食の都・山形。郷土料理と名産の日本酒のマッチングを楽しむ
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食べずに帰れない郷土料理&地酒4選

食の都・山形。郷土料理と名産の日本酒のマッチングを楽しむ

2017.07.13

肉、果物、野菜、米、魚……。山形はおいしい素材に恵まれた、食の都。さらに、米どころで銘酒ぞろい。素材の質が高いためか、なにを食べても飲んでも外れがない、とってもグルメな土地なのです。そんなおいしいものパラダイスの山形で、今回ご紹介するのは「郷土料理」。山形駅前にある人気店「山形長屋酒場」にて、この土地らしさが詰まった郷土料理と、合わせて味わうにぴったりな地酒の組み合わせについて、教えていただきました。

文・写真 / 中島彩 取材協力 / 山形長屋酒場

みちのく山形を代表する・秋の味

芋煮 / 初孫・魔斬

村山地方の芋煮

村山地方の芋煮

山形の郷土料理といえば、まず思い浮かぶのは「芋煮」! ということで、必ず食べたい一品。山形は県内を4つの地域(南から「置賜」「村山」「最上」そして日本海に面する「庄内」)に分けられていて、醤油ベース、味噌ベース、牛肉入り、豚肉入りなど、各地ごとに芋煮のスタイルがあります。今回ご紹介するのは、すき焼きにも似た、甘辛い味わいが特徴の村山地方の芋煮。甘辛い醤油ベースの汁に、里芋、牛肉、こんにゃく、ねぎ、まいたけなどが煮込まれた、これぞ山形の秋の味。

酒田市の東北銘醸がつくる「初孫・魔斬」

酒田市の東北銘醸がつくる「初孫・魔斬」

アツアツな芋煮と合わせるならば、酒田市の東北銘醸がつくる地酒「初孫・魔斬」。空気中の乳酸菌を呼び込んで育成させた、伝統的な製法「生もと造り」で、お米本来のやわらかい甘みと切れ味の良さが特徴の辛口の日本酒です。高度な技術と長年の経験がおりなす味。現在この製法で仕込む蔵は少ないといいます。しっかりと味の主張がある芋煮に負けない、でも邪魔をしない、絶妙なコンビネーションです。

暑さ厳しい夏の味方。「だし」さえあれば夏バテ知らず

だし豆腐 / 羽陽男山

だし豆腐

だし豆腐

村山地方発祥の「だし豆腐」。「だし」とは、きゅうり、なす、みょうが、大葉など、夏野菜を細かく刻み、醤油で和えるだけのシンプルなもので、家庭料理として親しまれています。納豆昆布を入れて、ねばりを出すのもポイント。ごはんにのせてかきこんだり、豆腐にのせて豪快に食べたり、いろんな楽しみ方ができる。暑さが厳しい山形の夏バテ解消に一役かう、頼もしい味方なのです。

山形市の男山酒造がつくる「羽陽男山」

山形市の男山酒造がつくる「羽陽男山」

「だし豆腐」に合わせたいのが、山形市の男山酒造がつくる「羽陽男山」の山廃・純米吟醸。創業は寛政元年、200年以上の歴史をもつ酒蔵です。お米特有の味わいを、蔵王山系の伏流水がひきたてる力強いお酒。夏野菜の香りとお酒の風味が、おいしさを高め合うハーモニーをご体験ください。

鶏のうまみをさっぱり味わう「つったい」山形そば

冷たい肉そば / 虎穴・乙澄酒

冷たい肉そば

冷たい肉そば

そばどころの山形で、ちょっと変わったスタイルのそばを味わいたいなら「冷たい肉そば」。現地の方言では「つったい肉そば」と呼ばれることもある、河北町が発祥の郷土料理です。だし汁は常温に近い温度で、山形の人は冬も含め年中「冷たい肉そば」を食べます。肉の正体は、うまみがつまった親鳥。だしをとった後、スライスしてスープの上にのせられます。噛み応えがあって、うまみがじわ〜っと歯の隙間からにじみ出てくるのがクセになるんです。

鶴岡市の冨士酒造がつくる「虎穴・乙澄酒」

鶴岡市の冨士酒造がつくる「虎穴・乙澄酒」

おつまみ感覚でスルッと食べられる「冷たい肉そば」は、日本酒との相性も抜群です。セレクトしたのは、鶴岡市の冨士酒造がつくる「虎穴・乙澄酒」。創業1778年、武将・加藤清正ゆかりの酒蔵です。山形の「つや姫」を原料とした純米酒で、はなやかでフルーティーな香りが特徴。クセがなく、日本酒ビギナーに最適な一杯。口当たりがいいので飲み過ぎにはご注意を。

独特の甘みと風味がクセになる「おやじ」の味。

だだちゃ豆 / 秀鳳・出羽の里

だだちゃ豆

だだちゃ豆

「まぼろしの枝豆」といわれる「だだちゃ豆」。枝豆の一種ですが、通常の3倍くらいの風味と甘みがあり、この濃厚さを味わったらいつもの枝豆には戻れない! というほどの贅沢な味わい。庄内地方の特産で、江戸時代から続く山形の夏の味です。ちなみに「だだちゃ」とは、庄内地域の方言で「お父さん」「おやじ」の意味を持ちます。豆好きのお殿様がおいしさに驚き、「これはどこのだだちゃがつくった豆だ?」と聞いたことが名前の由来の一説です。

山形市の秀鳳酒造場がつくる「秀鳳・出羽の里」

山形市の秀鳳酒造場がつくる「秀鳳・出羽の里」

独特の甘みが強く、ビールはもちろん日本酒とも相性がいい「だだちゃ豆」と合わせたいのは、山形市の秀鳳酒造場がつくる「秀鳳・出羽の里」。原料には、日本酒造りに適したお米「出羽の里」が使用されています。原酒の濃厚さとやわらかい甘みが、「だだちゃ豆」の甘みとしっくりなじみます。お米の風味の余韻が長く続く、じっくり味わいたいお酒です。

先述の通り、山形県内は大きく4つの地域(村山、最上、置賜、庄内)に分けられます。芋煮ひとつとっても特色が違うように、各地域で独自の名産品や食文化をもつのが山形のおもしろいところ。今回は、村山地方の郷土料理を中心にご紹介しましたが、庄内地方の海鮮料理、置賜や最上地方の保存食など、ユニークでおいしい郷土料理はまだまだあります。お酒にいたっては、県内に54の酒蔵、そのそれぞれに多種のブランドがあり、楽しみはつきません。シーズンごとに訪れて、旬の味をご堪能ください。

DATA

山形長屋酒場

営業時間 17:00~24:00
定休日 無休
公式HP http://marutomisuisan.jpn.com/nagaya-yamagata/
住所 山形県山形市香澄町1-8-8 山形第1ビル 1F

ひとことコメント

中島彩
岐阜県生まれ。2016年秋より山形に拠点を移し、編集・ライターとして活動中。

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

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