アメリカを抜き、フランスに次ぐ世界第2位の外国人旅行者数を誇る国となったスペイン。年間約8,200万人もの外国人を魅了する“観光大国”には、じっくりと向き合うべき旅の魅力が数多くあります。そこで今回は、時間を自分のためにだけに使える“ひとり旅”におすすめの旅先として、バルセロナやアンダルシア、サンティアゴ巡礼道をピックアップ。各地域に息づく旅の魅力をご紹介します。

アートと向き合うバルセロナひとり旅。

画像: グエル公園

グエル公園

誰に気遣うこともなく、好奇心や興味のままに旅を楽しめる“ひとり旅”。時代や国境をこえて愛される珠玉のアートと向き合い、静かにその美しさや迫力を体感できることも、“ひとり旅”ならではの醍醐味です。そんな旅のスタイルにぴったりの行き先といえば、スペイン東部に位置するカタルーニャ州の州都・バルセロナ。建築家アントニ・ガウディや画家パブロ・ピカソゆかりのこの街には、世界中のアートファンを魅了する数々の見どころに彩られています。

サグラダ・ファミリア

バルセロナでアート巡りを楽しむなら、真っ先に訪れたいのが世界文化遺産にも登録される「アントニ・ガウディの作品群」です。19世紀〜20世紀にかけてバルセロナを中心に建築家として活動したガウディは、この街に数多くの作品を遺しています。バルセロナのシンボルとして愛され、現在も建築が進められる未完の傑作「サグラダ・ファミリア」をはじめ、「グエル公園」や「グエル邸」、「カサ・ミラ」など、町に点在するガウディ作品は実に多彩。曲線を多用した独特の造形美は、ガウディの自由な想像力を体現しているかのよう。それぞれの建築作品とじっくりと向き合うほどに、その奥深さを感じられるはずです。

パブロ・ピカソやジョアン・ミロといった画家たちが愛したことでも知られるバルセロナ。この街には、今も彼らの作品に出合える美術館が点在しています。たとえば、中世の町並みが残るゴシック地区に位置する「ピカソ美術館」は、青年期をこの街で過ごしたピカソの作品が数多く展示。幼少期の作品や「青の時代」の作品など、後年の飛躍の土台となった作品を鑑賞できるのでピカソファンならぜひ訪れておきたい美術館です。また、ムンジュイックの丘に建つ「ミロ美術館」は、ミロの作品はもちろん、数々の現代アートを収蔵するミュージアム。自然と共存するように広がる美しい空間も印象的です。このほかバルセロナには「バルセロナ現代美術館」や「カタルーニャ美術館」など、実に多彩なミュージアムが点在。まさに“芸術の都”と呼ぶにふさわしい充実度なので、じっくりと時間をかけて巡ってみてはいかがでしょうか?

小さな村でゆったり過ごすアンダルシア地方ひとり旅

画像: フリヒリアナ

フリヒリアナ

スペインの南部に位置し、温暖な気候に恵まれたアンダルシア地方。太陽が燦々と降り注ぎ、実に“スペインらしい”のんびりとした空気感を楽しめるこのエリアも、“ひとり旅”にうってつけの場所。太古の昔から人々が暮らし、古代ローマ時代やイスラム時代、レコンキスタなどを経て、スペインの自治州となったこの地域では、長い歴史に培われた独特の文化や景色に出合えることでしょう。

アンダルシアで“ひとり旅”を楽しむなら、州内に点在する小さな村を訪ねて歩くのがおすすめです。たとえばアンダルシア州マラガ県の北西部に位置するロンダは、海抜約739mの断崖の上に、白い壁の家々が建ち並ぶ個性的な風景を楽しめる村。18世紀に築かれた「ヌエボ橋」や「闘牛場」などの歴史的建造物が建ち並ぶため、小さな村ながら見どころは十分! 村の周囲に広がる美しい風景や美味しいワイン、温かい地元の人々とのふれあいなども、“ひとり旅”の時間を優しく彩ってくれるはずです。ちなみに、ロンダの家々の壁が白いのは、かつてのイスラム文化の名残。イスラム文化の影響を強く受けたアンダルシア地方にはロンダのほかにも、ミハスやフリヒリアナなどの有名な“白い村”が数多くあるので、アンダルシア特有の美しさに満ちた“白い村”を巡ってみるのもおすすめです。

憧れのサンティアゴ巡礼道を自分のペースで歩く。

画像: 憧れのサンティアゴ巡礼道を自分のペースで歩く。

慌ただしい日常から離れ、自分自身と向き合える“ひとり旅”。そんな貴重な旅の時間をじっくりと噛みしめるなら、1993年に世界文化遺産にも登録された「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」を歩いてみてはいかがでしょうか。

スペイン北西部に位置するガリシア州のサンティアゴ・デ・コンポステーラは、ローマやエルサレムとともに“キリスト教三大巡礼地”とも称される場所。フランス各地からピレネー山脈を越えてスペイン北部を通り、終着地のサンティアゴ・デ・コンポステーラへと至る巡礼路は、およそ1,000年前から多くの巡礼者が行き交った聖なる道。全長約800㎞の「フランス人の道」や全長約820㎞の「北の道」などいくつものルートがあり、現在は一ヶ月ほどの期間をかけて歩くのが一般的です。もちろんルートの一部を歩くことも可能なので、休みの日数にあわせてルートを計画することも可能。おすすめは、ガリシア州の宿場町・サリアからサンティアゴ・デ・コンポステーラへと続く約115㎞の道のりを5日〜6日かけて歩く旅です。道中には、美しい田園地帯や歴史的な建造物、素朴な村などが点在し、歩きごたえも十分。巡礼の終着地点であるサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂に辿り着いた時には、大きな達成感を得られることでしょう。一歩一歩巡礼路を歩き、ゆっくりと自分自身と向き合う。憧れの世界遺産「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」では、そんな“ひとり旅”の時間を楽しめます。

ひとことコメント

「バルセロナ」や「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」で“ひとり旅”を楽しむなら、スペイン北部・バスク州のサンセバスチャンに足をのばしてみるのもおすすめです!スペイン有数のリゾート地として人気のこの町は、“世界一の美食の町”とも称されるグルメ天国! きっとお気に入りの味わいが見つかるはずですよ!

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