雄大な自然、乳製品や豚丼などのグルメ。十勝・帯広は、数ある北海道の観光名所の中でも圧倒的な開放感を満喫できるエリアです。そしてコロナ禍の今、できるだけ密を避けたいと思う方にとっても惹かれる旅先のひとつでもあります。そんな気になるエリアの最新の情報を届けるべく、全国の観光地を応援する取り組みをしている「Harumari TOKYO( https://harumari.tokyo/ )」の協力の下、北海道、十勝・帯広の「今」をお伝えします。

JR帯広駅周辺には旅行客の姿が戻り、人気店には行列も

画像1: JR帯広駅周辺には旅行客の姿が戻り、人気店には行列も

とかち帯広空港から連絡バスで40分ほど、JR帯広駅は北海道十勝の中心地です。夏までは落ち着いていた駅前も、大型連休中は少し様子が違っていました。Go To トラベルキャンペーンの影響か、駅のまわりには手土産の紙袋を持った女性グループやスーツケースを持った人の姿が。そして道路でも、本州、北海道各地のナンバープレートの車が多く走っていて、観光客がグッと増えた印象でした。

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さらに街中では、今夏までは見られなかった光景も。JR帯広駅から続く西2条通にある「インデアンカレー」、そしてインデアンカレーを生んだ元祖「ふじもり」には、入店を待つ人の行列。さらに連休最終日には、駅構内の有名豚丼店に外まで続く行列ができており、帯広の街に以前のような賑わいが戻りつつあります。

北海道で2番目に古い「おびひろ動物園」の今

札幌円山動物園に次いで、北海道で2番目に古い「おびひろ動物園」。日本で初めて確立した「耐寒飼育法」で、ゾウやキリンなどの熱帯動物を育てた実績を持つ動物園です。

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入園するとまず、目に飛び込んでくるのは、可愛らしい観覧車。ほかにも、メリーゴーランドやティーカップ型アトラクションなど、昭和レトロな雰囲気が人気です。取材日は平日でしたが、遠足で多くの子どもたちが訪れていたほか、カップルや友人同士など一般来園者も見かけました。

画像: おびひろ動物園 柚原和敏 園長

おびひろ動物園 柚原和敏 園長

「今は、入園時に敷きマットによる足底消毒と手指のアルコール消毒、マスク着用のお願いをして注意喚起しています」と話してくれたのは、園長の柚原和敏さん。

基本的に屋外のエリアで構成されるおびひろ動物園ですが、子どもたちの来園も多いことから、感染防止対策はしっかり実施。一時閉鎖していた屋内の展示施設は、アルコール消毒液を設置するなどして再開しています。

「今後は、園路や休憩所、授乳室など施設内の整備をすすめ、小さいお子さんのいるご家庭、年配の方など、どんな人にも優しい環境を作っていきたいですね」

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公式Twitterでは、飼育員の皆さんが今の動物たちの様子を撮影し発信しています。見ているだけで癒される、動物たちの元気な様子。その裏側で、日々ケアに奮闘する飼育員さんの姿が目に浮かぶようです。

動物にとってはもちろん、すべての来園者にとって優しい環境づくりを目指している、おびひろ動物園。その想いを受け取りに、現地に赴いてみてはいかがでしょうか。

おびひろ動物園

住所北海道帯広市緑ヶ丘2
電話0155-24-2437
webhttp://www.obihirozoo.jp/
SNS@obihirozoo

3密回避スポットも対策は万全。「真鍋庭園」

JR帯広駅から車で数十分という立地ながら、25,000万坪、東京ドーム約1.7個分の敷地面積を誇る「真鍋庭園」。日本初のコニファーガーデン(針葉樹を中心とした庭園)であり、昨年放映された朝の連続テレビ小説「なつぞら」のロケ地にもなった庭園です。

取材日は小雨が降ったりやんだりの平日でしたが、レンタカーで訪れたカップルや地元客が、その景観を楽しんでいました。

画像1: 3密回避スポットも対策は万全。「真鍋庭園」
画像2: 3密回避スポットも対策は万全。「真鍋庭園」

都会型のアトリウムや温室と違い、庭園内は3,000人が入園しても「密」にはならないほどの広さがあります。しかし、コロナ禍においては国の休業要請対象に「植物園」が入っていたことから、同ガーデンを含め、近郊のガーデンはすべて休業対象に。当時の様子を、真鍋庭園三代目の眞鍋憲太郎さんが話してくれました。

