温暖な気候やサーフィン、マンゴーなど、南国のイメージが強い宮崎ですが、じつは、寒い冬にこそ訪れたい情緒あるスポットや伝統文化がたくさんあります。観光だけでなく、郷土料理などのグルメも豊富で、訪れた人を飽きさせない宮崎。今回は、「オトナのための宮崎旅」をテーマに、これからの季節におすすめのスポットをご紹介します。

「九州の小京都」と称される飫肥地区。古き良き城下町でゆったりステイ

季楽 飫肥

宮崎空港から南に向かって日南海岸をドライブすること約1時間。九州の小京都と呼ばれる日南市飫肥(オビ)地区に、今年、新しくオープンした宿泊施設「季楽 飫肥」があります。もともとは江戸時代の中級家臣の邸宅だった長屋門。そんな伝統的な家屋のフルリノベーションによって完成した「勝目邸」と「合屋邸」の2棟は、それぞれ1日1グループ限定の貸切り宿です。客室は高床や囲炉裏などの伝統と、モダンな美が融合した上質で高級感漂う空間。寒い日々が続く冬に、大切なパートナーや仲間と「暮らすように旅をする」のもオトナの楽しみ方の一つです。

画像: 「合屋邸」の外観

「合屋邸」の外観

「季楽 飫肥」のある飫肥は、かつて商人たちが住む城下町として栄えた地区。周辺を歩くと、江戸時代の武家屋敷町や寺町などの町並みを楽しむことができます。飫肥城内には飫肥杉が立ち、「しあわせ杉」とよばれるパワースポットもあるので、お見逃しなく。

飫肥杉の工芸 オビダラリー

宮崎県の県木の一つ「飫肥杉」。油分が多く、耐久力と弾力性がある優秀な木材として、造船にも使われていました。その強みを活かした飫肥杉製品が並ぶ「オビダラリー」は、飫肥杉だらけのギャラリー。「飫肥(オビ)杉」「だらけ」なので、「オビダラリー」なんて、名前も素敵です。

一つひとつ職人さんの手でつくられた飫肥杉のぐい呑みは、口当たりも抜群。お酒をいれるとふんわりと杉の香りが漂います。また、飫肥杉でつくったご祝儀袋もあり、お祝いにいただいた人は、なかの封筒を取り出して繰り返し使えるようになっています。まさに「幸せのリレー」をつくる粋な仕組み。お土産にはもちろん、自分へのギフトにもきっと出会えるはず。

画像: 飫肥杉でつくられた、おすすめのぐい呑み(右上)

飫肥杉でつくられた、おすすめのぐい呑み(右上)

画像: ユニークな飫肥杉のご祝儀袋

ユニークな飫肥杉のご祝儀袋

焼酎道場

飫肥杉つながりでもう一つ、ご紹介したいのが井上酒造の「焼酎道場」です。じつは宮崎県は、焼酎の年間出荷量が全国1位。ここは本格焼酎の技術を継承するためにつくられた体験型ミニブルワリーで、明治・大正時代の酒蔵の姿を、飫肥杉で再現しています。

画像: 焼酎道場の敷地内には、日本庭園や茶室もある

焼酎道場の敷地内には、日本庭園や茶室もある

「焼酎道場」では、焼酎づくりの工程を見学できるだけでなく、全国トップクラスの貯蔵量を誇る櫻の郷酒造と井上酒造の焼酎を試飲することができます。その数、約40種類というから驚き。また、6種類の焼酎(芋焼酎3種類、米、麦、そば焼酎各1種類 / アルコール度数25度)を自分なりにブレンドして、世界に唯一のオリジナル焼酎(要予約)をつくることもできます。暖かい部屋で自分好みのお酒をじっくり味わうのも、冬の醍醐味です!

季楽 飫肥
webhttps://www.nazuna.co/
オビ ダラリー
定休日月、木曜日
営業時間10:00〜17:00
住所日南市飫肥4丁目2-28
焼酎道場
休業日年末年始
見学時間9:00〜16:00
住所宮崎県日南市北郷町郷之原甲888番地
TEL0987-55-4134

ビストロのチキン南蛮に、宮崎グルメのフルコースも。わざわざ行きたい名店リスト

Bistro ADEN

宮崎といえば「食」の宝庫としても有名です。果物ではマンゴーや日向夏、魚介ではカツオ、肉料理では宮崎牛など、なにを食べてもおいしいのですが、代表的な郷土料理といえば、宮崎県発祥の「チキン南蛮」ではないでしょうか。いまや全国のコンビニやお弁当屋さんにも並んでいますが、ぜひとも本場で味わっていただきたいところ。今回おすすめしたいのは、洋風チキン南蛮を提供するBistro ADENです。

