美しき街を歩く 南仏・プロヴァンスの旅
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美しき街を歩く 南仏・プロヴァンスの旅

2017.04.20

温暖な気候と豊穣の大地に恵まれた、南仏・プロヴァンス地方。歴史と文化、そして美しい風景に彩られたこの一帯には、個性豊かな見どころが点在しています。マルセイユ、エクス・アン・プロヴァンス、アヴィニョン。プロヴァンス地方を象徴する美しい街をめぐる旅へ。

地中海に面した港街 マルセイユを旅する

フランス南東部に位置し、紺碧に輝く地中海と雄大なアルプスに挟まれたプロヴァンス地方。変化に富んだ大地が広がるこのエリアには、いくつもの美しい街が点在しています。なかでも、地中海に面した港街といえば、やはりマルセイユ。紀元前600年にギリシアのフォカイア人によって築かれた植民都市「マッシリア」をルーツに持つこの街は、フランス最古の都市とも称されています。古くから貿易港として発展したマルセイユを訪ねれば、26世紀もの長い時間によって磨かれてきた歴史と文化を味わうことができます。

マルセイユで、まず訪れたいのが「ノートル・ダム・ド・ラ・ガルド寺院」。丘の上に建つローマ・ビザンチン様式の美しい聖堂は、18世紀中頃に建築家エスペランデューによって設計されたもの。マルセイユのシンボルとして愛されるこの建物のテラスからは、360度のパノラマを一望。マルセイユの街の広がりを把握するのにうってつけです。ほかにも、19世紀まで貿易の中心地として栄えていた「旧港」や17世紀に建築された「旧治療院」などの歴史的スポットも充実しています。

 

マルセイユの市街地からちょっと足を延ばしてみるのもおすすめです。たとえば、「旧港」から遊覧船で20分ほどの沖合に位置する「イフ城」は、アレクサンドル・デュマの小説『モンテ・クリスト伯(日本名:巌窟王)』の舞台としても有名な名所。マルセイユとカシスの間に広がる美しい入江地帯「カランク」では、石灰岩の断崖が織りなす絶景を楽しめます。さらに、名物料理のブイヤベースを味わったり、「旧港」を起点とするメインストリート「カヌビエール通り」でショッピングを楽しんだり……。大都市マルセイユならではの奥深い魅力を体験してください。

セザンヌが愛した古都 エクス・アン・プロヴァンスを歩く

マルセイユの北、およそ30kmに位置するエクス・アン・プロヴァンスも、プロヴァンス地方を代表する美しい街のひとつです。ブドウ畑やオリーブ畑が広がるプロヴァンス地方特有ののどかな風景に包まれたこの街は、古くからプロヴァンス伯爵領の首都として栄えた古都。街を歩けば「旧市街」や「ミラボー大通り」、「マザラン地区」など、歴史を感じさせる美しいエリアが次々と現れます。散策の合間には、市内各所に点在する昔ながらの噴水を見ながらひと休み。“水の都”と称されたエクス・アン・プロヴァンスの魅力を味わえるはずです。

 

エクス・アン・プロヴァンスの名をひときわ有名にしたのが、19世紀の画家ポール・セザンヌの存在でしょう。セザンヌが生まれ、アトリエを持ち、人生を終えたこの街とその周辺には、「セザンヌのアトリエ」や「ジャス・ド・ブファンの家族の別荘」、「ビベミュスの石切り場」など、セザンヌゆかりの地が、今なお数多く点在。街の東約20㎞にそびえる「サント=ヴィクトワール山」をはじめ、周辺にはセザンヌ作品のモチーフとなった風景も点在しています。また、1676年に建てられたマルタ騎士団の修道院を改装して建築された「グラネ美術館」では、14世紀から20世紀にかけての西洋名画を数多く展示。セザンヌの展示もあり、レンブラントやルーベンスといったセザンヌ派の作品も充実しているので、ぜひ訪れてください。

エクス・アン・プロヴァンスには、5世紀から18世紀にかけて少しずつ建設された「サン・ソーヴール大聖堂」や、毎年夏に開催される世界屈指のオペラの祭典「エクス・アン・プロヴァンス音楽祭」などの見どころも盛り沢山。セザンヌゆかりの地をめぐり、古都の文化を楽しむ。そんな優雅な休日を過ごしてみてはいかがでしょうか。

世界遺産と芸術を求めて アヴィニョンを訪ねる

古くから人々が暮らし、数多くの伝統や文化が形成されてきたプロヴァンス地方。なかでも、歴史好きならぜひ訪れたいのが、ローヌ川に面して広がる街・アヴィニョンです。14世紀に教皇庁が置かれたことから、“中世の教皇の都”とも称されるこの街には、ヨーロッパ最大のゴシック様式の宮殿として知られる「教皇宮殿」や12世紀にローヌ川に架けられた「アヴィニョン橋」をはじめとする歴史的建造物が数多く点在。1995年には「アヴィニョン歴史地区:法王庁宮殿、司教関連建造物群及びアヴィニョン橋」として世界文化遺産にも登録され、中世の栄華を今に伝える景観として大切に保存されています。

また、歴史的建造物を利用した美術館や博物館が多いことも、アヴィニョンの魅力。たとえば14世紀に建造された司教館「プチ・パレ」は、現在「プチ・パレ美術館」として利用されており、イタリア絵画やプロヴァンス絵画をはじめ、多彩な彫刻コレクションなどを観賞できます。また、「カルヴェ美術館」や「アングラドン美術館」などは、歴史的な個人邸宅を用いた美術館として知られています。

 

世界遺産に登録される歴史遺産をめぐり、古い建造物を活用した珠玉の美術館を鑑賞、さらにローヌ川をゆったりとクルーズしながら中世の街並みに思いを馳せる……。歴史好きを満足させる旅の時間が、アヴィニョンにはあります。

 

活気と伝統に彩られた港町・マルセイユ、セザンヌゆかりの美しい街・エクス・アン・プロヴァンス、世界遺産にも登録される歴史の都・アヴィニョン。プロヴァンス地方だからこそ楽しめる多彩で奥深い旅を、ぜひゆっくりと楽しんでください。

注目のイベント

2017年7月3日~22日

エクス・アン・プロヴァンス音楽祭

1948年にスタートし、毎年夏に開催される大規模な音楽祭。エクス・アン・プロヴァンス市内の劇場や名所を舞台に、オペラやコンサートなどが行われる。

2017年7月6日~26日

アヴィニョン演劇祭

1947年に始まった歴史ある演劇フェスティバル。「イン」と呼ばれる公式の演目と「オフ」と呼ばれる自主公演が開催され、国内外から数多くのアーティストが参加する。

ひとことコメント

マルセイユやエクス・アン・プロヴァンス、アヴィニョンのほかにも、プロヴァンスには魅力的な街が点在しています。ゴッホが晩年を過ごしたことで知られるアルルや、円形闘技場や古代神殿が残されたフランス最古のローマ都市・ニームなどの個性的な街へも、ぜひ足を延ばしてください!

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