画像: 真鍋庭園三代目の眞鍋憲太郎さん

真鍋庭園三代目の眞鍋憲太郎さん

「冬季休業があけて、今年も4月下旬のオープンを目指して準備していたのですが、そのタイミングでコロナが直撃。約3週間の休業を余儀なくされ、5月にやっとオープンできました。休業後は、入園受付やショップ、カフェのある無料スペースの消毒を徹底しました。トイレも、野外用簡易トイレを3台レンタルし、噴霧器による消毒をして、とにかく安心して過ごしていただけるようにしましたね」

現在も、受付カウンターにはビニールシートが設置され、お客さんの手に触れるハンドルや手すり、散策時に貸し出す長靴や傘の消毒を行うなど、さまざまな対策をとっています。

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また、緊急事態宣言の解除後には、少しずつ道内ナンバーの車が増え、夏休みにはレンタカーも見られるように。今、改めて力を入れるのは地元への発信と、障がいのある方・高齢者を対象とした園内設備の充実だといいます。

「障がいをお持ちの方やご高齢の方にも園内を楽しんでもらおうと通路を整備し、介助付きオフロード用車イスを導入したんです」

画像4: 3密回避スポットも対策は万全。「真鍋庭園」

アメリカのビーチで使用されていたオフロード用車イスは、車輪が太いためチップや砂利の道でも埋まらず、介助者にとっても嬉しいつくりになっています。

「庭って、五感で感じてもらうものなんですよね。園を訪れた障がい者の方の表情が和らぎ、普段はなかなか出ない笑顔が見られたなど、ありがたい声をいただいています。樹木の香り、鳥のさえずり、自由に動き回るリスやキツネなど、自然が与えてくれる力の大きさを実感しています」

眞鍋さんの言うように、園内では愛らしいエゾリスの姿を見かけることもできます。帯広の自然を体で感じられる庭園を訪れてみてはいかがでしょうか。

真鍋庭園

住所北海道帯広市稲田町東2-6
電話0155-48-2120
webhttp://www.manabegarden.jp/

十勝を味わう焼肉レストランの感染防止対策

画像1: 十勝を味わう焼肉レストランの感染防止対策
画像2: 十勝を味わう焼肉レストランの感染防止対策

世界でも珍しい「モール温泉(植物性の有機質を含む温泉)」が湧き出る十勝川温泉。その温泉街の一角に建つ「大地の匠」は、十勝で人気の焼肉店。非遺伝子組み換え、抗生物質無添加、収穫後の農薬不使用の餌を与えて肥育された「未来めむろうし」や、「十勝和牛」のほか、十勝管内でも屈指の農家が育てた旬の野菜を提供しています。

画像: 「大地の匠」マネージャー 佐波登志恵さん

「大地の匠」マネージャー 佐波登志恵さん

質の良い食材を扱っていることや温泉街という立地から、コロナ以前は国内外から多くの人が訪れていた同店。春から現在までの店の様子を、マネージャーの佐波登志恵さんに伺いました。

「2016年のオープン以来、こんなにお客様がいない状況は初めての経験でした。でも、できることをやっていくしかない。思考を柔軟に、と意識して前向きに取り組みました」

コロナショックは、店にとっても初めての事態。まずはマスクの着用やアルコール消毒などの感染防止対策を徹底し、テイクアウトメニューを充実させました。さらには店内メニューも見直し、9月には全メニューをリニューアル。野菜をメインに安心安全な牛肉を楽しんでもらうというコンセプトを、より強く打ち出しました。

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また、こうした取り組みに加えてお客さんの安心感につながったのが、もともと店に備わっていた設備です。

「当店は個室が多く、テーブルの各焼き台とは別に大型換気システムも入っているので、店内の空気を常時入れ替えることができるんです。この環境のおかげで、今は常連さんにも『ここなら安心だね』と、言っていただいています」

