題して・・・JAL×はんつ遠藤 コラボ企画!
今回は山口編。下関市と長門市に2泊3日で伺いました。山口県の最西端で、関門海峡で九州に隣接している下関市は三方を海に囲まれ、源平合戦で有名な壇ノ浦古戦場跡などの歴史のある港町。また、日本海側で江戸時代は捕鯨の地として発達し、現在も千畳敷や元乃隅神社など風光明媚で、やきとりやかまぼこなどでも知られる長門市。さて、今回も旅が始まります(^^)


グルメの旅レポーター はんつ遠藤
テレビの番組レポートや雑誌記事の執筆、飲食店プロデュースなどを行うフードジャーナリスト。
日本をはじめ世界20数カ国の料理を研究し、取材軒数は6,500軒を超える。

下関を代表する老舗うどん「桃太郎本店」
創業以来約70年を誇るうどん店「桃太郎本店」を訪れました。唐戸市場にも近い唐戸商店街の一画。下関市役所の通りを挟んだ向かい。店舗は建て替えられて現代風になっていますが、下関を代表する老舗です。
店主の森田正記さんは2代目。創業者であるお父様は、もともと八幡製鉄所の関連のお仕事をしていましたが、それを辞めてうどん店を始めたそう。10時~18時の営業で、ひっきりなしにお客さんが来店します。
看板メニューの「天ぷらうどん」をいただきました。まず、びっくりしたのは天ぷらの形状!平たい三角形的なタイプです。作り方を伺えば、鉄鍋を用いて丸く大きく作り、それを切り分けているのだとか。パリパリっとしたお煎餅みたいな食感、そして汁に浸かったところのしっとり柔らかな食感という、2種類の口あたりの違いも楽しいです。
うどんの麺自体もいいですね~。表面がつるりとしつつも、ふわっとした口あたり。小麦粉の優しい風味も伝わってきます。そして啜るごとに感じる、ツユの旨み。うすくち醤油ベースで北海道産昆布や各種の節類を用いたツユは、これまた優しくダシの効いた風味。一興なのはミルクセーキなどもある点。創業当初からなぜかあるそうで、歴史をも感じます。

天ぷらうどん 420円(税込) 存在感ある天ぷらと、優しいうどん&ツユの風味に癒される

唐戸市場にほど近い唐戸商店街の一画。現代的な店舗だが、創業約70年の老舗うどん店

パリパリ食感と、ツユを含んだふっくら食感の双方が楽しめる。海老も良いアクセントに

つるりとした口あたりと、優しいテイストのうどん。いただくほど、ほのぼの感もただよう

熱々のツユは爽やかな中に、北海道産昆布や数種の節類のダシ感が溶けこんでいる

天ぷら2枚入りやミルクセーキも評判。氷ぜんざい、ぜんざい(冬季限定)なども
桃太郎本店 (ももたろうほんてん) | ||
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住所 | : | 山口県下関市唐戸町1-13 |
電話 | : | 083-222-3030 |
営業時間 | : | 10:00~18:00 |
定休日 | : | 水曜日 |
価格 | : | 天ぷらうどん 420円(税込) |
下関名物とんちゃん鍋を「焼肉やすもり」で
下関名物といえばふく(ふぐ)と並んで有名な料理が、とんちゃん鍋。向かった先は「焼肉やすもり」です。創業は1950年。関釜連絡船により、渡航した在日韓国人が始めた本格韓国焼肉店。焼肉をはじめとする飲食業・コンサルタント業・学習塾を運営なさっています。正直にいえば下関各地で味わえるというより「焼肉やすもり」の単体メニューだと思っていました。それほど、こちらのとんちゃん鍋は有名です。
本店のほか4店舗。今回は本店に伺いました。テーブル席のほか個室も多く、最大40名まで可能な宴会場も。サムギョプサルやナッチポックンなどの韓国料理や黒毛和牛のロースやハラミ、カルビなどの焼肉も人気ですが、名物のとんちゃん鍋のみでも大丈夫。
カセットコンロの上に専用の鍋。中には新鮮な牛ホルモンとキャベツ、もやし、ねぎなどの野菜、そして特製ダレ。卓上で着火され、店長さんが作って下さいました。タレで炊く感じですね。適度に動かし、そっと混ぜつつ、ホルモンの周りが茶色く変わっていったら完成だそう。
おお、くちゅくちゅとした食感と牛脂的な旨み、そしてまろやかな甘さとピリ辛テイストのタレが一体化。野菜も適度な食感と、タレの旨みと相まって、まさに止まらない美味しさです。

