宮崎県北の延岡市は、県内屈指の工業地帯として発展した町。しかし少し足を延ばせば青い海、清流ながれる美しい風景に出会えます。地元のソウルフードを楽しんだり海辺のカフェを巡ったりしながら、旅先での新しい発見に癒しと刺激をもらう、宮崎県延岡市の旅をレポートします。
画像1: “ここにしかない”を探しに。魅力満載 宮崎・延岡1泊2日

西村 愛

2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。

画像2: “ここにしかない”を探しに。魅力満載 宮崎・延岡1泊2日

12:00 空港から延岡へ。宮崎ソウルフード発祥店「元祖チキン南蛮 直ちゃん」

宮崎ブーゲンビリア空港から延岡駅までは特急で1時間20分程度。JR線が乗り入れている珍しい空港で、県内の地域アクセスが容易です。

空港から一路延岡へ。最初の目的地は「元祖チキン南蛮 直ちゃん」。
チキン南蛮と言えば、言わずと知れた代表的な宮崎グルメ。全国的にも有名なこのグルメの発祥店がここ、直ちゃんなんです。
直ちゃんのチキン南蛮は、分厚いむね肉に衣をまとわせ甘酢だれを絡めたもの。特にその特徴は衣。おそらく揚げたてはサックサクだっただろうと想像できる、花が咲いたように美しい衣なのです。甘酢だれが絡まり空気を含んでふわふわとした食感になる衣は、天ぷらの衣のようにも見えますが脂っこくなく、いくらでも食べられてしまいます。

その他のメニューも合わせて全3種類。にんにくの効いたたれとキャベツと一緒に食べる「日向鶏たたき風定食」、骨付きもも肉一本グリル「もも焼き定食」も人気です。
お昼時間を過ぎても行列の絶えない人気のお店。しかしぜひ一度、味わっていただきたい「元祖の味」です。

元祖チキン南蛮 直ちゃん

住所宮崎県延岡市栄町9-3
電話0982-32-2052
営業時間昼11:00~13:45
夜17:00~19:45(仕込みが切れ次第終了)
定休日月曜日夜、火曜日

13:30 荘厳な空気漂う緑の社「行縢神社」

ランチでお腹を満たした後は、行縢(むかばき)エリアへ向かいます。

行縢とは、昔、武士が乗馬や狩猟の際に身に着けた下半身用コートのこと。この地にある行縢山がその形に見えたことから呼ばれるようになりました。東岳、西岳2つの峰からなる行縢山は、神社へ向かう際も遠くからでも良く見えました。2つの山の真ん中には大きな滝があり、「行縢の滝」「矢筈の滝」など、様々な名前で呼ばれています。

行縢神社はこの山のふもとにあり、行縢山をご神体とする神社です。樹齢300年になる夫婦杉や不思議な姿の狛犬など、境内には特徴的なものが点在します。

厳かな雰囲気の中で静かに手を合わせられる神社で、自然の力があふれるスポットです。

神社の横には行縢山登山口があり、行縢の滝まで歩けます。道中は山道で、しっかりとした靴が必要です。険しい道もありますが、清々しい空気に包まれ疲れを忘れ、美しい景色に心癒されます。

行縢神社

住所宮崎県延岡市行縢町748-ロ
webhttps://www.facebook.com/mukabakijinjya/

14:30 地元素材でビールを作る挑戦企業「宮崎ひでじビール」でブルワリー見学

行縢神社から徒歩5分の場所にビール工場を構える「宮崎ひでじビール」。

豊富な地下水があるこの場所を選び、ブルワリーを開設したのが25年前。それ以来、地域の素材を使った様々なビールを作っています。

特に今チャレンジしているのは、大麦、ホップ、酵母などすべての素材を地元産にした宮崎県産100%ビールの製造。創業時に県内一次産業の活性化を目指した社内プロジェクト「宮崎農援プロジェクト」を立ち上げ、ビールの主原料である大麦の栽培、麦芽への加工技術開発、その最終段階としてホップ栽培にもチャレンジしてきました。温暖な九州での継続的なホップ栽培を実現する為、昨年よりホップオーナー制度を創設しました。そうして出来上がる宮崎県産100%ビールは、ホップオーナーに優先的に販売される、非常に希少なビールとなっています。地元産原料だけで作るビールは全国的にも珍しく、これからもっと生産量を増やしていけるよう各所と連携していくとのことです。

ひでじビールでは、ラガービールの「太陽のラガー」や「栗黒」も人気です。
ラガービールは爽快な飲み口と後引く苦味が特徴。バランスも良く飲みやすい一杯。
「栗黒」は宮崎県産和栗を使ったスタウトビール。WBAワールドビアアワード2017で世界最高賞である「ワールドベスト・スタウト&ポーター」を受賞しました。能面をモチーフとしたラベルは、延岡の「天下一薪能」で用いられる旧延岡藩内藤家の能面をイメージ。宮崎パワーを詰め込んだ一本となっています。

ブルワリーでは、定期的にイベントなども開催され、“開かれたブルワリー”です。地元密着の愛される、誠実で丁寧なビールづくりを行っているひでじビール。
新しい試みやチャレンジを応援したくなる企業でした。

宮崎ひでじビール

住所宮崎県延岡市むかばき町747-58
電話0982-39-0090
営業時間10:00~17:00(団体応相談)
※一般の工場見学は行っていません
定休日土曜日、日曜日
webhttps://hideji-beer.jp/

17:30 宮崎・延岡グルメが目白押し「麦酒蔵 hideji 和厨房」

夕食は、宮崎グルメとひでじビールを楽しめる「麦酒蔵(びあぐら)hideji 和厨房」。全席個室で落ち着いて食べたい時やゆっくり話をしたい時にぴったり。またコロナ禍の今、個室対応してもらえるのはうれしいですね。

ここは宮崎ひでじビールの直営店。見学したブルワリーでできた新鮮な生ビールを味わえ、さらに宮崎のグルメも堪能します。

まずはラガービール。すっきりとした口当たりとスッと消える爽やかな苦味。バランス良く飲みやすい一杯です。種類も豊富で日向夏のビールなどの地元柑橘を使ったビールや、クラフトビール好きに人気のIPAもありました。

宮崎地鶏の炭火焼や、チキン南蛮などを注文。延岡でよく食べられる「メヒカリの唐揚げ」もいただきました。メヒカリは日向沖で獲れる深海魚で、唐揚げにすると柔らかい骨ごと食べられます。
延岡らしさがあるお洒落な居酒屋です。ビール会社直営とあって、クラフトビール飲み放題もありますよ。

麦酒蔵 hideji 和厨房

住所宮崎県延岡市中町1-4-10
電話0982-35-2222
営業時間17:00~23:00(L.O22:00)
定休日日曜日(不定休)
webhttps://hideji-beer.jp/retail/

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