日本ではもちろん、世界的にも屈指の美食の街として知られる東京。各国の料理が食べられるほか、海外の人気レストランが上陸して大きな話題になることも珍しくありません。そこで本稿では、2019年下半期に上陸した中から注目の4店をピックアップ。
また、数々の海外レストランを日本で展開し、いずれも大ヒットさせている「トランジットジェネラルオフィス」の代表・中村貞裕さんにインタビュー。上陸系レストランや、東京という街の魅力などをうかがいました。

知られざるインターナショナルフードカルチャーが面白い

中村さんがさまざまな国のレストランを上陸させている理由には、「海外の好きなお店が、日本にあったらいいな」という思いがあるからだとか。

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「皆さんがご存じの通り、東京には世界各国の料理が集まっていると思います。でも、まだまだ浸透していないジャンルっていっぱいありますよね。うちは自社のお店やプロデュースなども手掛けていますが、海外にある素敵なお店を見つけて、日本でやるのも面白いなって思うんです。そうやって、インターナショナルフードカルチャーをもっと広めていきたいですね」(中村さん)

これまで手掛けてきたお店の共通点は、雰囲気や料理のおいしさはもちろん、センスがよくて革新性が高いこと。そういったレストランを、無意識的に選んでいると中村さんは言います

「その地域の人から長く愛されていて、街になじんでいるかどうかは気になりますね。あとは店主と気が合うこと。今回上陸した『THE PIG & THE LADY』はハワイにあるベトナム料理店で、昔から好きだったんです。あるとき直接会いに行ってラブコールしたら、その後オーナーが家族で日本に遊びに来てくれて。一緒にごはんを食べたりカラオケしたりして、あっという間に意気投合しました」(中村さん)

中村さんが最近特に気になっているのは、インド料理やピザ、アルゼンチンビーフなど。国というよりもフードカルチャーに注目しているそうです。

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「たとえばイギリスにあるインドレストランなど、他国にある異国料理は興味深いです。ほかには、具体的には明かせないのですがアイスランドに面白いお店がありましたね。一方、台湾や中国といった近場の国でも、『うちがやったら面白い』というお店がないか、こんど探しに行きます。あとは食だけではなくホテルやビューティにも興味があって、早い段階で仕掛けられたらいいなと。これからますますご期待ください」(中村さん)

【fromハワイ】恵比寿の「THE PIG & THE LADY」はフレンチの技が光るモダンベトナムレストラン

まずは前記、中村さんがインタビューで触れた「THE PIG & THE LADY」から。こちらは11月30日、恵比寿にオープンしたばかり。現地のお店はハワイ・ワイキキのダウンタウン西側に広がるチャイナタウンにあり、フレンチのエッセンスが光る革新的なベトナム料理を味わえます。

その理由は、オーナーシェフであるアンドリュー・レイさんの経歴にあり。ベトナム系2世の彼はNYの料理学校を卒業後、ハワイで5ツ星を獲得したコンテンポラリー・フレンチレストラン「シェフ マブロ」でスーシェフまで上り詰めた実力派なのです。

代表的なメニューは、カリッとジューシーに揚げた鶏手羽を、酸味の強いさっぱりとしたソースで仕上げた「アンドリューのフライドチキン」(3pc/1300円・税込)や、牛肉の濃厚な味わいと深いコクが絶品の「フォー75」(1500円・税込)。

またランチにはスパイシーBBQソースで仕上げた牛肉、パクチー、玉ネギなどのサンドイッチを、さっぱりとしたフォーのスープにディップして食べる新感覚の「牛バラのバインミー フレンチディップスタイル」(1200円・税込)なども。ほかにはない新感覚のベトナム料理を、ぜひお早めに。

画像: 【fromハワイ】恵比寿の「THE PIG & THE LADY」はフレンチの技が光るモダンベトナムレストラン
THE PIG & THE LADY
住所東京都渋谷区恵比寿南1-4-15 恵比寿銀座クロスビル 2階
電話050-1743-1650
営業11:00~16:00/17:00~23:00、
土日祝11:00~23:00(フードL.O.60分前、ドリンクL.O.30分前)
定休日なし

トランジットジェネラルオフィスが仕掛けるお店以外にも、海外からやってきたレストランが東京には目白押し。編集部がおすすめの3店をピックアップしました。

【from台湾】日本橋の「フージンツリー」でシャンパンとともに優美な台湾料理を

2019年の下半期は渋谷が新商業施設ラッシュに沸きましたが、9月27日に開業した日本橋の「COREDO室町テラス」も見逃せません。同館のレストランにおいて、特に注目を集めているのが台湾からやってきた「フージンツリー」です。

画像1: Photo_Ikunori Yamamoto

Photo_Ikunori Yamamoto

本国では台北で2014年にオープン。以来、現地のグルメな著名人はもちろん、日本の芸能人やクリエイター、台北旅行リピーターなどから人気を集め、2014年には「世界の観光スポット50選」、2018年には台湾政府が勧める「必ず食べるべきグルメ10選」に選ばれるなど、いまや台湾を代表するレストランのひとつとなっています。

画像: 【from台湾】日本橋の「フージンツリー」でシャンパンとともに優美な台湾料理を

台湾料理と聞くとB級グルメのイメージが強いかもしれませんが、同店はシャンパンとともに楽しむのがコンセプト。それに合う洗練された味わいになっているのが特徴です。名物は、食欲をそそる香りと素材のうまみが後をひく「花ニラとピータン豚ひき肉のピリ辛炒め」(1848円・税込)。ほかにも、甘やかなコクが口の中でとろける「豚バラ肉の角煮 ナツメとハイビスカスソース」(2398円・税込)や、日本では珍しい水蓮菜料理「水蓮菜と木の実の炒め物」(1628円・税込)など、台北本店そのままの一皿を味わえます。