現在は、客の入店と同時に大型換気システムを作動させ、メインフロアの天井付近にある大きなダクトで吸気と排気を行っています。各個室もゆったりとした造りなので、人との距離を十分に保つことができるといいます。

画像4: 十勝を味わう焼肉レストランの感染防止対策

「今は温泉街全体で、Go To トラベルキャンペーンや、どうみん割の効果が出始めてきたように思えます」と語る佐波さん。さすが、こだわりのメニューを提供するお店では、感染対策実施への安心感にも定評があるのでしょう。取材当日も、グループで訪れたお客さんがランチを楽しんでいました。

旬の野菜と焼肉 大地の匠

住所北海道河東郡音更町十勝川温泉北13丁目1-19
電話0155-67-1129
webhttp://takumi.wishia.jp/

変わらず人気の十勝名物「馬車BAR」

画像1: 変わらず人気の十勝名物「馬車BAR」
画像2: 変わらず人気の十勝名物「馬車BAR」

馬の生産に、ばんえい競馬。北海道十勝には馬の歴史・文化が色濃く残っています。そんな地域で、今話題となっているのが、元ばんえい競走馬のムサシコマがひく「馬車BAR」。「馬とともに原野を開拓した歴史と、その文化をもっと身近に」という思いで、ホテルヌプカが運営をスタートしました。

画像: ホテルヌプカ。「NUPKA(ヌプカ)」は、アイヌ語で「原野」の意味があります

ホテルヌプカ。「NUPKA(ヌプカ)」は、アイヌ語で「原野」の意味があります

馬車BARは事前予約制で、予約当日、ホテルの1階で乗車券を購入します。撮影日は午後6時の便に乗車しましたが、1・2階とも満席でした。時刻になると、カランカラン、という鐘の合図で、ゆっくりとムサシコマが歩き出します。筆者が座った2階席では、札幌から来たというご家族が一緒でした。

話を聞いてみると、「とにかく馬が好きで、いつもばんえい競馬には来ているのだけれど馬車BARは今日が初めて。(雨が降らず)運行されて本当に良かった」とのこと。

席では、十勝産のジャガイモにチーズといったおつまみ、そしてビールも楽しめます。ビールは「ここを訪れる人のために」とホテルヌプカが作った「旅のはじまりのビール」で、使われている大麦も北海道産です。

画像: 2階席からは、普段は頭上高く見えているビルや信号機がとても低く感じられます。

2階席からは、普段は頭上高く見えているビルや信号機がとても低く感じられます。

画像3: 変わらず人気の十勝名物「馬車BAR」

この馬車BARでも、感染防止対策はしっかり行われていました。ホテル1階のコンシェルジュ、カフェバーにシールドを設置し、ラウンジにはアルコール消毒液と使い捨てマスクケース。馬車の1階部分は窓を開けて換気がされており、テーブルなど人の手が触れる場所は、お客さんが入れ替わるごとにアルコール消毒をしています。

さらにコロナ禍において、離れていても十勝を感じてほしいという想いから、馬車BARをオンライン中継して乾杯するイベントのほか、「犬ぞり」や「アイススケート」のVR体験を実施。こうした取り組みについて、ホテルヌプカの支配人、坂口琴美さんはこう語ります。

「単に宿泊してもらうだけでなく、旅をコーディネートするのが私たちの役割。皆さんの旅の入り口になりたいし、いつでも帰ってきてね、という気持ちが強いです。だから今は、私にできることはすべてやる。諦めずにひたすら行動していこうと思っています」

これからも、十勝の魅力を感じてもらえるような仕掛けを作っていきたいと語る坂口さん。ホテルヌプカと馬車BARのこれからに注目です。

HOTEL NUPKA(ヌプカ)

住所北海道帯広市西2条南10丁目20-3
電話0155-20-2600
webhttps://www.nupka.jp/
馬車BARhttps://bashabar.com/

北海道の自然が溢れる十勝・帯広エリア。そもそも広大な敷地で密になりにくいスポットばかりですが、それぞれがさらに万全の状態を目指して感染防止対策を行い、お客さんを待っています。旅で訪れる私たちも対策を整え、北海道の大自然を満喫したいところです。

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