じゅわっとにじみ出てくる甘酢と、特製のタルタルソースを使ったチキン南蛮に、思わずごはんが進みます。付け合わせのポテトとさつまいものフリットも、ほくほくとした甘みにおどろき。チキンカツやハンバーグなど、他の洋食メニューもおいしくて、何度も通いたくなる名店です。

画像: 甘酢ソースの甘さと肉厚なチキンのコンビネーションは絶品

甘酢ソースの甘さと肉厚なチキンのコンビネーションは絶品

らんぷ亭

宮崎牛や地産の新鮮野菜、さらに魚も食べたいときには、宮崎市の繁華街で40年以上続く老舗洋食店の「らんぷ亭」はいかがでしょうか。県内はもちろん、県外からも著名人が足繁く通う有名店です。選べないほどメニューが豊富で、ふわふわのキッシュや宮崎のお魚を使った料理やパスタ、宮崎牛や川南豚など、宮崎の食材を余すところなく楽しめるラインナップになっています。

画像: トマトキッシュや生ハム、田舎風パテなどがセットになった前菜盛り合わせ

トマトキッシュや生ハム、田舎風パテなどがセットになった前菜盛り合わせ

なかでもおすすめは、宮崎牛のビーフカツ。レモンをぎゅっとしぼっていただくと、宮崎牛のうまみがダイレクトに伝わる逸品です。一代目の店主から引き継がれたカニクリームコロッケも人気で、とろとろのカニクリームが口いっぱいに広がります。

そして、寒い冬にぜひ注文してほしいのが、あつあつのオニオンスープ。たっぷりのチーズがのったスープをいただくと、身体の芯から温まります。

画像: オニオンスープ

オニオンスープ

宮崎産の旬の食材をつかった料理をコースでオーダーして、オトナの至福時間を味わってみるのもおすすめ。人気のお店なので、事前の予約をお忘れなく。

Bistro ADEN
定休日第1、第3火曜日(祝日の場合は営業)
営業時間11:00~22:00
住所宮崎県宮崎市阿波岐原町坂元2028-1
らんぷ亭
定休日月曜日
営業時間18:00~23:00
住所宮崎県宮崎市中央通8-16 第2三輪ビル 中2F
webhttps://www.lamptei-miyazaki.jp/

日本神話が息づく高千穂。冬限定の「夜神楽」を堪能

夜神楽 / 高千穂神楽

画像: 天照大神(あまてらすおおみかみ)など、日本の神話に出てくる神々が登場する高千穂の夜神楽

天照大神(あまてらすおおみかみ)など、日本の神話に出てくる神々が登場する高千穂の夜神楽

宮崎の北端部に位置する高千穂は、豊かな自然と神秘的なスポットで「神話の里」として国内外から注目されています。そんな高千穂で、毎年11月中旬から翌年の2月上旬にかけて、20の集落で夜通し奉納される「夜神楽」があります。里ごとに氏神様を神楽宿とよばれる民家や公民館にお招きし、夜を徹して三十三番の神楽を奉納する、800年ほど続く神事です。1978年には、国の重要無形民族文化財に指定されました。

この伝統的な神事「夜神楽」を、観光客も「参列者」として鑑賞することができます。真冬の澄んだ空気のなかで一晩中舞われる神楽は、厳かで幻想的な雰囲気。地元の人たちが大切に守り続けている夜神楽は、マナーを守り、神前参列の気持ちをもって鑑賞するのがルール。集落によって夜神楽の舞いが異なるので、それぞれの文化の違いを見てみるのもいいかもしれません。事前に、公式ウェブサイトから夜神楽の日程を確認してお出かけください。

この期間以外は、高千穂神社にて365日毎晩、鑑賞することができる「高千穂神楽」もあります。解説もあるので、「神楽」初心者におすすめです。

九州の南東部に位置する宮崎に「夏」のイメージを持つ人も多いはず。ですが、季節を変えて足を運ぶことで、違った魅力に気づくこともあります。日本文化を重んじる文化が各所にあり、なかでも高千穂神楽は、多くの観光客で賑わう日本でも有名な行事となっています。まさに宮崎は、夏と冬で違った楽しみがある場所。忙しい日々を送るオトナにこそ、ゆったりとした時間が流れる宮崎で、心と身体が喜ぶ時間をとることをおすすめします。1年中、楽しみがたくさんある日本の楽園、宮崎に足を運んでみませんか。

長友まさ美

人と人をつなぎ、宮崎を豊かにするローカルメディア「宮崎てげてげ通信」(テゲツー!)会長。人好き、旅好き、おいしいものが大好き。「人生は、奇跡と美と幸せの積み重ね」をモットーに、毎日を味わいつくして生きています。
テゲツー!:visit.miyazaki.jp

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