とんちゃん鍋。ぐつぐつ炊かれ、熱々で牛ホルモンと野菜、特製タレの旨みが味わえる

下関グリーンモール本店。創業は1950年。合計5店舗。他に飲食店、学習塾も

昭和30年代初期の本店の様子。当時は「やすもり食堂」として切り盛り

もともとは下関在住の韓国の方々のおばんざいだったが、メニューに加えて大評判に

とんちゃん鍋専用の鍋で牛ホルモンや野菜を炊く。卓上で完成するので、出来立てが

熱々の牛ホルモンや野菜は格別。特製のまろやかな甘さとピリ辛テイストのタレもいい
焼肉やすもり 下関グリーンモール本店 | ||
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住所 | : | 山口県下関市竹崎町2-1-13 |
電話 | : | 083-222-6542 |
営業時間 | : | 11:30~15:00(14:30L.O)、17:30~23:00(22:30L.O) 土日祝11:30~23:00(22:30L.O) |
定休日 | : | 木曜日(祝日、祝前日は営業) |
価格 | : | とんちゃん鍋 ホルモン 1人前773円(税別) (写真は2人前) (とんちゃん鍋はホルモンのほか、ミノ、テッチャン、鍋用ロースなども選べる) |
田園の広がる清水東町で創作フレンチ「ヴィルセゾン卯」
下関市というと下関駅周辺や関門海峡を渡る人道トンネル、関門橋の周辺を想像するかもしれませんが、実はとても広いです。人口規模、経済規模ともに山口県では最大の都市ですし、下関駅から北部の観光名所である角島灯台へは約60㎞。清水東町の「ヴィルセゾン卯」も下関駅から約17㎞。しかも周囲は田園が広がる1軒家。
オーナーシェフの金刺一成氏は東京の「キャンティ」「イル・ド・フランス」「パッション」で修業して帰郷し、「レストラン マツオ」で松尾幸一氏のもとで腕を揮い、独立しました。フランス料理をベースに日本、アジアン、イタリアンなど、世界の食材と調理方法を取り込んだニュースタイルの料理は、地元の野菜や季節の食材を大切にしているそうで、魚も下関の唐戸市場から仕入れています。
旬の食材を用いたランチは月ごとにメニューが変わる和風・欧風を取り入れた創作懐石料理、ディナーは下関の新鮮な魚介類と、四季の地産野菜素材へのこだわりが美しい彩と味を創造する創作フルコース。なのにランチは1800円~、ディナーは5000円~というリーズナブルさ。その他「肉×2食堂 USAGI」という店舗、「卯社中」というお弁当専門店もなさっています。

料理の一例。長州鶏を用いた一品

落ち着いた重厚感もただよう店内。実は金刺シェフのご実家を建て替えた場所

オーナーシェフの金刺一成氏(右)と、料理長の村松圭二郎氏(左)

料理の一例。鴨胸肉を用いた一品

料理の一例。鰆を用いた一品

料理の一例。フラン
ヴィルセゾン卯 (うさぎ) | ||
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住所 | : | 山口県下関市清末東町1-332 |
電話 | : | 083-282-8080 |
営業時間 | : | 11:30~14:00L.O 18:00~21:00L.O |
定休日 | : | 水曜日、第2,4火曜日 |
価格 | : | ランチ1800円~(税別) ディナー5000円~(税別) |
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