世界遺産、モン・サン・ミシェルとその湾
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世界遺産、モン・サン・ミシェルとその湾

2018.11.08

フランス西海岸のサン・マロ湾に浮かぶ「モン・サン・ミッシェル」。1979年に世界文化遺産に登録されたこの場所は、その幻想的な美しさと数奇な歴史から“西洋の驚異”とも称される場所。今回は、そんな「モン・サン・ミッシェル」の魅力に迫ります。

モン・サン・ミシェルとその湾
登録年:1979年
世界遺産の種類:文化遺産
登録基準:●ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展における人類の価値の重要な交流を示していること。●現存する、あるいはすでに消滅した文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること。●顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または明白な関連があること(ただし、この基準は他の基準とあわせて用いられることが望ましい)。
 
アクセス/シャルル・ド・ゴール国際空港からモン・サン・ミッシェルの駐車場まで約376㎞、車で約3時間49分

“西洋の驚異”と称される孤高の寺院へ。

数多くの世界遺産が点在するフランスのなかでも、その美しさで人々を魅了する「モン・サン・ミッシェルとその湾(以下:モン・サン・ミッシェル)」。フランス西海岸のサン・マロ湾に位置し、小さな島全体が修道院として利用されてきたこの場所が、世界文化遺産に登録されたのは1979年のことでした。

あまりに幻想的な姿から“西洋の驚異”とも称される「モン・サン・ミッシェル」ですが、その歴史は実に数奇な運命に彩られています。古来より先住民のケルト人の聖地として知られて来たこの島に、礼拝堂が建立されたのは708年のこと。その後、966年にベネディクト派の修道院が造営されると「モン・サン・ミッシェル」の名は巡礼の地として広く知れ渡るようになります。さらに、14世紀に英仏百年戦争が始まると、両国間の要衝に位置することから難攻不落の城塞として機能。16世紀に再び修道院として復興しますが、18世紀のフランス革命後には反体制派を収容する監獄として利用され、19世紀にようやく信仰の地として再興することになったのです。

潮の干満の差が激しいことで知られるサン・マロ湾に浮かぶ「モン・サン・ミッシェル」は、フランスの歴史とともに歩み続けてきた“孤高の修道院”。その荘厳な佇まいは、まさに“西洋の驚異”と称するにふさわしい美しさ。現在では、年間およそ300万人もの人々が訪れる世界遺産として、世界中の人々を魅了しています。

各時代の建築様式が残される“生きた建築博物館”。

海の上に浮かぶように建つ「モン・サン・ミッシェル」の魅力は、壮麗な外観だけではありません。1300年にわたってさまざまな形で使用されてきた「モン・サン・ミッシェル」は、各時代の建築様式が渾然一体となった場所。島内に足を踏み入れると、そこには“生きた建築博物館”ともいうべき空間が広がっています。

たとえば、修道院付属の教会の北側に位置する居住部分「ラ・メルヴェイユ(フランス語で“驚異”の意)」は、「モン・サン・ミッシェル」のハイライトといえる場所。13世紀に築かれたこの空間は“ゴシック芸術の傑作”と称されており、三層構造の建物には最上階の回廊や2階の騎士の間など、美しい建築が目白押しです。また、島の周囲を取り囲む堅牢な「城壁」や島の入り口にあたる「大通り門」は15世紀に築かれたもので、城塞として利用されてきた「モン・サン・ミッシェル」の歴史を物語っています。このほか、10世紀〜11世紀のロマネスク様式の名残を留める「修道院付属の教会」も必見。さらに、修道院へと続く参道「グランド・リュ」には、19世紀に建てられた宿屋や飲食店などの歴史的建造物がずらりと並んでいます。さまざまな時代の建造物が共存する「モン・サン・ミッシェル」は、それぞれの時代の記憶を今に伝える“タイムカプセル”のような場所。ぜひ、ゆっくりとその美しさを楽しんでください。

“オムレツ”から“ミニヘリコプター”まで。モン・サン・ミッシェルをもっと楽しむために。

憧れの「モン・サン・ミッシェル」を訪れたら、その魅力を思う存分楽しみたいもの。パリから日帰りで現地を訪れることも可能ですが、時間が許すなら島内や島の近くに一泊し、名物グルメや現地アクティビティを体験するのがおすすめです。

たとえば、「モン・サン・ミッシェル」を象徴するグルメといえば、島の入り口に店を構える老舗レストラン「ラ・メール・プラール」のオムレツ。新鮮な卵を長時間泡立てることで、驚くほどふわふわな食感に仕上げられた大きなオムレツは島を訪れたら味わっておきたい名物メニューです。また、「モン・サン・ミッシェル」の歴史や成り立ちをより深く知りたい方は、島内に点在する小さな博物館へ。「モン・サン・ミッシェル」には、島の建築史を解説する「ラルケオスコープ」や修道院が監獄として利用されていた時代を蝋人形などで再現する「歴史博物館」、サン・マロ湾の自然などについて学ぶことのできる「海洋博物館」などのミュージアムがあるので、ぜひ訪れてみてください。さらに、「モン・サン・ミッシェル」の美しい景観を心ゆくまで楽しむのなら、島内と対岸のホテルに一泊ずつ泊まってみるのもおすすめです。荘厳な静けさが漂う朝やロマンティックな夕暮れ、ライトアップにきらめく夜など、刻々と表情を変える「モン・サン・ミッシェル」の姿を、さまざまな角度から楽しめるはずです。さらに最近は、最新鋭のミニヘリコプター「オートジャイロ」に乗って空から「モン・サン・ミッシェル」を眺める爽快なアクティビティも催行されているので、興味がある方はぜひお試しを!!

ひとことコメント

ヨーロッパのなかでもひときわ潮の干満さの大きさで知られるサン・マロ湾。海に囲まれた満潮時と砂地に囲まれる干潮時では「モン・サン・ミッシェル」の景観が大きく違うので、事前に潮の情報をチェックしておくことを忘れずに!

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