世界遺産・スペイン「古都トレド」
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世界遺産・スペイン「古都トレド」

2017.11.09

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スペインのほぼ中央に位置する美しき世界遺産「古都トレド」の魅力をご紹介します。

古都トレド
登録年:1986年
世界遺産の種類:文化遺産
登録基準:
●人類の創造的才能を表す傑作である。
●ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展における人類の価値の重要な交流を示していること。
● 現存する、あるいは既に消滅した文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること。
●人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体または景観に関する優れた見本であること。
 
アクセス/マドリード=バラハス空港より約85.1㎞、車で約1時間

多彩な文化が積層する美しき古都トレド

多彩な文化が積層する美しき古都トレド

スペイン中央部に位置し、三方をタホ川に囲まれた小高い丘の上に広がるトレド。1986年に「古都トレド」として世界文化遺産に登録されたこの街は、スペインを象徴する美しい観光地。その魅力は、スペインならではの多様な文化がぎゅっと凝縮されている歴史的な景観にあります。
 
先史時代から人々が暮らし、ローマ帝国時代には「トレトゥム」と呼ばれたトレド。その地形から天然の要塞都市として名を馳せたこの街は、6世紀に西ゴート王国の首都となり、8世紀〜11世紀にはイスラム勢力のウマイヤ朝の支配下に。さらに、その後のレコンキスタ(再征服運動)でキリスト教国のカスティーリャ王国の首都となるなど、トレドは時代の移り変わりとともににさまざまな勢力の中心地として発展してきました。そして、その歴史的背景から、キリスト教とイスラム教、ユダヤ教の文化が共存する独自の文化が育まれてきたことで知られています。

トレドに息づく多様な文化を体現しているのが、街の中に点在する美しい歴史的な建造物です。例えばスペイン・カトリックの総本山として知られる「トレド大聖堂」は、スペインゴシック様式の最高傑作とも称される場所ですが、その一部にはイスラム文化の影響を受けたムデハル様式が取り入れられています。また16世紀に建造された「サン・ファン・デ・ロス・レイエス教会」も。ゴシック様式とムデハル様式が混交したイザベル様式の建築。イスラム文化の様式美を感じるアーチや幾何学文様の装飾タイルなどは、レコンキスタ後もこの地で受け継がれてきた職人の技を物語っています。このほかトレドには、14世紀に建造されたムデハル様式のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)として知られる「トランシト教会(現・セファルディ博物館)」やローマ帝国時代に宮殿があった場所に築かれた「アルカサル(現・軍事博物館)」など、多彩な見どころがあります。坂道と細い路地が織りなす迷宮のような旧市街を歩けば、「街全体が博物館」と称されるこの世界遺産の魅力を感じられるはずです。

巨匠エル・グレコが愛したトレドを歩く

巨匠エル・グレコが愛したトレドを歩く

スペイン文化の多様性が凝縮された「古都トレド」。この街の楽しみといえば、美しい歴史的建造物に彩られた旧市街散策のひととき。しかし、トレドには、まだまだ奥深い旅の魅力があります。例えば、トレドを愛した画家エル・グレコゆかりの地をめぐる旅も、おすすめの選択肢のひとつです。

1541年にギリシアのクレタ島で生まれたグレコは、トレドの美しさに魅了され、人生の大半をこの街で暮らしたことで知られる画家。ベラスケスやゴヤとともに“スペインの三大巨匠”とも称されるエル・グレコですが、代表作のひとつ「オルガス伯の埋葬」は、トレドの「サント・トメ教会」で鑑賞することができます。また、1577年〜79年にグレコが描いた大作「聖衣剥奪」は「トレド大聖堂」の聖具室に展示されています。また、グレコが暮らしたとされる家を改装した美術館「エル・グレコの家」もぜひ訪れたいスポット。
施設内には、グレコのアトリエや書斎、寝室が再現されています。
 
エル・グレコが愛したトレドの旧市街を一望するなら、街の高台に建つ「パラドール・デ・トルド」に宿泊するのもおすすめ。パラドールとは、古城や修道院などの歴史的建造物などをホテルとして利用するスペイン国営の宿泊施設ですが、トレドのパラドールは世界遺産の街並みを望むロケーションが魅力。空が茜色に染まる夕暮れ時には、ひときわロマンティックな風景を楽しめます。中世の気配を今に伝える迷宮都市を歩き、巨匠エル・グレコの足跡に触れ、高台から世界遺産の絶景を見渡す……。トレドの歴史情緒に触れる旅を、思う存分楽しんでください。

古都トレドとともに楽しめる3つの世界遺産

古都トレドとともに楽しめる3つの世界遺産

「古都トレド」への旅の起点となるのが、首都・マドリッド。古くからスペインの文化や政治の中心地として発展してきたマドリッド周辺には、日帰りで訪れられる魅力的な世界遺産が、数多く点在しています。
 
例えば、マドリードの南約50㎞に位置するアランフェスは、2001年に「アランフェスの文化的景観」として世界文化遺産に登録される場所。この街では、16世紀に建設を開始し、18世紀に完成したスペイン王室の宮殿や美しい庭園を見学することができます。また、マドリードの北西約87㎞に位置するセゴビアの街には、1985年に世界文化遺産に登録された「セゴビア旧市街とローマ水道橋」が。全長約728mにも及ぶ古代ローマの水道橋やゴシック様式の「セゴビア大聖堂」などの見どころが点在しています。さらに、マドリードの東約160㎞にある古都クエンカは、「歴史的城壁都市クエンカ」として1996年に世界文化遺産に登録されています。切り立った断崖に歴史ある大聖堂や修道院、名物「宙吊りの家」などが立ち並ぶ様子は圧巻。自然と歴史的建築が織りなす景観は、まさに世界遺産にふさわしい美しさです。
マドリードを起点に「古都トレド」だけでなく「アランフェスの文化的景観」や「セゴビア旧市街とローマ水道橋」、「歴史的城壁都市クエンカ」などの魅力的な文化遺産をめぐる。世界遺産ファンなら誰もが憧れる贅沢な旅を、ぜひ叶えてみてください。

ひとことコメント

旅の拠点となるマドリードからトレドへは、バスや鉄道を使ってアクセスするのが一般的。バスは便によって1時間〜1時間30分程度。国鉄の高速鉄道を利用すれば、たった30分でアクセスすることも可能です。十分日帰りできる距離ですが、「古都トレド」の魅力を楽しむなら、ぜひ現地に1泊してゆっくりと街歩きを楽しんでください!
旅ライター/吉原徹

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

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