いま、もっともエネルギッシュに活躍を続けているビジネスウーマンの一人、西村真里子。「次の時代」をかたちづくるものを追い求め続ける彼女のキャリアはまさにノンストップの旅のようなもの。複数の外資系企業、クリエイティブエージェンシーを渡り歩き、現在は株式会社HEART CATCHの代表としてスタートアップ企業のサポートやプロデュースを行っている。同時に、テクノロジー・エンターテイメントの最新情報を発信するメディア「SENSORS.jp」の編集長を務めるなど、その活躍のフィールドは幅広い。刺激を求めて国内外を飛び回るというダイナミックな人生を送る彼女にとって、「旅」とはどのようなものだろうか?
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旅は人生に必要不可欠。自身をアップデートするために通い続ける2つの目的地

OnTrip JAL編集部(以下、JAL):西村さんは現在、自ら立ち上げた会社HEART CATCHの代表として、スタートアップ企業の支援を中心に多方面で活躍していらっしゃいます。国内外への出張も多いと思うのですが、いままでどれくらいの場所に行かれたのでしょうか?

西村真里子(以下、西村):ビジネスとプライベートを合わせると、30か国には行っていると思います。日本国内も、47都道府県のほとんどに赴いていますね。

JAL:本当に東西南北に飛び回っていらっしゃるのですね。国内外ともに飛行機でのご移動も多いとのことですが、最近はどのような場所に行かれましたか。

西村:テクノロジーの最新情報に触れるため、毎年必ず参加をしているイベントが2つあるんです。ひとつは毎年1月にネバダ州ラスベガスで開かれる、『CES(Consumer Electronics Show)』。これは、世界最大級の見本市でのようなもので、例えばドローンやAIによる自動運転といったような「先端技術」のなかでも、もっとも先をいく取り組みを発見できるんです。

西村真里子さん

画像: 『CES(2017)』の様子

『CES(2017)』の様子

JAL:なるほど、もうひとつは何でしょうか?

西村:テキサス州オースティンで毎年3月に開かれる『SXSW(South by Southwest)』です。『SXSW』も『CES』のように最先端技術の集まる場であるのですが、製品になる前のアイデアも含めてまずは「お披露目」するという向きが強いです。各企業や出展者が、自らのアイデアをこの場所でオープンにして、会場に集まっている人々の意見を求めているようなフェスティバルなんです。

JAL:移り変わりの激しいテクノロジー分野の最新情報を得るために海外まで足を運び続けているのですね。

西村:はい。特に『SXSW』は未来の社会や技術に興味を持った人が集まっているので、講演するスピーカーや会場にいる方々とコミュニケーションするのも楽しいですね。『SXSW』の期間は開催地のオースティンという街全体がイベントの来場者でお祭り騒ぎになっているので、どこに行っても『SXSW』の話題でディスカッションができる。そんな環境が私にとっては魅力です。

『SXSW』(2017)の様子

JAL:世界の最新情報を追い続ける西村さんらしい旅ですね。

西村:最新の情報が集まる場所に赴くというのは、私のようなメディアや「情報」を扱う仕事をしている人間にとって大切なこと。プライベートでもビジネスでも、旅は自分の人生を新陳代謝させてくれるものだと感じています。自分自身をアップデートするためにも、旅は必要不可欠なものですね。

キャリアステージとともに変化してきた、旅の楽しみかた

JAL:外資系企業にお勤めになったり、日本国内で起業をしたりと、キャリアを重ねるなかで旅のスタイルに変化はありますか。

西村:学生の頃はフランスやイギリスへ留学に行っていたんですけれども、それは純粋な旅というよりも、学校で勉強をするためのものでした。大学卒業後は外資系企業へ入社したのですが、その頃は友人たちとプライベートな旅行を楽しんでいましたね。それこそ、OLらしく女の子同士でサイパンにダイビングのライセンスを取りに行くとか、バリの海でパラセーリングを楽しんだり、ハワイをドライブしたり・・・。ディープな旅ですと、カンボジアに一人旅をして、メコン川でワニに出くわしてビックリしたことも。エンジョイしていましたね(笑)。

JAL:そうした旅が徐々にビジネスでの出張にシフトしていったということでしょうか。

西村:そうですね。新卒で入社した会社では、ニューヨークラボの方と一緒に仕事をして開発チームのあった台湾やアジアにいっていました。ただ、海外に行くことはあったのですが、現地のオフィスやパートナー企業など、行き先は限られていたんですね。
その後アメリカの会社に転職してからは、拠点のあるサンフランシスコに頻繁に行くようになりました。そのときに、オフィスで社員と話すだけでなく、サービスのユーザーさんや、現地のコミュニティーにいる人たちと話すことが多くなり、「いろんな人とコミュニケーションをとって、刺激を受けるのが旅である」と旅に対する価値観が変化していったのだと思います。

JAL:おもしろいですね。現地の人たちとスムーズにコミュニケーションをとり、多くの刺激を受けるために、心がけていることはありますか。

西村:飛行機に乗った瞬間、手元の機器の時間をすべて目的地に合わせて、「自分はこの土地の人間だ!」と思いこむようにしています(笑)。飛行機に乗った瞬間から、現地の人間になりきるんです。これで時差ボケがちょっとは軽減できます。
あとは、いまこれだけネット環境が便利になったなかで、飛行機に乗ってはるばる人に会いに行くのですから、なるべく現地の人たちと多く会話をしようと心がけています。英語をきちんと喋れるようになったのも、旅を通じてブロークン・イングリッシュでもいいからと、どんどん話しかけていった結果なんです。グイグイと自分から発信していくと、「お前、おもしろいやつだな!」と相手もリアクションをしてくれるので(笑)、人間関係もどんどん広がっていくんですよ。

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