウンロードとアカウント登録をし、日本から送金しておくとフィリピンでの支払い時に便利です。

マニラでは、レストランなどでチップを渡す場面もあります。ただし、請求書にサービスチャージが含まれている場合は、必ずしも追加で支払う必要はありません。そのほか、ホテルでボーイさんに重い荷物を部屋まで運んでもらった時やベッドメイキングなどの際には100ペソ(日本円で約260円)ほどのチップを、本人に直接渡すか、ベッドに置いておくとよいでしょう。

②移動は配車アプリの「Grab」で

画像: iStock/Joel Carillet

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マニラで流しのタクシーに乗るのは避けた方がよいでしょう。特に夜間は、メーターを使わずに膨大な運賃支払いを強要したり、相棒が突然現れてタクシー強盗に変身したりすることもあります。

そうした危険から身を守るためにも、配車アプリの「Grab」を利用するのがおすすめです。事前にアプリをダウンロードして、日本の銀行口座などと紐づけしておくと、マニラの空港に到着してすぐにアプリを使ってタクシーを予約・乗車できます。事前に運転手の個人情報が分かるほか、運賃請求額も明示され、到着予定時刻や途中の道路の渋滞状況なども分かるので、安心して利用できます。

マニラの渋滞は年々ひどくなっているので、時間に余裕を見て移動することが大切です。首都圏に3本の高架鉄道が走っていますが、いずれも走行距離や範囲が限られており、駅から目的地まで結局タクシーで移動することになるため、最初からGrabで移動するのが賢明でしょう。

③治安は?安全に観光するためのポイント

マニラの治安は決して良いとはいえません。スリや置き引き犯罪が圧倒的に多いですが、強盗などの被害もゼロではありません。たとえば、一人旅の旅行者が、現地の人たちに観光案内を持ちかけられて一緒に行動するうちに、飲み物に睡眠薬を入れられて意識を失い、気がつくと所持品を盗まれていた、というケースも報道されています。

また、夜間に人通りの少ない道を歩いている際に、オートバイに乗った二人組に拳銃を突きつけられてバッグを強奪される事件も過去には発生しています。万が一このような被害にあってしまった際は、決して抵抗せずに持ち物をおとなしく手渡すことが肝心です。

レストランから出てホテルなどに戻る時も、Grabにレストランの入口付近まで来てもらい、すぐに乗り込むことが大切です。また、普段からバッグは体の前面で抱えるようにして持つこと、貴重品は複数に分けて管理することなども重要。さらに、旧市街地のあるマニラ市では、夜10時以降は出歩かないほうが無難です。

2泊3日でマニラの魅力を大満喫!

マニラ旅行の魅力は、フィリピンの人々のホスピタリティーもさることながら、スペイン、アメリカ、イスラム文化など、さまざまな背景を持つ人々の文化が重なり合っていることにあります。そうした多様な文化が溶け合うことで生まれた、多国籍で重層的な料理や舞踏、宗教観、人々の表情や考え方に触れられるのも、この街ならではの楽しさです。日本から近い国でありながら、実はまだ日本人にはあまり知られていないフィリピンの多様な魅力を体験しに、まずはマニラへ一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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