「COREDO室町テラス」の同フロアには、こちらも日本初上陸として話題の台湾発ライフスタイルショップ「誠品生活」があります。旅行先としても台湾は人気ですが、東京で気軽に満喫するプチトリップもいかがでしょうか。

画像2: Photo_Ikunori Yamamoto

Photo_Ikunori Yamamoto

フージンツリー
住所東京都中央区日本橋室町3-2-1 COREDO室町テラス 2F
電話03-6262-5611
営業11:00~23:00(L.O.22:00)
定休日施設に準ずる

【fromスペイン】渋谷の「ホセ・ルイス」はスペイン国王からも愛されている老舗

施設の開業が多かった渋谷の中でも、特に話題になったのが11月1日開業の「渋谷スクランブルスクエア」でしょう。同館には日本初上陸が数店あったことも注目ポイントですが、ひとつに絞るのであれば「ホセ・ルイス」を挙げたいところ。

画像1: 【fromスペイン】渋谷の「ホセ・ルイス」はスペイン国王からも愛されている老舗

その理由は、1957年創業という老舗ならではの存在感。本店はスペイン・マドリードにあり、著名人はもちろんスペイン国王からも愛されているというお墨付きの名店なのです。

格式の高さはありながら、バル感覚でリーズナブルにタパスやピンチョスを、またランチやカフェタイムで気軽に使えるお店になっているのもうれしいポイント。料理は“伝統と革新”をテーマに、スペインの伝統と日本の文化を融合させたメニューを展開しています。

画像2: 【fromスペイン】渋谷の「ホセ・ルイス」はスペイン国王からも愛されている老舗

名物はパスタのパエリア「名物 濃厚海老出汁のフィデワ アイオリエスプーマ」(1760円・税込)と、「濃厚なチーズがとろけるスフレトルティージャ」(S1540円、L3080円・ともに税込)。ワインに合わせて楽しみたい、本場スペインの絶品料理に目移りしてしまいます。

同館はたくさんのショップとともに体験型展望空間「SHIBUYA SKY」も話題ですが、食事を楽しむならぜひ同店を訪れてみましょう。

画像3: 【fromスペイン】渋谷の「ホセ・ルイス」はスペイン国王からも愛されている老舗
ホセ・ルイス
住所東京都渋谷区渋谷2-24-12 渋谷スクランブルスクエア 13F
電話03-6452-6227
営業11:00~24:00(L.O.23:30)
定休日施設に準ずる

【fromシンガポール】マリーナベイ・サンズの「CÉ LA VI」が渋谷にやってきた

絶景とともに食事やお酒を楽しむなら、12月5日にリニューアルオープンした「東急プラザ渋谷」の「CÉ LA VI TOKYO」は見逃せません。「CÉ LA VI」は、シンガポールの有名なランドマーク「マリーナベイ・サンズ」の57階にあるほか、香港やフランスなどにも展開しているエンターテイメントレストランで、今回の新店でもラグジュアリーな体験を満喫できます。

画像: CE LA VI RESTAURANT & SKY BAR

CE LA VI RESTAURANT & SKY BAR

「東急プラザ渋谷」のルーフトップである17、18階を有する開放感抜群のロケーションは圧巻。2フロアに「CÉ LA VI」3つの業態が入る形となり、17階には「CÉ LA VI」で初の業態となるカフェ&バーの「BAO by CÉ LA VI」とエンターテインメント空間となる「CÉ LA VI CLUB LOUNGE」が。18階には大人な雰囲気満点の「CÉ LA VI RESTAURANT & SKY BAR」が展開されます。

「BAO by CÉ LA VI」のメニューは、中華バンズを使った創作スタイルのバーガーが名物で、この料理がつまり「バオ」というものです。

画像2: BAO by CÉ LA VI

BAO by CÉ LA VI

イカカツレツやすき焼き風など6種の具材で展開され、価格は1320円~。「CÉ LA VI RESTAURANT & SKY BAR」はランチで3品2900円~、ディナー=5品10000円~(すべて税込・サ別)のコースのみとなりますが、今後はアラカルトの提供も予定されています。

なお、17階には「SHIBU NIWA」という屋上庭園も設置され、ここは無料で利用できるのです。まずは景色だけでも楽しみに、足を運んでみてはいかがでしょうか。

CÉ LA VI TOKYO
住所東京都渋谷区道玄坂1-2-3 東急プラザ渋谷 17&18F
電話0800-111-3065
営業BAO by CÉ LA VI 11:00~23:00、
CÉ LA VI CLUB LOUNGE 18:00~翌5:00、日曜18:00~23:00、
CÉ LA VI RESTAURANT & SKY BAR 11:00~24:00
定休日元日

今回は特に注目のレストランに絞って4店を取り上げましたが、イタリア・ナポリ発の老舗ピッツァェリア「ジーノ ソルビッロ アーティスタ ピッツア ナポレターナ」、世界的に有名な日本人パティシエの吉田守秀さんが手掛けるパリの人気店「モリヨシダ」、“究極のエッグサンド”をメインとするLAの卵料理専門店「エッグスラット」などほかにも“上陸系”レストランは目白押し。各店もチェックして、“東京だからこそできる”多彩なグルメ巡りを楽しんでみましょう。

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